ANAでは、本日2004年4月26日(月)に開催した取締役会にて、中型機B767−300型機の後継機種として、経済性が高く快適性に優れた次世代中型機であるボーイング社の「B7E7シリーズ」 (B7E7-3型機、B7E7-8型機)を選定し、50機発注することを決定致しました。ANAは、世界のエアラインで、B7E7型機のはじめての発注会社(ローンチカスタマー)となり、今後のB7E7型機の開発計画に積極的に参画し、お客様のニーズを新しい航空機に反映させていくことと致します。 また、ANAのフリート戦略において、マーケット動向に応じた機種統合を更に進めて参ります。
●羽田空港再拡張を展望し、新たなフリートとして次世代中型機構想を具体化 2005年度以降の小型機の「B737 NEXT-GENERATION」への機種統合計画に続き、羽田空港再拡張の時期をターゲットとした2008年以降の新中型機の導入に向けて、安全性・信頼性はもとより快適性・経済性の各方面より検討を重ねた結果、この度「B7E7型機」の採用を正式に決定致しました。 ANAグループでは、現在61機*の中型機を保有しておりますが、今回の新機種導入について、「新機種選定委員会」にて検討して参りました。導入理由は次のとおりです。
*B767-300型機…52機、B767-200型機…2機、A321型機…7機 (2003年度末) |
(1) B767-300型機の後継機種として、国内線仕様では300席クラスであること。 (2) 同一機種による国内線・国際線運航が可能であり、現行B767-300型機を凌ぐ信頼性・経済性・快適性が確保できること。 (3) 羽田空港再拡張に伴う国内線・国際線事業の拡張およびB767-300型機の更新時期への対応が可能なこと。
今後2008年度より、「B7E7シリーズ」であるB7E7-3型機(短距離用)、B7E7-8型機(長距離用)を順次導入して参りますが、具体的な導入時期は、本年夏頃に決定致します。 ●最新技術を導入し、快適性重視の客室空間や環境にも配慮したB7E7シリーズ 「B7E7シリーズ」の特徴は、複合材の活用による機体の軽量化と整備コストの低減を図ることが可能であり、航続性能や貨物搭載能力は、B767−300型機を大きく上回る水準となっています。また、最新技術を駆使した機体性能、エンジンにより、燃料消費量が大幅に改善します。(長距離運航で20%向上) このように、B7E7型機の導入による増収やコスト削減により、B767-300型機と比較した場合、年間約100億円の収支改善の効果を見込んでいます。 また、広い胴体径は機内の快適性を向上させるとともに、最新技術による機内騒音の低下や気圧調節機能、湿度コントロール機能の導入など、従来機にはないお客様の居住性・快適性の実現が可能となっています。 更に、環境問題への対応として、最新技術を導入したエンジンにより、有害廃棄物や二酸化炭素の低減が可能な航空機であり、まさに21世紀の「次世代型航空機(ドリームライナー)」といえます。 なお、機種構成、B7E7-3型機イメージ図、及びB7E7-3型機(短距離用)、B7E7-8型機(長距離用)の諸元は次のとおりです。
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