更新日:2019年3月07日
ANA総合研究所
ANA総合研究所(東京都港区)では、このたび2018年度サマーダイヤ、ウィンターダイヤにおける日本乗り入れ航空会社の供給座席数を集計しました。昨今の訪日旅行者の急増に対応する航空輸送力の現状や政府が目標とする2020年4,000万人、2030年6,000万人の訪日旅行者数の達成を左右する航空輸送力のデータ集計、分析を今後も行って参ります。
本リリースは、以下の構成で取りまとめております。
- ・2018年度の概況(海外就航地域、国内国際線就航空港、航空会社別)
- ・今後の需要予測
以上
2018年度の概況
2018.3.31~2019.3.30までの2018年度の日本乗り入れ国際線輸送座席数は、前年より331万席増加し、6,177万席、前年比105.7%(夏期3,538万席+冬期2,639万席)となりました。
- ※1:2018年サマーダイヤ期間は3/25~10/27だが、集計は3/31~10/27とした。一方、ウインターダイヤは10/28~3/30の期間、そのままを集計した。
【海外就航地域】
~アジア・オセアニア発着便の座席数は国際線全体の8割強~
ハワイを含む南北アメリカ大陸(TC1)は33.1万席増の前年比104.9%、ヨーロッパ・中近東・アフリカ(TC2)は25.1万席増の前年比106.2%、アジア・オセアニア(TC3)は273.0万席増の前年比105.7%と、全体的に増加傾向にありました。
就航地域別のシェアは前年と大きな変化はなく、引き続き全体の8割強がアジア・オセアニア発着便となっています。

【国内国際線就航空港】
~引き続き主力は3大空港 地方空港は着実に増加~
国際線は国内31空港に乗り入れており、成田・羽田・関西の3大空港の輸送座席数は前年より227万席増加し4,681万席(前年比105.1%)の供給となり、その他の地方28空港発着の輸送座席総数は、104万席増加し1,496万席、前年比107.5%と着実に増加しています。地方空港のシェアは24.2%、昨年より0.4%増加しました。

- ※別紙、国際線就航空港(31空港)の供給座席数一覧をご参照ください。
【航空会社別】
~本邦航空会社便の座席供給数は全体の24%
LCC便の座席供給数は同24%~
全就航航空会社(93社)の輸送座席数は、上位より本邦航空会社ANA682万席、JAL569万席に次いで大韓航空、中国東方航空が続きました。本邦航空会社(7社)は1,509万席と全体の24.4%とシェアの減少が続いてます。
また、FSC(フルサービスキャリア)便(70社)は微増の4,671万席にとどまりましたが、LCC便(23社)は前年比118.3%と大きく増加し、全体座席数の24.4%をLCC便が供給しています。
- ※別紙、航空会社別供給量一覧ご参照ください。


【今後の需要予測】

2018年
~国際線利用者は4,770万人、利用率は推計77.2%~
国際線輸送座席数は、6,177万席(夏期3,538万席+冬期2,639万席)となりました。
一方、2018年の航空便利用者数は、訪日旅行者数が2,875万人(3,119万人-クルーズ客数244万人)、日本出国者数が1,895万人となり、合計4,770万人でした。
国際線輸送座席数の集計対象期間は、2018.3.31~2019.3.30になります。一方、航空便利用者数の対象期間は2018年の1/1~12/31になり対象期間のズレがありますが、これを同一期間と見做した需要と供給量の関係は、利用率は77.2%になります。
- ※1:訪日旅行者数 3,119万人(JNTO 2018年1-12月速報値)
- ※2:クルーズ利用者 244万人(国土交通省 2018年1-12月速報値)
- ※3:日本人出国者数 1,895万人(観光庁 2018年1-12月速報値)
2020年
~訪日旅客数目標達成における国際線の必要座席数は6,744万席~
2020年の政府の訪日旅行者目標値である4,000万人達成のための必要座席数について推計しました。現在の供給座席数より約567万席多い6,744万席が必要と推計されます。
●推計の前提
- ① 政府の目標値は、4,000万人の内、クルーズ客が500万人
- ② 海外出国者数は、2018年の実績値1,895万人を2020年も同水準として算出
- ③ 利用率は、航空業界として一般的に日常予約が取りにくいと言われる水準の80%で算定
- ④ 算出式:{(4,000万人-500万人)+1,895万人}÷80%≒6,744万席
●2020年の国際線座席供給量についての見通し
羽田空港東京都心上空ルートの新設により一日当たり50便の増便との報道がある。また、成田空港の運用時間等の拡大により年間4万回の離発着能力の拡大が期待されている。これらを国際線の平均座席数(191席 国土交通省航空輸送統計から算出)で試算すると年間ベースで724万席の供給量となる。
- 羽田空港 50便×365×191席 ≒ 348万席
- 成田空港 54便×365×191席 ≒ 376万席
以上
別添①:2018年度 国際線就航空港(31空港)供給座席数一覧
別添②:2018年度 国際線就航航空会社(93社)供給座席数一覧
- ※1:通常航空業界では輸送力を示す単位は座キロ、旅キロを用いるが、本レポートは訪日旅行者の急増に対応した輸送力分析の基礎データとして活用するため1座席(往復分)、1旅客(同)としてカウントした。
- ※2:供給座席は、各社のタイムテーブルから集計した計画座席数のため、実際の供給座席とは異なる。