CONVERSATION1
DX(IT・データ)
ANA 人事部
ANA人財大学 業務推進・
採用チームマネジャー
溝内 亘
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ANA デジタル変革室
イノベーション推進部
サービスイノベーションチーム
アシスタントマネジャー岩田 都
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ANA デジタル変革室
サービスプラットフォーム部
デジタルチャネルチーム
マネジャー森田 研介
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ANA デジタル変革室
イノベーション推進部
データデザインチーム
マネジャー井岡 大
ここでは、2017年・2018年に
現在、DX(IT・データ)部門で働いている 3名の社員にお話を伺います。
Chapter 1
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溝内 亘
(以下:溝内)入社後~現在の仕事内容を教えてください。
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森田 研介
(以下:森田)私は2018年に入社して以来、デジタル変革室(以下、DX室)サービスプラットフォーム部にてITのプロジェクトを企画立案し、実際に開発を推進する役割を担ってきました。現在は、ANAのWebサイトをリニューアルするプロジェクトを推進しています。Webサイトのリニューアルでは画面を刷新するだけでなく、それを支えるインフラ部分に新しい手法を導入し、アジリティ高くお客様に価値を提供することを目指しています。
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井岡 大
(以下:井岡)私は森田さんより1年早く2017年に入社しました。入社後はDX室に配属となり、これまでイノベーション推進部において次の4点について取り組んできました。
- ANAグループのお客様情報共有基盤によるCX向上施策の推進
- 顧客分析促進とデジタルマーケティングの高度化
- オペレーションにおけるデータ活用推進と業務プロセス改革
- ANAグループ全体でのデータ活用に向けたデータマネジメント構想の推進
現在はデータデザインチームのマネジャーとして、社内や社外のデータを活用した新たな価値を創造すべく、「柔軟性」「堅牢性」「経済性」の観点を踏まえ、データの民主化と各種施策の実行を担当しています。また「環境」「規程やポリシー」「プロセスや体制」といった、ANAが持つシステムと人の力を最大限に活かした「仕組みの構築」や「人財育成」を通じて、ANAグループ全体のチェンジマネジメントを推進しています。
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岩田 都
(以下:岩田)私は森田さんと同時期に入社しました。入社後からこれまで、DX室で社内のユーザー部門(OSC※ 等)やANAシステムズなどと協力して、お客様向けサービスを企画・開発する仕事をしています。現在は、飛行機の遅延や欠航などのイレギュラーが発生した際のお客様への補償提供の改善に向けたサービス/システムの企画・開発を行っています。(※ OSC:オペレーションサポートセンター)
Chapter 2
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溝内
前職の仕事内容と、当時転職を考えたきっかけを教えてください。
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森田
転職する以前は、ITベンダーでシステムエンジニアとして働いていました。転職のきっかけは「ベンダーからユーザーへ」と私自身の関心が変化していったからです。
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井岡
ANAに転職する以前は通信会社に勤務しておりました。前職では、データを利用できる形に整備する「データエンジニアリング力」と、データの事業活用や事業評価を行う「データアナリティクス力」の習得に尽力しました。
また当時は、データを使って事業評価やサービス企画に対して提案を行う"データ・ドリブン経営"にも貢献しました。多岐に渡る領域の業務を広く理解し、膨大なデータを取り扱うことで、ビジネス全体を捉えられたことが強みです。さらに、経営者に近いポジションで事業戦略立案にも携わる機会があり、経営目線を学ぶことで、未来に対する先見力やロジカルシンキング、情報整理による資料表現力を学びました。
ANAに転職したきっかけは、デジタルの世界にいるからこそ「リアルの重要性」を再認識することが多くなってきたからです。航空ビジネスそのものが"世界中の人と人を繋ぐ事業"であり、人を繋ぐというリアルなコミュニケーションこそ人間の本質であると魅力に感じました。ANAはより人に力を入れていて、イノベーティブな企業であると思いました。
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岩田
前職では、生命保険会社のイノベーション推進部門で、保険業界内外のイノベーション動向の調査や、イノベーション戦略の策定などを行っていました。
イノベーションをするためには、まずお客様視点に立って物事を考え、お客様のインサイトを知ることが何よりも重要になります。お客様を意識した業務をする中で、もっとお客様に近く、お客様サービスが事業の根幹となっているような企業で働きたいと思うようになりました。そのほうが、自分の業務が顧客体験価値の向上に直結し、やりがいも感じられると考えたからです。
そういう点で、ANAはまさにお客様サービスが事業の根幹で、様々なシーンでお客様との接点があるため、やりがいが大きいのではと感じました。
Chapter 3
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溝内
入社後に感じたANAならではの企業風土と、やりがい・達成感を感じた仕事を教えてください。
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岩田
【コロナ禍で再確認した、ANAに流れる「努力」の風土】によって、自分自身の成長を感じる出来事がありました。
DX室に配属後、プロジェクトリーダーとして構想段階から携わってきた案件が、今年度に検討工程をすべて終了し開発に着手できたときは、達成感を感じました。プロジェクトの途中、新型コロナウイルスの影響による経営環境の悪化に伴って、1年ほど中断を余儀なくされ、その他にもさまざまな課題に直面しました。そのたびにグループ内多部門の関係者と議論し、試行錯誤しながら乗り越えてきました。
社内の承認プロセスをすべて終えて、開発着手の承認を得られたときは本当に一安心しましたし、大きな達成感を感じました。また、このプロジェクトを通して自分自身も非常に成長できたと感じています。
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森田
【入社直後に触れた、ANAの「挑戦」の風土】が、とても印象に残っております。
入社直後から参画した『NDC(New Distribution Capability)プロジェクト』は非常に達成感を感じた仕事でした。NDCとは、IATAが提唱する航空券やその付帯サービスに関する情報を配信するための最新通信規格のことです。入社してすぐに取り組んだのが、NDC接続をするためのシステムを構築してANAとして新しい販売チャネルを構築するプロジェクトでした。
入社2か月後の4月に私はアサインされ、RFI段階からの参画となったのですが、本当に何もわからない状態でアサインされました。また当時、声をかけているベンダーがほぼ海外の会社で…英語で航空業界特有の要件が書いてある大量のドキュメントを読むところから始まり、プロジェクトの期間は日々、挑戦の連続でした。
前職の経験から、基本的には実績がある企業や既存ベンダーで進めることが、リスクが低いと考えておりました。でもベンダー選定の結果、アイルランドにある新しい会社とプロジェクトを進めることが決まりました。この時点で入社して半年ほどだったのですが、ANAという会社もまた、本当に挑戦をする会社だと実感したタイミングでした。 -
井岡
【ANAの根底にある「チームスピリット」の風土】を、強く感じた仕事がありました。
これまで最もやりがいを感じた仕事といえば、ANAグループ全体の予約・空港・客室といった部門を横断する形でデータを繋いでいく『引継ぎ業務改善プロジェクト』を企画・立案したときに、プロジェクトの推進をメインで担当させていただいたことです。これが実現できたときは、非常にやりがいを感じました。多くの部門の方に支えられ、アドバイスをいただき、また協力していただけたことを肌で感じられたことが、一番の思い出です。
「限られたリソースの中で、 ANAにとって本当に必要なものは何なのか」をプロジェクトのメンバーが全員で考える過程で、各々が自分の業務だけではなく各業務間のことも配慮して「ここは自部門で なんとかするから」…、というような"譲り合いや協力"の場面が度々あり、その時には、ANAの"人の強さ"や一体感を非常に感じました。今でも印象深いです。
Chapter 4
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溝内
将来、実現したいキャリアや夢を教えてください。
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井岡
私は、これまで20年近くやってきたデジタルやデータを軸に、更にこの分野でキャリアを重ねていきたいと考えています。
DXは「DXすること」が目的ではなく、あくまでビジネスに価値を生むための手段のひとつ。目的(価値)をデザインし、デジタルやデータといったツールを使って、ビジネスに価値を生む(CX向上、収益向上、業務効率化など)ことが重要です。デジタルやデータに軸を置きながら、広い意味でのUXデザイナー(ビジネス、サービス、プロダクトなど)を目指したいです。本質的な価値(アウトプット)をどのように人に提供するかが一番大事だと思っており、DXはひとつの手段として適切に組み込んでいきたいです。
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森田
実は、コロナ禍の期間に同い年の友人が急逝するという出来事がありまして…。驚き、悲しみと同時に、改めて時間も有限なのだと感じました。日々を大切に自分が成長し、努力し、気持ちを込めて活動することで、一緒に働く周りの仲間や取引先の方々、そしてお客様を含めて、お役に立ちたいと考えるようになりました。
私は、仕事で実現した物事を通して世の中の役に立ちたいと思っています。ANAはそれが出来る会社だと思います。
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岩田
入社以来これまで、DX室でシステム側の立場から企画・開発に携わってきましたが、一度、ユーザー部門も経験してみたいと考えています。ユーザー部門を経験したうえで再びDX室に戻ってくることで、より多角的に物事を捉えられるのではと考えているからです。特にDX室では、システム企画をする際に必ず"データ取得"という観点も意識しながらサービスデザインを行っていますが、実際にユーザー側の立場でデータを業務に活用したり、意思決定に生かすような経験をしてみたいと考えています。
また、機会があれば海外にもチャレンジしたいです。DX室で業務をする際には、常にユーザー(お客様や係員)を意識して業務を行いますが、海外のお客様や海外空港の業務は、日本国内とはまた違った文化・考え方・環境があると思います。今後アフターコロナにおいては、海外のお客様のニーズ取り込みがより一層重要になってくると思いますので、海外のリアルな状況を実際に経験することで、その後の自身の業務に生かせるのではないかと考えています。
あと、私は年内に出産を控えており、産休・育休から復帰後は、育児と仕事を両立していくことになります。ANAには働きながら子育てをしている社員もたくさんいますが、これまでのキャリアや置かれた環境は人それぞれ違うと思うので、私もその一人として、誰かにとってのロールモデルになれたらいいなと思います。
Chapter 5
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溝内
将来、ANAのグローバルスタッフ職(GS職)、その中でも特に、DX室で一緒に働く仲間にメッセージをお願いいたします。
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岩田
私自身は、キャリア採用の場合、新卒採用と違い同期のつながりのようなものが無いことが不安でしたが、ANAのキャリア採用では、研修などを通じてキャリア入社同期の繋がりを入社当初から作ることができ、それが非常に心強かったです。
また、ANAではDXによる省人化に向けた取り組みに力を入れるなど、コロナ禍を経てより一層、DXに対する期待が高まっています。さまざまな活躍のフィールドがあると思いますので、一緒に働けることを楽しみにしています!
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森田
ANAのGS職には、専門性というしっかりとした軸を持ちながらも様々なことを柔軟に吸収して、業務を推進していくことが可能な人が向いていると思います。ITの人間として入社した私も、エアラインの業務、契約、投資に関わる会計的な知識など多岐に渡る知識が日々必要になっています。何かの専門性を持っていることは重要だと思っていますが、そこから派生するトピックに関してもある程度の知識は必要になるので、何事にも好奇心を持って吸収していける力が必要だと考えています。
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井岡
GS職を別の言葉で表現するとするなら「現場の人たちを支える縁の下の力持ち」。ピュアに航空事業そのものに人という魅力を感じ、ANAという航空会社を通じてお客様にどういった価値を自分ごととして提供し続けていたいか? そんなビジョンを持っている方と是非一緒に働きたいです。航空事業をはじめとした"リアルの世界"に本質的な魅力を感じ、デジタルガジェット(顧客体験視点を持っている)などが好きな人は絶対楽しめる会社だと思うので、是非お力をお貸しいただければと思います。