NEWSANA

第10-96号
平成10年9月11日


日本初!!「180分ETOPS」の承認を受ける
〜日本の航空会社で初めて“B767”“ホノルル”へ乗り入れます〜

 全日空は本日9月11日(金)、B767-300ER型機による180分ETOPSの承認を運輸省より受けました。180分ETOPSの承認を受けるのは全日空が日本で初めてです。

これにより、日本・ハワイ間の運航にB767-300ER型を使用することが可能となりました。
全日空は9月12日より、B767-300ER型機を使い関西空港〜ホノルルのチャーター便を運航いたします。ホノルルへ双発機で乗り入れる航空会社は、全日空が日本で初めてです。

航空機が開発されて間もない頃のエンジンの信頼性は低く、飛行中に不作動となる確率は低くありませんでした。そこで双発機に対しては、運航中に片方のエンジンが不作動となることを想定し、片側のエンジンだけで60分以内に到達することのできる空港がある範囲内で運航しなければならない制限が設けられていました。すなわち、長距離洋上飛行な どに制限が課せられていました。
しかし、その後の目覚ましい技術革新とともに航空機材の信頼性が飛躍的に向上したことにより、この規制は国際的に緩和されるようになりました。つまり、双発機(機体+エンジン)の信頼性が一定の水準を超え、かつ必要な運航経験と所定の整備・運航・訓練手順を有している航空会社は、60分の制限を越えて双発機を運航すること(ETOPS: Extended-Range Twin-Engine Operations)が認められるようになりました。
ETOPSでは、高い安全性を背景に双発機の運航範囲が拡大します。また、ETOPSは機材の高い信頼性と航空会社の優れた技術・運航能力の証でもあります。

日本では、最寄り空港から離れることのできる最大距離を一発動機不作動状態での飛行速度で飛行時間120分までとした120分ETOPSが平成元年6月に、さらに平成10年3月 に180分ETOPSが制度化されました。

全日空は平成元年に120分ETOPSが制度化されると、いち早くこのルールを適用してバンコク線にB767-300ER型機を就航させました。そして今般の制度化を受け、B767-300ER型機による180分ETOPSを運輸省に申請し、日本で初めて承認を受けたものです。

全日空は、技術力のさらなる向上に努めるとともに最新の制度を積極的に活用することにより、お客様に喜んでいただける利便性の高い航空輸送サービスの提供を今後とも目指して参ります。

以上