NEWS ANA

第09-126号
2009年7月31日


09年度緊急収支改善策の内容について
〜「逆風」のなかでも「年度経営計画」の達成を目指す〜
〜約300億円のさらなる収支改善策を策定〜


 ANAグループでは、本日、09年度の緊急収支改善策を取りまとめました。
 本年4月30日(木)に「2009年度経営計画」を発表し、当年度で730億円のコスト削減に取り組んでまいりました。一方、国内景気は緩やかな回復傾向にありますが、本格的な需要回復には至らないことに加え、4月末頃からは、「新型インフルエンザ」の影響により、大幅な需要減少が発生しております。このような環境下においても、年度経営目標を達成するべく、本年7月1日(水)「09年度緊急収支改善策について」として、さらに300億円の収支改善に取り組むことを発表し、具体的な内容を策定してまいりました。
 ANAグループは、従来取り組めていなかった施策や、よりきめ細かな施策をスピード感を持って実行し、収支を改善してまいります。
 当緊急収支改善策の内容は以下のとおりです。

 
 
1.09年度緊急収支改善策の内容
 
*1 Pay for Value: 提供サービス内容の見直しや一部有料化と新たな有料付加価値サービス
 
2.各実施項目の概要
 
[1] 事業計画の修正によるさらなる需給適合の強化
   2009年度第1四半期の輸送実績(旅客数)は、国内線・国際線ともに厳しい状況が続いています。このような環境下、路線の休止・減便等を実施し、また計画運航機材の変更等の需要に見合った柔軟な対応を運航直前まで行うことによって、利用率の高位安定を目指すとともに、羽田=北京線開設や沖縄貨物ハブ運航開始といったビジネスチャンスを確実に活かすべく、事業計画の見直しを行うこととしました。
 概要は以下のとおりです。
 
 
(1) 国際線事業
  ●開設
 
   
  ●増便
 
   
  ●減便
 
   
  ●運航機材変更
 
*これらの計画は関係当局の認可を前提としております。
 
(2) 国内線事業
  ●増便
 
※上記に加え、福岡=石垣線の季節運航を計画します(運航期間調整中)
   
  ●休止・減便
 
   
 
(3) 貨物事業
  ◆需要動向から判断し、2009年度中に予定していた大型貨物機の導入を延期。
◆成田発着枠のULルール適用免除を受けた、荷況に応じた柔軟な運航計画。
   
[2] 人件費の削減等を初めとする生産量に対応した柔軟な費用圧縮
 
一時休業制度の拡充
   これまで、導入社・部署が限定されていた「一時休業制度」を今後、未導入の旅客部門・グランドハンドリング部門を皮切りに最終的にはグループ全体に拡大し、生産量や業務量に応じた柔軟な生産体制を構築します。
 
 
   
 
さらなる費用抑制の取り組み
   人件費以外でも、今年度既に実施に取り組んでいる730億円規模の緊急対策に加えて、事業環境に適応した外注費や委託費の抑制や販売費用の効率化、管理可能費全般の削減をさらに実施します。
   
[3] 一般調達コストの削減
   本年1月30日に策定した「中期経営方針」のなかで、中長期の課題として取り組んでいた「一般調達コストの削減」を前倒して実施致します。
 6月中旬よりプロジェクトを立ち上げ、外部コンサルティングも導入しつつ、一般調達コストと分類される約2,200億円の費用を対象に、削減施策を検討、可能なものから順次実施します。
 2010年度以降も継続的に百億円単位での削減を目指してさらに取り組みを強化してまいります。
   
 
   
[4] 「Pay for Value」*1 の導入
 
お客様に新たな選択肢を〜新有料サービスを開始
   ANAはさらなる顧客満足の向上にむけて多様化するお客様ニーズにお応えするために、国内線・国際線におけるサービスを見直し、これまでのサービスに対するお客様の声をもとに、「価値ある商品をお手ごろな価格で」提供する新たなサービス体系を導入してまいります。

 現在、国内線プレミアムクラス、国際線ファーストクラス・ビジネスクラスで提供している一部のサービスを、国内線一般席・国際線エコノミークラスでそれぞれ有料にてご提供するのをはじめ、ANAマイレージクラブプレミアムメンバーにご好評いただいているサービスの一部について、ご利用対象のお客様を拡大し新たに有料でご提供致します。またお客様のニーズにもとづき全く新しいサービスも導入してまいります。これにより、お客様に新しい選択肢をご提案し、これまでにない価値あるエアライン・サービスを提供してまいります。

 第一弾として、2009年10月より、国内線一般席および国際線エコノミークラスでお食事の有料販売サービスを拡充致します。既に国内線一般席で販売中の、「空の上でも朝ごはん、“おにぎりセット”」や国際線エコノミークラスでの「あったか鮭おにぎりとお味噌汁」などに引き続き、機内でお買い求めいただけるお食事メニューの充実を図ってまいります。また、空港ラウンジサービスのご利用対象拡大など今後次々と新しいサービスを導入してまいります。

 なお、お客様ニーズの変化や情報手段の進展などと共に、時代にそぐわなくなってきているサービスを順次見直すこととし、まずは国内線・国際線の一般予約フリーダイヤルならびに国内線一般席・国際線エコノミークラスでの新聞搭載を年内中に終了致します。
 
   
 
〔2009年10月以降今年度中に導入する新有料サービスの例〕
  ・国内線 : プレミアムクラスでご提供中のお食事を国内線一般席で販売
  ・国際線 : ビジネスクラスお食事・ドリンクメニューをエコノミークラスで販売
  ・国内線・国際線 : 空港ラウンジサービスのご利用対象拡大
  ・国内線・国際線 : おにぎり販売(継続実施)
 
 
 
以上
 
 
(印刷をされる方はこちらをご利用ください)
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