北海道周辺で水揚げされるカニは、ズワイガニ・毛ガニ・タラバガニが代表的ですが、これをいわゆる「三大ガニ」と呼んでいます。紋別では三大ガニすべてが水揚げされています。
「ズワイガニ」は、本州では松葉ガニ・越前ガニと呼ばれ、とても高価なカニとなっていますが、紋別では、昭和39年頃から漁獲が始まりました。オホーツク海が好漁場にもっとも近いことから、水揚げも多く紋別=カニの街というイメージにつながっています。水揚げされる時期は3月から6月と10月から12月までで沖合底引き網で獲られています。身は筋肉繊維が絹糸のように細く、旨みと甘みが強く、濃厚なカニみそが楽しめます。「ズワイガニの甲羅盛」は、街の特産品でもあります。
オホーツクの春を告げる海産物の代表格は「毛ガニ」です。昭和7年頃から漁は始まりましたが、近年は資源の減少が非常に深刻になってきています。従来から北海道では、雌ガニと殻の幅が80mm未満の雄ガニの採捕を禁止しています。資源再生に向けて管内沿岸漁協、自治体、関係機関が協力して試験研究に取り組んでいます。水揚げされる時期は3月から7月までで、毛ガニ篭で獲られています。身は柔らかく繊細な味で、特に春先のカニみそは濃厚でコクのある味で、苦みより甘みがあります。
「タラバガニ」は、カニの名がついていますが、カニは5対、10本の脚があるのに対し、タラバガニやハナサキガニは外見上4対、8本の脚しかなく、ヤドカリの仲間に分けられています。水揚げされる時期は4月から9月までで、沖合底引き網や刺網で獲られています。身は太く食べごたえがあり、プリプリとした食感が特徴です。
6月22日は「カニの日」「蟹座」が6月22日から始まること、五十音順では「カ」は6番目、「ニ」が22番目に位置することにちなみ、平成2年に「カニの日」が制定されました。ぜひ紋別に来ていただき、カニのおいしさを味わってみてください。