NEWS ANA

第08-053号
2008年4月30日


平成20年3月期決算について

 ANAグループでは、本日4月30日(水)、平成20年3月期決算をとりまとめました。詳細は別添の「決算短信」をご参照ください。

 
 
1.平成20年3月期の連結業績
(1)連結経営成績(連結子会社81社、持分法適用非連結子会社5社、持分法適用関連会社18社)
 
[1]概況
ビジネス需要が引き続き堅調な国際線旅客において大幅な増収となり、国内線旅客においても航空他社、他交通機関との競合の中、需要動向に応じた販売施策により前期を上回る収入を確保しました。また、貨物専用機の増機などにより、国際線貨物も増収となりました。
ホテル事業セグメントの売上高が減少要因となっていますが、航空運送事業を中心に大幅に増収し、営業収入は過去最高であった前期とほぼ同水準を確保しました。
燃油費が前期比約300億円増加したことに加え、更新を進めている航空機材の減価償却費などが増加しましたが、引き続きコストの抑制に努めました。
 
 当期純利益は、ホテル事業資産の譲渡による特別利益を合わせて過去最高となりました。
 
 
 
[2]国内線旅客事業
競争が激化するなかでも、「特割」や「旅割」の需給に応じた柔軟な価格設定や、高単価のビジネスマーケット向けのセールスプロモーションを強化し増収に努めました。
「簡単・便利」を追求した「SKiP」サービスの国内線全空港展開、旅行需要喚起策としての「NIPPON2 キャンペーン」の実施など、競争力強化に向けた各種施策を行いました。
 
 結果として、旅客数は前期を下回りましたが、売上高については過去最高の水準となりました。
 
 
[3]国際線旅客事業
ビジネス需要を中心とした堅調な個人需要に支えられ、欧米路線に加えてアジア路線においても前期に引き続き好調に推移しました。
成田=広州線などの増便や羽田=上海(虹橋)線を開設し、中国・アジア路線へのネットワーク拡充とビジネス需要を取り込みました。一方、中部=上海線などの機材を小型化して需給適合を進めるとともに、燃費効率に優れるボーイング777−300ER型機を北米、ロンドン線に投入し、一層の収益力強化に努めました。
 
 結果として、売上高、旅客数ともに過去最高の水準となりました。
 
 
[4]貨物事業
国内線では、新規航空会社の参入により競争が一層激化しましたが、売上高、輸送重量とも堅調に推移しました。
国際線では、貨物専用機を4機から6機に増機し、北米・中国・アジア方面へネットワークを拡充し、積極的に需要を取り込みました。
 
  結果として、国内線についてはほぼ前期並み、国際線については売上高、輸送重量ともに前期を大幅に上回り、内際貨物事業の売上高で初めて1,000億円を超えました。
 
 
(2)連結財政状態
 
資産の部では、当期においてリース会計基準を早期適用したことに加え、航空機を中心とした設備投資を実施し、前期末から1,813億円増加しました。
有利子負債は、借入金の返済や社債の償還などによる減少もありましたが、リース会計基準の早期適用によるリース債務(726億円)を計上し、前期末から184億円増加しました。
自己資本は4,529億円、自己資本比率は25.4%となりました。また、D/Eレシオは1.7倍に改善しました。
   
  注1:自己資本は純資産合計から少数株主持分を控除しています。
注2:有利子負債残高にはオフバランスリース負債は含みません。
注3:D/Eレシオ=有利子負債残高÷自己資本
<参考>未経過リース料残高(借手):2,071億円(前期末比+8億円)
 
(3)連結キャッシュ・フローなどの状況
 
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金など調整前当期純利益に、減価償却費や営業債権債務の増減などの調整の結果、1,657億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、ホテル事業資産譲渡による収入を得る一方で、航空機関連の投資を行った結果、698億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や社債償還、リース債務の返済などにより、873億円の支出となりました。
 
 
2.平成21年3月期の見通し
 
本年策定した「ANAグループ2008〜11年度中期経営戦略」に基づき、経営ビジョンである「アジアNO.1」の実現に向けて、より成長性の高い国際線旅客事業と貨物事業に経営資源をシフトさせ、収益基盤をより一層強化し利益成長を実現してまいります。
引き続き厳しい競争環境下においても、ネットワークの強化に加え、新運賃による需要喚起と従来以上にきめの細かい運賃設定に努め、約220億円の増収を見込みます。
原油市況は引き続き高騰しており、燃油費は前期に比べて約350億円増加する見込みですが、イノベーションの推進により費用の抑制に努めます。
1株あたりの配当は3円を予定しております。
 
 平成21年3月期の通期業績予想は以下の通りです。
 
  ※前提:ドバイ原油 $95/bbl、シンガポールケロシン $119/bbl、為替106円/$
 
 
以上
 
添付資料:
平成20年3月期 決算短信
 
(印刷をされる方はこちらをご利用ください)
平成20年3月期決算について