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    【大分県・豊後水道の釣り旅】湧出量日本一の別府温泉を目と肌で楽しんでブランド魚が育つ佐賀関沖の船釣りを満喫

    「大分県・豊後水道」釣り旅の記録

    SCENE 01
    驚きの赤と鮮やかな青。見れば納得の〝地獄〟めぐり
    SCENE 02
    堤防メバルで腕ならし。夜は絶品「関あじ」を堪能
    SCENE 03
    快晴の佐賀関沖。待望のアジ・サバ釣りにチャレンジ
    SCENE 04
    大自然を全身で受けとめる良型ブリとのパワーファイト

    “驚きの赤と鮮やかな青。見れば納得の〝地獄〟めぐり”

    温泉の源泉数と総湧出量で日本一を誇る、世界屈指の温泉郷・別府温泉。
    急勾配の傾斜地に建つ家々や湯宿の間からは、白い湯煙がもくもくと立ち昇る。
    東京からのアクセスは大分の玄関口である大分空港まで直行便でおよそ1時間30分。
    そこからレンタカーに乗り継ぎ、およそ40分のドライブだ。

    湯煙が立ち昇る別府の町。目の前に別府湾が広がる

    今回、温泉と釣りを楽しみに大分へやって来たのは、毎年横浜で開催されるジャパンフィッシングショーで「3代目アングラーズアイドル」に選ばれ、タレントやモデルとして活動しているあべなぎささん。
    あべさんは北海道の帯広市出身。今では釣りを教えてくれた郷里のお父さんもびっくりするほど、一年を通じて釣りに関わる多くの仕事をしている。釣り具メーカーが主催する、少年少女向けのフィッシングスクールのコーチがメインだが、プライベートで最も好きなのは海の船釣りだ。
    そんなあべさんだが、仕事が忙しいだけに、実は旅行で九州を訪れる機会はほとんどなかった。そこで、かねてから旅先としても釣り場としても魅力を感じていた大分で、心身ともにリラックスする休日を過ごそうと相成った。

    釣り前のひととき、最初にやって来たのは別府名物の地獄めぐり。「地獄」とは温泉の湧出口のことで、「千年以上も昔より、噴気・熱泥・熱湯などが噴出して、近寄ることもできない土地であった」ことが名前の由来とされる。別府の市内には特徴の異なる「地獄」が数ヵ所あって、それらを巡るのだ。

    まずは名物の〝地獄めぐり〟へ

    山あいに忽然と現われる真っ赤な池を前にすると、別世界に迷い込んだような感覚が味わえるのは「血の池地獄」。迫力満点だが、実はお湯が赤いわけではなく、地下から噴出した熱泥の色によってこのような景観が生み出される。不思議な色を見つめていると、九州の大自然の秘めたる力を感じられる、まさにパワースポットだ。

    「血の池地獄」はレンガのように真っ赤
    「海地獄」は透き通るようなスカイブルー

    同じ地獄でも、まるで色合いが違うのは「海地獄」。98℃もの高熱を持ち、春先は外気との温度差によってすさまじい量の湯煙が天に昇っている。その横でしばし待っていると、風が吹いて視界が開けた時に、まるで空の旅で厚い雲間から青空へ抜けた時のような、鮮やかなスカイブルーが目の前に現われる。

    「血の池地獄」にある足湯と土産コーナーの竹細工
    「血の池地獄」にある足湯と土産コーナーの竹細工

    「血の池地獄」にある足湯では散策の疲れをほぐせる。また、お土産コーナーもあり、地元の伝統工芸である竹細工を吟味したり、温泉饅頭を味わうのも楽しい。この日は血の池と海の2つの地獄を体験した後、「明礬(みょうばん)地獄」の近くにある岡本屋で「元祖 地獄蒸しプリン」をいただいた。温泉の蒸気を利用し、ひとつひとつ丁寧に手作りされる女性にも大人気のスイーツだ。

    別府の湯を気軽に楽しみたいなら、市内の「竹瓦温泉」もおすすめだ。明治12年の建設時に竹瓦葺きだったことからその名が付いたが、現在の建物も昭和13年に造られて情緒たっぷり。外から眺めるだけでも楽しいが、今も営業しているれっきとした公共の湯であり、暖簾をくぐれば誰でも気軽に湯に浸かれる。

    名物「地獄蒸しプリン」。濃厚な甘さに頬が緩む
    別府駅から歩いて5分の町中にある「竹瓦温泉」。存在感のある建物は一見の価値あり
    • このコンテンツは、2017年3月の情報をもとに作成しております。
    写真:藤原武史

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