道東エリアでニジマスねらいなら
トラウト王国北海道においても道東エリアは別格だ。銘川は枚挙に暇がないが、ニジマスねらいなら阿寒川が一番といっていい。上流域は阿寒湖漁業協同組合が管理し、2003年に北海道で初めてキャッチ&リリースを遊漁規則化。阿寒湖流出口~雄観橋下流端はキャッチ&リリースエリアに設定され、ルアー・フライオンリーでエサ釣りは禁止(雄観橋下流端~ピリカネップ取水口はエサ釣り可能)。ルアーもフライも、レギュレーションでシングルフックのバーブレス1本、フックサイズ25mm以内と決められている。
いつでも魚がいて釣れる安心感
阿寒川の魅力は何といっても、ニジマスの魚影がすこぶる多いこと。昔と変わらない原始の自然が残り、よほどの大雨でない限り水量が安定しているのも特筆すべき点。そのため、ほかの河川が全く釣りにならないときでも「阿寒川だけはできる」というのは珍しくない。いつでも魚がいて釣れる安心感のある川は、北海道広しといえど、そう多くはない。
抜群の渓相、求められるテクニック
渓相の素晴らしさも群を抜いている。バイカモがゆらめく清澄な流れは蛇行を繰り返し、コケが生えた倒木や岩盤が随所に見られる。遡行していくと「次はどんなポイントなのだろう?」と期待に胸が高鳴り、体力の消耗を忘れてしまうほど。そうした背景から訪れる釣り人も多く、フィッシングプレッシャーは高い。さらに、岸際に障害物が目立ち、複雑な反転流が絡み合う場所が少なくなく、狡猾な大ものをキャッチするにはテクニックが求められる。しかし、それも阿寒川の面白さといえるだろう。
仕掛け
シーズン初期は水深のある淵や流れの緩い倒木周りが好ポイントで、フライはニンフやイマージャーが効果的。水温が上がってくる6月以降になると、瀬にグッドサイズのニジマスが付く。トビケラの種類が豊富ゆえ、フライはそれを模したパターンが必携。夏はシケーダ(セミ)やマドラーミノーなどのビッグドライも楽しい。ルアーは50mm前後のミノーがオールマイティーに使えるが、早瀬を攻略するにはヘビーシンキングタイプが欠かせない。
阿寒湖温泉街の宿泊施設はどこもアングラーを心から迎えてくれる。また、阿寒国立公園は今年、指定から80年を迎え、さまざまなイベントが企画されている。釣りとセットで阿寒を満喫してはいかがだろう。
この釣り場へのアクセス
たんちょう釧路空港からレンタカーを利用する場合、阿寒川まで約40分。根室中標津空港からは約2時間。
釣り場情報
〈阿寒川〉
釣り場 | 阿寒湖流出口~ピリカネップ取水口 |
遊漁期間 | (ニジマス・アメマス・イトウ) 5/1~10/31 (ヤマメ) 7/1~10/31 |
遊漁時間 | 日の出1時間前~日没1時間後 |
遊漁料 | 日券1,500円、回数券(12回分)15,000円 |
管轄漁協 | 阿寒湖漁業協同組合(TEL:0154-67-2750) |
問合先 | フィッシングランド阿寒(TEL:0154-67-2057) |
交通 | たんちょう釧路空港からR240を北上して阿寒湖方面へ |
- 釣り場情報は2014年度のものです。