ガーラの王国
沖縄県の中でも海が澄んでいることで知られる宮古島。沖縄本島の南西およそ300km、石垣島の東北東およそ130kmの位置にあり、宮古島、池間島、大神島、伊良部島、下地島、来間島、多良間島、水納島を合わせて宮古群島を形成する。年間の平均気温は23.3℃で暖かく、プロ野球のキャンプ地や近年はトライアスロンの国際大会の会場としても有名だ。もちろん、海がきれいなことからマリンダイビングでも人気である。
釣りも黒潮が近くを流れていることから豊かな漁場に恵まれており、とりわけ沖縄地方で「ガーラ」と呼ばれるロウニンアジの魚影は濃い。釣り人の間ではGT(ジーティー/ジャイアント・トレバリー)の通称でも知られる大型のターゲットだ。
ロウニンアジは5~6月の梅雨時期が天候も比較的安定していて最も釣りやすいとされるが、その後も7~8月は台風後に釣果に恵まれることが多く、9~11月はヒットこそ少なくなるものの、釣れれば大ものというチャンスになる。
本島から離島まで
ロウニンアジの釣りは専門のガイド船を利用して楽しめるほか、宮古島内の荷川取・真謝・狩俣・池間・高野・久松などの漁港の周辺でも釣れる。漁港周辺の釣り場の魅力は、なんといっても足場がよく誰でも楽しみやすいこと。荷川取漁港は宮古島の主要港湾である平良港の一角にあり、ロウニンアジ釣りのほかにも手軽なファミリー釣りで人気である。
また、宮古島と橋で繋がっている伊良部島でも、同じように佐良浜や長山といった漁港の周りでロウニンアジがねらえる。これらの釣り場は地元の釣り人にもとても人気だ。
伊良部島と陸続きの下地島にある名勝地・通り池(水面下で繋がった2つの池で海とも繋がっておりダイビングでも人気)の周辺の磯は、沖縄の釣り人にはよく知られた大もの釣りのポイントで、ロウニンアジなら50kgを超える大型がねらえる。フェリーで渡る多良間島まで足を延ばせば、ロウニンアジに出会える可能性はさらに高い。
多彩なフィッシングターゲット
宮古島ではロウニンアジ以外にも、ブチアイゴ(カーエー)、ミナミクロダイやオキナワキチヌといったクロダイの仲間、コブシメ、アオリイカ、ハマフエフキ(タマン)などが釣れる。高野漁港周辺のスロープやビーチは、クロダイ、カーエー、アオリイカなどの好ポイント。前出の通り池周辺の磯なら、アーラミーバイと呼ばれる大型のハタやバショウカジキなども釣れる。磯でのフカセ釣りなら狩俣漁港に近い西平安名崎周辺や下地島に実績があり、カツオ、テングハギ(チヌマン)、イシガキダイなどがねらえる。
また、より手軽に釣るなら、遊漁船に乗っての五目釣りや泳がせ釣り(エサにする小魚を釣ってから、ハリを付けて泳がせより大きな魚をねらう釣り)もよい。いずれもレンタルタックルが利用でき、釣り方もスタッフに教えてもらえる船宿が島内にいくつかある。
この釣り場へのアクセス
羽田空港から宮古空港まで直行便で約3時間。宮古空港から各釣り場へはレンタカーを利用する。
釣り場情報
〈宮古島/ロウニンアジ、ブチアイゴ、チヌ、アオリイカなど〉
シーズン | ロウニンアジ(5~11月)、ブチアイゴ(5~11月)、チヌ(9~4月)、アオリイカ(1~3月、9~11月) |
問合先 | 海宝丸(船宿。http://kaihoumaru-miyakojima.com/) |
- 釣り場情報は2016年8月現在のものです。