[1]概況 |
・ |
米国金融危機に端を発した世界的な景気低迷という環境下において、上半期には新型インフルエンザによる需要減退もあり、当社を取り巻く経営環境はこれまでに経験したことのない大変厳しいものとなりました。 |
・ |
各種需要喚起策を国内線、国際線ともに実施し、プレジャー需要の創出には奏功しましたが、ビジネス需要と単価の回復は遅れ、売上高は前期を大きく下回りました。 |
・ |
一方、費用については、期初に策定したコスト削減策に加え、「09年度緊急収支改善策」を掲げ、1,000億円規模のコスト削減を計画通りに遂行しましたが、売上高の減少分を補うには至りませんでした。 |
・ |
以上のことから、営業損益、経常損益、最終損益は赤字となりました。 |
|
単位:億円(前年同期比を除き、単位未満は切り捨て) |
|
|
単位:億円(前年同期比を除き、単位未満は切り捨て) |
|
|
|
[2]国内線旅客事業 |
・ |
お求めやすい新運賃「スーパー旅割」、「シニア空割」の新規設定、「特定便乗継割引」や「乗継旅割」の拡大等による競争力強化に努めるとともに、「ANA夏の大作戦」や「ANAモヒカンジェット」の就航等による需要喚起策を展開しました。 |
・ |
また、ANAらしい付加価値ある高品質なサービスを有料にて提供する新サービス「ANA My Choice」を導入しました。 |
・ |
しかしながら、日本国内で流行した新型インフルエンザの影響による、企業の出張制限や旅行キャンセル、そして景気回復に時間を要したため、通期において航空需要は低調で推移し、売上高は前期を下回りました。 |
|
単位:億円(前年同期比を除き、単位未満は切り捨て) |
|
|
|
[3]国際線旅客事業 |
・ |
景気低迷と新型インフルエンザの影響はあったものの、価格競争力の高い「スーパーエコ割」、「スーパービジ割」の継続設定、夏場や年末年始の羽田−グアムチャーター便や成田−ホノルル臨時便の設定、中国人旅行者に向けた訪日キャンペーンの展開など需要喚起策に努め、プレジャー需要は堅調に推移しました。 |
・ |
また、路線毎の需要動向に応じた機材配置による需給適合の推進、ビジネスクラスの軽食や飲み物をエコノミークラスで販売する新たな有料サービス「ANA My Choice」の開始によるサービス向上に努めました。 |
・ |
以上により、当期の旅客数は前期を上回りましたが、単価の下落が影響し、売上高は前期を下回りました。 |
|
単位:億円(前年同期比を除き、単位未満は切り捨て) |
|
|
|
[4]貨物事業 |
・ |
国内線貨物は、景気低迷に伴う機材の小型化により生産量が減少する中、一般混載貨物需要は通期において低調でしたが、「ゆうパック」を含む宅配貨物需要は堅調に推移しました。下半期から開始した沖縄ハブネットワーク事業により、国際線への接続貨物が増加しましたが、一般混載貨物需要の低迷が影響し、売上高は前期を下回りました。 |
・ |
国際線貨物は、上半期を中心に景気低迷による航空貨物需要が伸び悩みましたが、中国をはじめとする各国の景気刺激策等により、液晶関連部材や電子部品、自動車関連部材の輸送需要が回復し、沖縄ハブネットワーク事業ではアジア域内の貨物需要を取り込み、輸送重量は前期を上回りました。しかし、通期において単価の下落が影響し、売上高は前期を下回りました。 |
|
単位:億円(前年同期比を除き、単位未満は切り捨て) |
|
|