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深呼吸で癒しを 森林セラピー

2021.9 体験レポート

Photo by Natsuki Endou

智頭町・芦津渓谷で癒しの森林セラピー体験

1000m級の中国山地の山々に囲まれた智頭町は、鳥取県内唯一の森林セラピー基地に認定されています。森林セラピーとは、癒し効果が科学的に評価された「森林浴効果」。美しい渓谷に沿った癒しのセラピーロードで日頃のストレスを発散しましょう。

まずは受付&ルート説明

今回体験したのは半日コースの芦津(あしづ)渓谷のセラピーロード。他にも「こもれびの森コース」、「天木(あまぎ)森林公園コース」、「横瀬(よこせ)渓谷コース」があります。

 

まずは現地で受付をします。服装は長袖、長ズボン、帽子、トレッキングシューズなどの歩きやすい靴。リュックには防寒着や雨具、タオル、飲み物などを入れておきましょう。受付の際に、芦津の天然水と智頭のお菓子のプレゼントも。オプションでストレスチェックも受けられます(500円(税込み))。

地図を見ながらガイドさんがルートを説明。芦津渓谷は鳥取砂丘を育んだ千代川の源流域なのだそう!今回は「樹木の広場」までのコースですが、上流のダムや源流をたどるコースもあります。

準備体操をして、さっそく出発!……の前に、森の自然を守るために靴の裏についているかもしれない外来種の種子などをマットでしっかりと落とします。森の入り口では水琴窟(すいきんくつ)を発見。「キーン」という神秘的な音色で森林セラピーがスタートです。

トロッコになって森を進む!?

芦津渓谷沿いの「中国自然歩道コース」はかつてのトロッコ道を生かしたほぼ平坦なルート。昔は山の中にレールを敷いて、トロッコで山の杉材を運び出していたそうです。

 

森に入ってすぐ、ガイドさんから「それではトロッコになってみましょう!」の声。目をつぶり、ガイドさんを先頭に、前の人の肩に手を置いて恐る恐る進みます。視覚を遮断したことで、渓谷を勢いよく流れる水の音、柔らかな土の感覚、木々の爽やかな香りなどを敏感に感じとります。

森の香りが癒してくれる

森の中は植物にあふれています。コケだけでもジャゴケやヒノキゴケなどさまざま。ガイドさんが説明をしながら香りをかがせてくれたのは、料理にお馴染みのサンショウや、爽やかでウッディーな香りのクロモジなど。こうした森の天然成分が集まったものを「フィトンチッド」と呼び、森林浴効果やリフレッシュ効果をもたらしてくれます。揮発性なので、午前中のほうが成分は森にとどまっているとのこと。

五感を研ぎ澄まし、リフレッシュ

森林セラピーは単に森の中を歩くだけではありません。途中のポイントごとにヨガをしたり、目を閉じて瞑想しながら森を感じてみたりとさまざまな体験も用意しています。森の空気を胸いっぱいに吸い、感覚を研ぎ澄ませて大自然を感じていると、徐々に日常のストレスから解放されていくのがわかります。

生命力あふれる智頭の森

町の産業である杉は、大きく成長するまで80年かけて大切に守られます。芦津渓谷の杉林は大体樹齢30年くらい。豪雪地帯なので冬は3~4mもの雪が積もり、重みに耐えて成長した木々はダイナミックなカーブを描いて上へ上へと伸びていきます。倒れてしまった木は、また別の新たな生命をはぐくみます。ファンタジーのような世界が広がる森の中は、何とフジノキの天然のブランコまでありました。

森と一体となってセラピーが終了!

今回のセラピーロードの最終地点「巨木の広場」に到着。ブナやミズナラの原生林がそそり立ち、あるいは横倒しになり、自然が循環する姿をありありと見せてくれます。ここでは森の木々に寄り添って寝転び、自然との対話の時間。ゴツゴツとした幹に寄り添って目を閉じると、ひんやりとした渓谷の空気に包まれて心が浄化されるようです。

 

目を閉じて、心地良くウトウトしたところでセラピーが終了。アンチエイジングや免疫力の向上、安眠などの効果が期待でき、1回の体験でも3~4日効果が続くそうです。

豊かな森の恵みを受けて、一歩進んだ森林浴を体験してみませんか。

森林セラピー

住所

鳥取県八頭郡智頭町大字智頭2067-1

智頭町森林セラピー推進協議会(智頭町観光協会内)

 

体験情報

基本コース(半日コース、1日コース、1泊2日コース)

料金は、お申込み人数等によって異なります。詳細はWEBサイトをご確認ください。

 

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