30年の長期発酵も
「なれずし」とは、主に魚を塩と米で乳酸発酵させた食べもの。酢を用いずに発酵させ、保存食として活用されてきました。琵琶湖のフナやオイカワを使用したものや、北海道のニシンやサケを用いたものなど各地で作られていますが、和歌山県南部・熊野地方ではサンマを使います。
この地方のサンマは、三陸沖から寒流にのって熊野灘へ南下してきたもの。長い間潮にもまれることから、身が引き締まって脂も適度に落ち、当地を代表する寿司魚としても親しまれています。
サンマのなれずしは、発酵が浅い状態でも食されていますが、なかには30年ほどが経過したものも食べられます。それほどの長期発酵となればもちろん"寿司"の原型はなく、ヨーグルト状になります。これは酒の肴としても珍重されており、ほどよい酸味がクセになる味は、ちびちび舐めながら杯を傾けるのにもぴったりです。
食べるなら
紀州熊野地方の郷土料理を提供
東宝茶屋
住所 | 和歌山県新宮市横町2-2-12 |
電話番号 | 0735-22-2843 |
- お店に関する情報の利用にあたっては、ご利用者自身で事前にご確認ください。
- このページの情報は2016年7月現在のものです。