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ANA Professionals 青い翼にかけた想い “30分以下”に秘められた情熱とは?機内清掃スタッフの舞台裏 それは、ただの掃除ではない なぜ飛行機の機内は美しいのか。「掃除が行き届いているから」だが、それでは少し言葉が足りないかもしれない。正確には、緻密なスケジュール管理のもと、多数のスタッフがそれぞれの仕事にベストを尽くすから。もうひと言付け加えると、「そこで満足しない」という仕事に対する誇りがあるから、なのだ。

ANA Professionals #02 川野 幸宏 成田国際空港客室清掃担当

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その仕事は、“清掃”だけにとどまらない

川野幸宏が携わるのは、機内の清掃だ。15人前後のチームを指揮し、平均30分にも満たない時間のなかで、客室を新品同様にする。「ほかにも、客室乗務員からの申し送りのほか、到着便が移動する場合は駐機時間が短縮されることもあります。情報を把握し、指示を出すのが自分の仕事です」その目配りは、チーム一人ひとりに及ぶ。リーダーとして、ときには“嫌われ約”に徹する必要もあるという。「最近は便数が増え、休憩も少なくなっています。スタッフの顔をみるとるらそうなのですが、指揮する側としては無理を強いる必要もしばしば出てきます。そのケアも業務のうちなんですよ」

チーム一人ひとりが、お客様の視点を持てるか

手がける数は一日に15から20便。肉体的にもつらい業務だが、それぞれのモチベーションは高い。「特に短い時間で作業しなければならない便は『絶対美しくするぞ』と気合が入りますね。その思いは、チームの誰もが共有できていると思います」その姿勢は、SKYTRAXが主催する2013年ワールド・エアライン・アワードにおいて、ANAが受賞した「Best Aircraft Cabin Creanllnes」といおう形で実を結んだ。いわば、「機内が世界一美しい航空会社」に選ばれたのだ。「うれしいですねただ、今後改善する余地がないかと問われれば、いくらでもあると思います。お客様の目線で突き詰めていくのが課題ですね」
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“苦手”から、やがて仕事が認められるまで

当たり前だが、川野は最初から掃除のプロフェッショナルだったわけじゃない。「もともと、貨物の担当だったんです。3年前今の部署に異動したときは完全に畑違いだったので、正直戸惑いました。最初の3カ月、研修を兼ねて先輩についていって、どうにか覚えたんです」むしろ掃除は得意じゃなかったらしい。だが仕事は仕事。努力はやがて認められ、リーダーの証しである赤いキャップをかぶるに至ったのは、約1年前のこと。
「ただ、掃除など各ポジションは、実際に手を動かしているスタッフの方が優れていると思います。自分は、機内で管理するのが仕事だと思っています」与えられた仕事を、ひたすら愚直に懸命に。それだけが、仕事の質を高めるに違いないのだから。 川野 幸宏 成田国際空港 客室清掃担当

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