安全上のトラブルなど

  航空法に基づき国に報告している「航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態(事故、重大インシデント、安全上のトラブル)」の概要です。
なお、2016年1月以降のデータについては、国土交通省航空局のホームページを参照ください。
国土交通省航空局のホームページはこちらをクリックください。
 
  【2015年12月01日〜12月31日】
発生
運航社 機種 出発地 目的地 概要 原因 処置
2015/12/03 ANA B777-300 羽田 那覇 上昇中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/03 ANA B737-800 鳥取 羽田 着陸進入中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/06 AKX B737-500 成田 新千歳 離陸後、左燃料タンク量が右側より多く示していたため、左右のタンク量をバランスさせた。その後、燃料量計器のテストをしたところ、左右差が逆となり、結果として右燃料タンク量が多くなった。 燃料計器の一時的な不具合 再度左右のタンク量をバランスさせ新千歳空港への運航を継続した。
2015/12/07 AKX DHC-8-402 新千歳 稚内 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/08 AKX DHC-8-402 装備品整備中 航空機用救命無線機の機能点検において、電波が発射されないことを発見した。 航空機用救命無線機の不具合 メーカーへ送付し詳細点検を行う。
2015/12/08 AJX B767-300 アモイ(中国) 那覇 離陸後、航空機衝突防止装置の不具合を示すメッセージが表示された。 アンテナ回路の不具合 アンテナライン接続部を交換した。
2015/12/09 ANA B767-300 那覇 高松 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/09 ANA B767-300 羽田 熊本 降下中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/09 ANA B787-8 ソウル(金浦) 羽田 無申告危険物輸送 お客様からの危険物の申告がなかった。 手荷物は税関カウンターにて保管
2015/12/10 ANA B787-8 羽田 鹿児島 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/10 ANA B777-200 香港 羽田 機長への危険物搭載情報不備 機長への通知を失念した。 当該便は、出発ゲートに戻り手続きを行った。
2015/12/11 ANA B787-8 鹿児島 羽田 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/11 ANA B737-800 富山 羽田 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/12 ANA B777-200 長崎 羽田 着陸進入中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/13 ANA B767-300 ホノルル 成田 機長への危険物搭載情報不備(車椅子のバッテリーを取り外した状態で受託した) 危険物輸送の書類作成が必要であったが失念。 就航1時間後、通信にて機長に伝達した。
2015/12/14 ANA B787-8 岡山 羽田 上昇中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/15 ANA B767-300 広州 成田 空調関連不具合に対し、不具合のある制御バルブをクローズ位置に固定すべきところ、オープン位置であったことが発見された。 当該バルブクローズ操作の誤り 事象例の水平展開、および注意喚起を行った。
2015/12/16 AKX B737-500 伊丹 長崎 巡航中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/18 AKX B737-500 中部 福岡 到着後の点検において、左エンジンのファンブレードの損傷を発見した。 異物吸引 当該ファンブレードを交換した。
2015/12/18 AJX B767-300 成田 台北(桃園) 巡航中、操縦室内に異臭および靄様の煙が発生したため、目的地を那覇空港に変更し、非常事態を宣言の上着陸した。 電気室冷却ファンの不具合 当該冷却ファンを交換した。
2015/12/19 ANA B767-300 福岡 羽田 到着後の点検において、右エンジンファンブレードおよび関連エリアの損傷を発見した。 異物吸引 ファンブレードおよび関連部品を交換した。
2015/12/19 ANA B737-800 小松 羽田 離陸滑走中、客室前方ドアのオープンを示すライトが点灯したため、離陸を中止した。 ドアクローズ位置センサーの不具合 位置センサーを作動させる部品を交換した。
2015/12/21 ANA B737-700 装備品整備中 航空機用救命無線機の機能点検において、電波が発射されないことを発見した。 航空機用救命無線機の不具合 メーカーへ送付し詳細点検を行う。
2015/12/21 AKX B737-500 福岡 中部 当該のお客様は、国際線乗換のため、福岡空港から中部空港へ到着。中部空港において受託した手荷物からチャッカマン3点が発見された。 受託時申告いただけなかった。 発見されたチャッカマンを放棄していただいた。
2015/12/21 AKX DHC-8-402 伊丹 鹿児島 巡航中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/24 AKX B737-500 定時整備中 右翼後方桁構造部材に腐食を発見した。 腐食 ボーイング社の指示に従い当該部を修理した。
2015/12/24 ANA B737-800 富山 羽田 着陸着陸進入中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/24 ANA A320-211 佐賀 羽田 着陸着陸進入中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
2015/12/25 AJX B767-300 ヤンゴン 成田 航法装置の操作を行った際、誤った位置情報を入力したため、管制指示と異なった経路となった。 誤入力 正しい位置情報を再入力し、正規の経路へ戻った。
2015/12/25 AKX B737-800 新千歳 中部 当該のお客様は、国際線乗換のため、千歳空港から中部空港へ到着。中部空港において受託した手荷物からリチュームイオンバッテリーが発見された。 受託時申告いただけなかった。 お客様に説明をし当該品は機内持ち込みとした。
2015/12/26 ANA B777-300 羽田 新千歳 右翼燃料タンク前方ポンプの不具合に対する整備作業の一部に誤りがあり、新たに不具合表示があったため出発ゲートに引き返した。 作業 正規の状態に修正を実施した。
2015/12/27 ANA B737-700 定時整備中 客室酸素マスク機能試験で一部の酸素マスク収納扉が開かなかった。 収納扉解放装置の不具合 当該装置を交換した。
2015/12/28 ANA B767-300 羽田 新潟 国内線で定められた最大離陸重量超過で運航した。 国内線において使用不可の最大離陸重量を使用した。 注意喚起を行うとともに・システム上、容易に変更できないよう設定した。
2015/12/29 ANA B777-300ER シカゴ 成田 右降着装置前方電気配線ボックスカバーの欠損が発見された。 地上の雪氷による損傷と推定 損傷部位の修復を実施した。
2015/12/29 ANA B767-300 羽田 庄内 着陸進入中 、対地接近警報装置の警報が発せられ、回避操作を行った。 注2参照 注2参照
2015/12/30 ANA B767-300 鹿児島 中部 上昇中、航空機衝突防止装置の回避操作に従い回避操作を行った。 注1参照 注1参照
注1: TCAS(航空機衝突防止装置)は、周囲を飛行する航空機が定められた距離よりも接近する可能性がある場合、パイロットに危険を知らせ、回避操作を自動的に指示するものです。
TCASは、通常の管制指示に従った正常運航においても、相手機との位置や速度関係によって回避指示(RA:Resolution Advisories)が作動することがあります。
本件については、適切な回避が出来ており、深刻な事態につながるものはありませんでした。
注2: GPWS(対地接近警報装置)は、パイロットが気付かないまま航空機の高度が低下したり、山に異常接近した場合、警報を発する装置です。
GPWSは、通常の管制指示に従った正常運航においても、地上の障害物や地形の特性により、警報が発せられることがあります。
本件については、適切な回避が出来ており、深刻な事態につながるものはありませんでした。