Interview
機長昇格に向け、
学び続ける毎日。
#運航乗務員(自社養成パイロット)
仲本 朗
ボーイング767副操縦士(インタビュー時)
2008年入社 社会学部メディア社会学科卒業
Interview 1
自分の腕で勝負ができる
仕事に就きたい。
高校時代は競泳、大学4年間はライフセービングに明け暮れました。就職活動は「スポーツ選手のように自分の腕で勝負ができる仕事に就きたい」という思いを持って臨みました。さらに、子供の頃から乗り物が好きだったこともあり、自動車や船舶といった業界を中心に探していく中で航空業界にも視野を広げ、運航乗務職(自社養成パイロット)という仕事に出会いました。数あるエアラインの中からANAを選んだのは、ANAという会社に企業としての成長の可能性や自分がこれまで経験したことのないフランクな雰囲気を感じ、こちらへの挑戦を決意。また、鳥取県で生まれ育った私にとって、地元の米子空港に就航していたANAが慣れ親しんだ航空会社だったことも決め手の1つとなりました。
Interview 2
地元への初フライトで
決意を新たに。
入社後、最初に実感したのは「いい仲間に恵まれた」ということ。パイロットになるための訓練は長く、ゴールも見えにくい状況でモチベーションを保ち続けることは非常に難しかったのですが、同じ目標に向かって同じ屋根の下で寝食を共にする仲間の存在に何度も助けられました。また、副操縦士への最後の昇格訓練では「上空では何が起こるかわからない。考えられるすべての可能性を洗い出せ」と教官から何度も厳しい指導を受けていく中で、パイロットとしての心構えが身に付いていったと思います。試験に合格し、教官から「お疲れさま」と言われた時は本当にうれしく、訓練センターの駐車場で思わず絶叫してしまったほどです。そして、初フライト。偶然にも地元、米子空港への便だったこともあり、自分が飛んでいる姿を展望デッキから両親と祖母に見せることができました。充実感に包まれるとともに、決意を新たにした瞬間です。
Interview 3
機長は参考書。
答えは教えてくれない。
現在は副操縦士として学び続ける毎日です。隣に座る機長はまさに自分たち副操縦士にとっての「参考書」。様々な考え方を持つ機長たちから、自分のなりたい機長像に近づくためのアドバイスやヒントを吸収しています。機長は決して教科書のように正解を教えてくれる存在ではありません。「自分がどういうフライトをしたいのか?」ということを自ら問い続けることが、機長昇格に向けて不可欠なのです。また副操縦士になって1年が過ぎ、国際線乗務も始まりました。まず東南アジアを中心に、次第に西アジア、北米へとエリアを広げていく予定です。日本の領空を出れば、日本語も日本の法律も通用しません。加えて、例えば私の無線の取り方ひとつで日本の航空会社の印象が良くも悪くもなる。今後は、国の代表として世界の空を飛んでいる意識が一層求められます。
Interview 4
日々新しいことに
挑戦できる環境がある。
ANAのパイロットは、フルサービスキャリアとしての高いプロ意識を持った集団だと思います。その中で、私たち副操縦士は日々新しいことに積極的にチャレンジできる環境がある。また、宿泊先では所属を越えて食事に行くこともあり、お互いの失敗や経験を気軽に共有できることも大きな魅力です。学生の皆さん、パイロットの仕事は華やかなイメージの裏で、地道で、厳しい毎日の積み重ねが求められる仕事ですが、それを乗り越える喜びも大きな仕事です。自分の腕をどんどん磨いていける感覚も本当に楽しい。私自身は、きっと生まれ変わっても、この仕事に挑戦すると思います。少しでも興味がわいた方は、まず受験してみてください。そこから道は開けると思います。