第17‐014号
2017年11月1日
平成30年3月期 第2四半期決算について
ANAホールディングスは11月1日(水)、平成30年3月期 第2四半期決算を取りまとめました。詳細は「平成30年3月期 第2四半期決算短信」をご参照ください。
1.平成30年3月期 第2四半期の連結経営成績・連結財政状態
-
(1)概況
-
・当第2四半期のわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費は緩やかに持ち直しの動きが続く等、景気は緩やかな回復基調が続きました。
-
・このような経済情勢の下、旺盛な需要に支えられ、国際線旅客、国際線貨物が好調に推移したことや、当期から連結子会社となったPeach・Aviation(株)の収入が加わったこと等により、航空事業の売上高は前年同期を上回りました。
-
・本年も英国スカイトラックス社による世界最高評価「5スター」に5年連続認定され、機内や空港サービスにおいて、お客様の利便性向上と競争力のさらなる強化に努めてまいりました。
-
これらの結果、航空事業を中心に増収となったことから、売上高は9,850億円、営業利益は1,150億円、経常利益は1,127億円、また、当期からPeach・Aviation(株)を連結子会社としたことによる特別利益等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,183億円となり、それぞれ過去最高となりました。
-
(2)航空事業
①国内線旅客-
・国内線旅客は、需要に応じた各種割引運賃を設定したことに加え、ビジネス需要が堅調に推移したこと等により、旅客数・収入ともに前年同期を上回りました。
-
・路線ネットワークでは、6月から中部=宮古線を新規開設した他、夏季の一部期間において羽田=沖縄線の深夜便(「ギャラクシーフライト」)を運航する等、需要の取り込みを図りました。また、需要に応じてきめ細かく機材の入れ替えを行う等、需給適合に努めました。
-
・営業面では、様々な旅のシーンに応じた「旅割タイムセール」を定期的に実施し、需要喚起に努めました。
-
・サービス面では、法人向け出張手配システム「ANA@desk」をリニューアルし、予約画面の刷新や予約・発券機能を充実させることで、視認性と操作性の向上を図りました。また、隈研吾氏監修のもと、9月に新千歳空港で国内線プレミアムメンバー向け最上級ラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」と「ANA LOUNGE」が新しくオープンした他、新たに9月より運航開始したエアバスA321neo型機には、全席にタッチパネル式パーソナルモニターを完備し、約60タイトルの映像コンテンツをお楽しみいただける等、フルサービスキャリアとして競争力の向上に努めました。
-
結果として、国内線旅客収入は77億円の増収(前年同期比2.2%増)となりました。
-
②国際線旅客
-
・国際線旅客は、国際線ネットワークの拡充に伴い、日本発ビジネス需要が好調に推移していることに加え、旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前年同期を上回りました。
-
・路線ネットワークでは、8月から羽田=ジャカルタ線を1日2便へ増便し、国内地方空港からの接続需要や首都圏発着のビジネス需要の取り込みを図りました。また、9月から羽田=ホノルル線に続いて成田=ホノルル線においても、全機材をボーイング787-9型機へ変更し、フルフラット・シートの「ANAビジネス・スタッガード」と「プレミアム・エコノミー」を提供することで、プロダクトとサービスの充実を図るとともに、旺盛な需要の取り込みに努めました。
-
・営業面では、訪日需要の更なる喚起に向けたプロモーション活動を強化し、特に富裕層に向けたビジネスクラスのプロダクトの認知度向上に取り組みました。
-
・サービス面では、9月より国際線全路線のエコノミークラスにおいても日本酒の提供を開始する等、サービス向上に努めました。
-
結果として、国際線旅客収入は363億円の増収(前年同期比14.0%増)となりました
-
③貨物
-
・国内線貨物では、需要が好調な国際線との接続貨物を取り込んだものの、東京発及び北海道発の貨物の取り扱いが減少したこと等により、輸送重量は前年同期を下回りましたが、運賃単価の改善を図ったことから、収入は前年同期を上回りました。
-
・国際線貨物では、北米・欧州向けの自動車関連部品や電子機器を中心とした旺盛な貨物需要を背景に、日本発海外向けは好調に推移しました。海外発においても、アジア・中国発の日本向け貨物が好調に推移したことに加え、中国発北米向けの三国間貨物を取り込んだ結果、輸送重量・収入ともに前年同期を上回りました。
-
結果として、国内貨物収入は微増(前年同期比0.5%増)、国際貨物収入は129億円の増収(前年同期比31.1%増)となりました。
-
④その他
-
・マイレージ附帯収入、バニラ・エア(株)の収入、Peach・Aviation(株)の収入、機内販売収入、整備受託収入等で構成される航空事業におけるその他の収入は1,404億円(前年同期1,016億円、前年同期比38.2%増)となりました。
-
・バニラ・エア(株)では、台湾線を中心した旺盛な訪日需要を取り込んだことに加え、航空券の早期販売を実施する等、増収に努めました。また、本邦LCCとしては初となる、搭乗ごとにポイントが貯まるプログラム「バニラエア ポイント」を開始しました。当第2四半期における輸送実績は、旅客数は1,378千人(前年同期比35.7%増)、座席キロは2,516百万席キロ(同26.2%増)、旅客キロは2,187百万人キロ(同26.7%増)、利用率は86.9%(前年同期差0.3%増)となりました。
-
・Peach・Aviation(株)では、9月から仙台=札幌線、仙台=台北線を新規開設し、仙台空港を本格的に拠点化した他、札幌=福岡線、札幌=台北線を新規開設し、ネットワークの充実を図りました。当第2四半期における輸送実績は、旅客数は2,507千人、座席キロは3,326百万席キロ、旅客キロは2,923百万人キロ、利用率は87.9%となりました。
-
-
(3)航空関連事業・旅行事業・商社事業・その他
-
・羽田空港、関西空港における空港地上支援業務や、機内食関連の受託が増加したこと等により、売上高は1,415億円(前年同期比10.8%増)、営業利益は68億円(同28.4%増)となりました。また、国際物流を担う(株)OCSは、集荷や仕分け機能を集約し、自動化設備を導入した新たな物流拠点「東京スカイゲート」を9月に開設しました。
-
・旅行事業では、国内旅行は、ダイナミックパッケージ商品「旅作」では、北海道、関東方面が堅調に推移したものの、「ANAスカイホリデー」において、沖縄、関東方面の集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前年同期を下回りました。海外旅行は、「ANAハローツアー」において、欧州方面の取扱高は減少したものの、ハワイ、米国方面の取扱高が好調に推移したこと等から、売上高は前年同期を上回りました。訪日旅行は、他社との競争激化により台湾において取扱高が減少したこと等から、売上高は前年同期を下回りました。これらの結果、売上高は835億円(前年同期比1.3%増)、営業利益は22億円(同14.0%増)となりました。
-
・商社事業では、国際線旅客数の増加や訪日旅客の嗜好変化にあわせた商品を充実させたこと等により、空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」や空港物販店「ANA FESTA」の売上高は前年同期を上回りました。一方、食品部門では、主力商品であるバナナの取扱高が減少したこと等から、売上高は691億円(前年同期比0.4%増)、営業利益は22億円(同14.7%減)となりました。
-
・その他では、不動産関連事業や航空保安警備事業が堅調に推移したこと等により、売上高は186億円(前年同期比11.6%増) 営業利益は16億円(同126.2%増)となりました。
-
-
(4)連結財政状態
-
(5)連結キャッシュ・フロー
2.平成30年3月期の見通し
-
・わが国経済の先行きについては、海外景気の下振れや欧州・中東におけるテロや紛争等、景気を下押しするリスクが懸念されるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果等もあり、緩やかに回復していくことが期待されています。
-
・連結業績予想につきましては、本年4月28日に発表した連結業績予想と比べて、売上高は、航空事業における国際線旅客収入、国際線貨物収入、国内線旅客収入が堅調に推移していること等から、150億円程度増加する見通しです。
-
・営業利益、経常利益は100億円程度の増加となる見通しであり、税金費用等を調整した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は 70億円程度の増加となる見通しです。
以上により、本年4月28日に発表いたしました平成30年3月期の連結業績見通しにつきまして、以下のとおり修正いたします。
以上
添付資料: