
“神様の住むビーチとフクギ並木を歩く”
釣り場として魅力的な沖縄の海岸線。
一方で、海と陸が接する場所は、古くから地域の人たちの大切な行事や祈りの場となってきた。
県内には、「御嶽(うたき)」と呼ばれる、琉球信仰の聖地が各所にある。
今も昔ながらの町並みが残る備瀬地区。その集落の外れにある「ワルミ」は、漢字で書くと「割れ目」だ。
名前のとおり、海岸沿いのうっそうとした森を抜けると、左右から迫る巨大な岩盤と岩盤の隙間がある。
その先に見えるのは、真っ青なサンゴ礁の海だ。
- 2017年8月現在、「備瀬のワルミ」は、ゴミ投棄や私有地への無断侵入などの理由により立ち入り禁止となっています。


岩の向こうには鮮やかなビーチが広がる。有村さんも旅の安全と好漁を神様に祈願
横目さんに案内され、干潮時に訪れてみると、そこには一歩足を踏み入れたとたん、「ここには本当に神様が住んでいるかもしれない」と思える絶景が広がっていた。
マナーを守り、ゴミさえ出さずにきちんと帰ってくれば、釣りザオを持っていってもまったく問題ないという。
有村さんはワルミの入口に、多くの人が願掛けのお賽銭を残していったあとを見つけると、翌日に予定していた船釣りの安全を祈願。
なんだか心身ともにリフレッシュできたあとは、備瀬集落内にある有名なフクギ並木を散策した。


フクギは南洋に生える常緑高木の1つ。
沖縄ではフクギが台風などの被害を防ぎ、さらには火事の延焼を防ぐ防火、砂浜からの防砂、津波や高潮からの防潮などのさまざまな機能を担ってきた。
備瀬地区では、昔ながらの景観を今に伝えようと、地元の人たちが今も実際に生活を続けながら、フクギの植え替えや補修をして集落を守っているのだ。




春の日差しが生い茂ったフクギの葉の間から柔らかく差し込む。きれいに掃き清められた道を歩くと、まるで昔にタイムスリップしたかのような感覚に癒された。
その後は、フクギ並木から歩いていける距離に昨年オープンしたばかりの真新しいリゾートホテル「ホテル オリオン モトブ リゾート&スパ」にチェックイン。ホテルは北隣に備瀬の集落、南隣に沖縄美ら海水族館という好立地にある。さらに正面には釣り場も多い伊江島が浮かぶという、絶好のロケーションだ。


- このコンテンツは、2015年3月の情報をもとに作成しております。