沖と磯に大型魚が目白押し
日本の最西端に位置する与那国島。周囲27.49km・面積28.88km²の小さな島ながら、山も谷も川もあって固有の動植物が生息し、亜熱帯の大自然に恵まれている。 黒潮が洗う島の周辺では、カジキ、カンナギ、ハマダイなどの大型魚が船釣りでねらえる。また、荒磯も広がっており、磯釣りでは大型のロウニンアジやハタがねらえる。釣り人にとっては、まさに憧れの島となっているのだ。
与那国の沖釣り
船釣りでねらえるカジキは超大型魚の代表格。カンナギも100kgオーバーが釣れることがあり、ほかにもイソマグロ、ロウニンアジ、カンパチなどがよく釣れる。シーズンは通年だが、真夏は暑さが非常に厳しいので2~4月がおすすめだ。
カジキ釣り場としては世界でもトップクラスであり、特に1~5月は数も釣れる。多い日であれば1日に3尾以上が釣りあげられることも珍しくない。なお、毎年7月の第1週目には国際カジキ釣り大会が開催されている。
イソマグロ、カンパチ、ハタなどはムロアジを生きエサにした泳がせ釣りでねらえる。ただし、魚の多いポイントにはサメも多く、ハリに掛かったあとは急いで巻き上げないとサメの餌食となってしまうこともある。ハマダイはマグロやカツオ等の短冊、カンナギの100 kgオーバーはアカムロを生きエサにした深海釣りでねらう。
磯釣りと漁港周辺の釣り
与那国島の磯釣りポイントは、「サバチ台」「北牧場」「サンニヌ台」「チリ捨て場」などの名前が付いた、切り立った断崖の荒磯だ。ロウニンアジ、イソマグロ、クロカワカジキなどがヒットする。沖縄ではあまり多くない荒磯の釣り場には、全国から大ものをねらう釣り人が訪れている。とはいえ、荒波が押し寄せる切り立った岩場での釣りは危険もともなうので、経験のない人が陸からの釣りを楽しむなら、島内の港周辺での釣りがおすすめだ。
代表的な釣り場は、与那国島の北側に位置し、地元小型船や建設資材の運搬船も利用している祖納港。約500mの防波堤の先端近くは、サビキ仕掛けで沖縄の県魚であるグルクンやそのほかの魚の五目釣りが楽しめ、消波ブロック際をねらうとイシガキダイも釣れる。船の航路になっている深場付近は大型のロウニンアジやハタもねらえるが、サメやウツボといった外道も多い。なお堤防が高いので落としダモやギャフは必需品だ。
また、カジキが水揚げされることで有名な久部良漁港の港内でも、ウキフカセ釣りやサビキ釣りでいろいろな魚がねらえ、50kgオーバーのロウニンアジが釣れた実績もある。秋から冬は2~5kgのアオリイカや10kgに近いコウイカ、さらにそれ以上のサイズも釣れている。
大ものも豊富な冬でも温暖な釣りの島をぜひ満喫してほしい。
この釣り場へのアクセス
石垣空港から石垣港に向かい「フェリーよなくに」で久部良漁港まで約2時間。石垣から久部良への便は火曜日と金曜日に運航。久部良から石垣への便は水曜日と土曜日に運航しているが、天候により運航する曜日が異なる場合もある。
釣り場情報
〈与那国島/カジキ、カンナギ、イソマグロ、ロウニナジ、カンパチなど〉
シーズン | 通年 |
問合先 | 瑞宝丸 (船宿/大もの釣りで全国的に有名。釣具店・ペンションも経営している。http://zuihoumaru.com/)、 |
- 与那国島は現在、自衛隊基地を建設中。宿泊の予約は早めに取る必要がある。
- 釣り場情報は2016年1月現在のものです。