新造船 ガリンコ号Ⅲ IMERUがガリンコ号Ⅱとの2隻体制となりました。IMERUとは 光 を意味するアイヌ語です。ガリンコ号Ⅱよりも速度が上がった他、3階建てとなっており、より多くのお客様にご乗船いただけます。運航時間は約1時間、船首にある2本のアルキメディアンスクリューが固い流氷を砕きながらオホーツク海を進みます。海上では、アザラシの他、天然記念物に指定されているオオワシやオジロワシなどの野生生物に出会えるかもしれません。今年の冬も紋別で感動の流氷体験はいかがでしょうか。
今回はガリンコ号が誕生するまでの歴史についてご紹介いたします。今では紋別観光の代名詞とも言えるガリンコ号ですが、もともとは、アラスカ油田開発のための作業基地と支援基地を結ぶ、人員・資材の輸送確保のため、海上および氷上を移動することを目的とした実験船として開発されたことがスタートでした。
その後、実験船としての役目を終えた船を紋別市が譲り受け、乗船席を付けるなどの改造を行い、1987年に世界初の流氷砕氷観光船として、初代ガリンコ号がデビューしました。
就航時、定員は32名でしたが、その後2階建てに改造され、70名に増員されました。初代の「ガリンコ号」は、1996年までの10年間運航され、翌年から現在の「ガリンコ号Ⅱ」(定員195名)が運航を開始し、約24年間多くのお客様に流氷の素晴らしさと感動を与えています。
ちなみに「初代ガリンコ号」は現在のガリンコ号乗り場の近くにある、「オホーツクとっかりセンター」の横に展示されており、気軽に見ることができます。間近で見ると意外(!?)な大きさにきっと驚かされる事でしょう。