ANA

Inspiration of JAPAN

ANA Professionals 青い翼にかけた想い 手先と背中で見せる仕事。整備士という職人の世界 迅速かつ丁寧に。メカニックはストイックだ 旅客機の整備は、クルマやバイクとは当然規模が違う。なかでも特別大きなジャンボ機ともなれば、全長は70mを超え、高さも20mに達するのだ。それだけの巨大な質量を分解し、余すところなく点検し、しかるべき処理を施す。個人の技量、チームの結束、一人ひとりの熱意。すべて揃って、実現できる仕事である。

ANA Professionals #03 平松敏夫 ANAベースメンテナンステクニクス 羽田整備部 機体整備課 チーフ

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01 腕の見せ所を、飛行機に選んだ

「もともとバイクの整備士になりたかったんです。でも進路について調べているうちに、航空技術専門学校というのを見つけて。自分が飛行機に関われる可能性があることに驚いたんです」かくして航空機の整備士という道を選んだ、平松敏夫。専門学校で基礎を学んだ後に、ANAベースメンテナンステクニクスに入社した。「会社に入ってからが大変でした。機体ごとに整備のやり方が違うんですよ」ANAの保有する機体は10種類。それぞれが製造時の技術の枠を終結したのだから、違って当然だ。それだけに、機体ごとに国が定める整備免許が必要となる。「僕は初めて学んだボーイング737-500という機体に思い入れがあるんです。最新の機体はデジタルの技能が必要ですが、これはアナログな計器も多く、整備士の腕の見せどころが多いんですよ」

02 膨大な作業量だが、ひとつのミスも許されない

毎日の運航整備から4〜5年ごとの大規模なものまで様々ある整備の中で、平松が手がけるのは3,000〜6,000飛行時間ごとの“重整備”というもの。羽田空港近くの整備ドックに機体が搬入されて、作業が始まる。「細部まで作業するので、1機あたり1カ月以上かけることも多いんです」毛細血管のように張り巡らされたエンジンの油圧パイプの一本に至るまで、目を光らせる。当然、ミスは許されない。「新人のころ、ドライバーを1本なくしたことがあって。チーム全員で4時間近く探してもらったんです。結局作業場の溝に落ちていたんですが、見つからなければ大変なことです」それぞれに与えられるという工具箱には、ツールが驚くほど整然と並べられていた。全てに気を配るとは、こういうことなのだ。
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03 技術を受け継ぎ、次の世代へつなぐ。

平松の立場は、機体整備課のチーフである。機体全ての整備を把握でき、現場の指揮を執ることができるポジション。電装整備、客室専門整備など、チームは多岐にわたる。「全体のミーティングで、運航便の状況を周知。その後ドックごとに特記事項の説明、さらにスキルごと、ゾーンごとにブリーフィングを行い、作業に入る流れです」13年のキャリアを誇る平松だが、実は9月に伊丹から羽田に赴任してきたばかり。「伊丹と羽田では、手がける機体も違います。まずは作業をしながら勉強をして、キャッチアップしていくのが当面の課題です」
そして、ゆくゆくは。「やはり経験を積んだ先輩のようになりたいですね。迅速なのに、丁寧。ストイックなんですよね。自分は立場上新人の指導もしますが、先輩の技を受け継いで、伝えていきたいんです」

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