NEWS ANA

第13‐019号
2013年4月26日


787型機の改修とANAが実施する取り組みについて

 1月16日(水)に発生しましたANA692便(山口宇部−羽田)の重大インシデント認定、ならびに国土交通省からのボーイング787型機を対象とした1月17日付けの耐空性改善通報を受け、弊社では787型機の運航を停止しておりました。

今般、4月19日(米国時間)にはボーイング社が米国航空局(FAA)に提出した787型機へのバッテリー関連部の改修プランが承認され、同月26日(日本時間)に国土交通省より787型機への耐空性改善通報の改定版が発行されました。

 本改修内容は、想定しうるあらゆる原因を網羅した対策となっており、バッテリー不具合の再発を確実に防止できること、さらに私ども航空会社の意見、要望も十分に反映されたものであることが確認できました。

 これにより、787 型機のバッテリーシステムに対する信頼性は、大きく改善されました。よって、弊社としては本改修を実施することで787 型機の運航の安全性を確保できるものと判断いたしました。

 当社では保有しております787型機全17機に対し、ボーイング社のサポートチームと連携し4月22日より改修作業に入っており、これを完了すれば飛行機の耐空性が回復し運航が可能となりますが、当社は改修作業のみならずお客様により安心してご利用頂けるように更に以下の対応を行い、信頼回復に努め、ご案内やご説明を行ってまいります。

 (1) 確認飛行の実施(改修された全機材の飛行状態を確認)
 (2) バッテリーのサンプリング検査の実施
 (3) バッテリーの状況をモニターできる仕組みの構築
 (4) 運航乗務員の慣熟飛行の実施
 (5) 取り組み状況の情報開示

 これまでの間、欠航等の発生によりお客様ならびに関係する皆様にご不便、ご迷惑をお掛けしておりましたことを深くお詫び申し上げます。お客様に安心してご搭乗いただけるようになるまで、今しばらくお時間を頂戴することとなりますが、今後予定される確認飛行や慣熟飛行等の進捗状況により、営業便再開の日時について検討してまいる予定です。 ご提供できる時期が確定次第、あらためてお知らせいたします。

 最後に、今後も引き続き、692便の重大インシデントの原因究明につきましては運輸安全委員会の調査に全面的に協力してまいります。

 
 
1.787型機への改修措置について
  弊社が保有する787型機 17機は、以下の改修項目について対策を実施しております。
 
◆ 改修期間 : 4月22日(月)〜5月27日(月)
※1機あたり約1週間程度を予定(詳細は参考資料参照)
◆ 改修機材 : 全17機
 
※ 岡山、松山、熊本、高松、フランクフルトに駐機している機材は現地にて改修後、主基地(羽田・成田)へ戻す予定
 
◆ 改修期間
 
 

2.ANAが実施する取り組み

 
(1) 確認飛行について
  必要な改修が完了した機体は、順次、確認飛行を実施します。なお、改修初号機の確認飛行は、以下のとおり実施予定です。
  [1]実施日時 : 2013年4月28日(日)予定
  [2] 実施区間 : 羽田発−羽田着(予定)
  [3] 確認内容 : 飛行中、バッテリー関連の不具合が発生していない事を確認。
 
(2) バッテリー対策の効果確認プログラム(バッテリーのサンプリング検査)
  新たに搭載されたバッテリーを一定期間使用後、取り卸し詳細点検を実施する。
 
(3) バッテリー対策の効果確認プログラム(バッテリーのモニター)
  バッテリーの状況を飛行機のシステムでモニターできる仕組みを構築します。
 
(4) 運航乗務員の慣熟飛行の実施
  787型機の運航乗務員は787型機フライトシュミレーターと実機を用いての慣熟飛行験を実施後、営業フライトにて運航する予定です。
 
(5) 取り組み状況の開示
  ANAでは、みなさまにご安心して787型機をご利用いただけるよう、ANAでの改修状況や取り組み状況につきまして、専用のホームページにてお知らせする予定です。
 http://www.ana.co.jp/share/boeing787info/
 
3.その他
  今後の787型機による営業便での運航再開は、諸準備が整い次第あらためてご案内させていただく予定です。
 

(参考資料)
【ボーイング787型機の改修予定】


*改修期間はあくまでも予定であり、実際の進捗により変更されることもございます、ご了承ください。

 
 
以上
 
 
(印刷をされる方はこちらをご利用ください)
787型機の改修とANAが実施する取り組みについて
 

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