2022年10月11日
ANA グループ総合トレーニングセンター「 ANA Blue Base」(以下、ABB)の社員食堂「カフェテリア」では、ABBを利用するANAグループ社員の誰もが無理なく参加でき、持続的に取り組める社会貢献として、2021年5月からTABLE FOR TWOプログラムに参画しています。
世界の約80億人のうち、約8億人が飢餓や栄養失調の問題で苦しむ一方で、20億人近くが肥満など食に起因する生活習慣病に苦しんでいます。
この食の不均衡を解消する取り組みがTABLE FOR TWO(以下、TFT)です。
肥満や生活習慣病予防のためにカロリーが抑えられている、または野菜を多く含むTFTメニューをご購入いただくと、 1食につき20円の寄付金が、TFTを通じて開発途上国の子どもの学校給食になります。
(20円は、開発途上国の給食1食分の金額です。)
ANA グループの人づくり拠点である ABBでは、環境配慮などの様々な取り組みを推進していますが、毎月17日を「SDGs Day」として、社員がSDGsを自分ごととして捉え行動できるよう意識醸成活動にも取り組んでいます。その一環として、誰もが無理なく参加でき、持続的に取り組める社会貢献策としてTFTプログラムに参画し、ABBを利用するANAグループ社員ひとりひとりが、主体的にSDGsに貢献することができる環境を提供しています。
ABBの社員食堂「カフェテリア」において、肥満や生活習慣病予防のために株式会社ANAケータリングサービス(以下ANAC)がカロリーを抑え野菜を多く使用したTFT対象メニューを考案し、日替わりで提供しています。ANAグループ社員がこの対象メニューを購入することで、1食につき20円がTFTを通じて開発途上国の学校給食に寄付される仕組みを導入しています。
TFT対象メニューを選択することにより、身近な「食」を通して開発途上国の食の貧困への課題に貢献するとともに、ヘルシーな食事を摂ることでANAグループ社員の健康増進にもつながっています。
8月メニューご紹介
担当者インタビュー
ABBでのSDGs推進活動を担当している星川さん(ABB 業務推進部業務推進チーム)、TFT対象メニューを考案している管理栄養士の中西さん(ANAC 料飲部食堂事業課)にTFTプログラムへの参画やメニュー開発への想いについてお話を伺いました。
TFTプログラムに参画したきっかけを教えてください
ABB 星川さん:
ABBはANAグループの人づくり拠点という役割を担っているのでSDGsへの貢献に繋がる取り組みを率先して行いたいと考えていました。一方ANACでは、2019年のABB施設運用開始時から、カフェテリアで機内食の余剰食材や、機内食製造の過程で出る端材の活用を行っていました。そこで、更に、身近な「食」を通したSDGs貢献策がないかANACへ相談をしたところ、NPO法人が主催しているTFTプログラムへの参画を検討しているところだったのです。TFTプログラムへの参画は、ABBを利用するすべてのANAグループ社員に、主体的にSDGsへ貢献できる機会を提供することに繋がると考え、スタートすることになりました。
ABBはTFT以外の取り組みも行っていますが、TFTは、参加者にわかりやすく具体的に行動できる点が良いと思っています。
また、TFTの実績を社内向けWEBサイトとSNSで毎月掲載しており、このように行動した結果が目に見えることも持続的な活動のポイントだと思っています。
TFT対象メニューはどのような工夫がされていますか?
ANAC 中西さん:
TFT対象メニューはこの活動のために開発した独自メニューです。一食あたりのカロリー(デスクワークが主な職場:680〜800kcal、 工場や軽作業を伴う職場:720〜870kcal)が、通常より低く抑えられているなどの目安があるため、野菜を多く含むことと低カロリーを意識してメニューを考えています。食材や見栄えも大事にしつつ、摂取が不足しがちな野菜を多く食べていただくことでボリュームもあり低カロリーで体にも良いメニューを心がけています。
8月のメニューのポイントとしては旬を意識し、夏野菜を多く取り入れられるよう工夫をしました。
また、大豆おから/こんにゃくを原材料とした代替食品である、Deats(ディーツ)を使用したヘルシーかつ丼は油で揚げず、オーブンで焼くことで更にカロリーを抑えました。
今後取り組みをどのように発展させていきたいですか?
ANAC 中西さん:
安定的に継続してTFTの活動を続けていくことが大事であると考えています。食材などの物価の上昇をうけても同様の価格帯で20円を寄付する形を続けていきたいと思っています。今後さらに健康に配慮した新メニューの検討にも取り組んでいきます。
また、TFT以外でも、食品残渣の活用や環境に優しい食材の選定など「食」を通じて環境配慮に貢献していきます。
ABB 星川さん:
ABBで働く社員も、ABBを教育訓練などで利用する社員も、ABBに来ればいつでもSDGsを意識し、“自分ごと”として捉え行動できるよう、継続したSDGsの理解促進の働きかけを行っていきたいと思います。また、TFTプログラムのような具体的な貢献策も、社内外と連携し、様々な取り組みを活用するなどして展開していきたいと思います。
ANAグループはこれからも、様々な社会貢献を通して持続可能な社会の実現に貢献していきます。