見た目とは裏腹な清涼感のある滋味
金沢の郷土料理に欠かせないのが、このブサイクな顔つきをした小さな魚です。しかし、見た目であなどるなかれ。その身を噛みしめると、じんわりと滋味が染み出します。陶芸家であり美食家でもあった、あの北大路魯山人も、ゴリの味を愛したと伝えられています。
ゴリというのは通称で、カジカやハゼの仲間を指します。金沢では、主にカジカやウツセミカジカのことをゴリと呼び、加賀料理の大切な食材のひとつとされてきました。
主に漁獲されるのは、浅野川や犀川。「ゴリ呼び漁」と呼ばれ、金沢の風物詩のひとつでした。しかし清流に棲むゴリは、ちょっとした環境の変化で数を減らしてしまいます。今は当地でも貴重な食材になっているようです。
空揚げのほか、地元では新鮮な身を刺身にしても食べています。その他、白味噌仕立てのゴリ汁や、しぐれ煮、甘辛く煮詰めた佃煮にもされています。
ゴリが食べられるということは、すなわち美しい川がまだ残されているという証拠です。加賀百万石といわれた加賀藩の時代から愛されてきた小魚は、きっとこれからも金沢の名物であり続けるでしょう。
食べるなら
金沢の山里でイワナ、ゴリの滋味を堪能
岩魚茶屋
住所 | 石川県金沢市二俣町子30番地 |
電話番号 | 076-236-1238 |
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- このページの情報は2016年4月現在のものです。