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    掲載日:2021.04.15

    飛行機で行く手ぶらの釣り旅プラン 福岡県・響灘のタイラバパラダイス

    九州地方の海はとても豊かで存分に楽しむなら船釣りがオススメ。レンタルタックルを用意してくれている遊漁船もあり、観光がてらでも充分に釣りが成立して楽しめる。今回紹介するのはタイラバで釣るマダイ。タイラバというのは疑似餌で、近年ブームとなっている釣り方。九州に限らず日本全国で盛り上がりを見せている。おめでタイ魚をシンプルな仕掛けで釣ってみてはいかが?

    春の訪れを感じられる響灘

    マダイの写真
    美しい桜色のマダイ

    春、桜が咲く頃に釣れるマダイのことを俗に桜鯛と呼ぶ。年間を通して釣ることができるマダイだが、この時期のマダイは産卵期に当り冬の間深場に落ちていたマダイ達は、桜が咲く頃に一斉に浅場に移動してくる。この産卵のために深場から上がってくる個体は概してサイズがいいこともありタイ釣りが好きなものにとってはたまらない季節の到来でもある。九州の北部に位置し北九州の沖合に広がる響灘は、隣の玄界灘と並んで全国でも名の知れた大ダイの漁場だ。この季節になれば大ダイを求めて多くの人が船に乗り込み、多くの船が海上を埋める。時にはハチマル(80㎝オーバー)、キュウマル(90㎝オーバー)といった夢のある個体も釣れるとなれば、夢を求めて北九州に行ってみたくならないだろうか。

    関門橋と関門海峡の写真
    関門橋と関門海峡

    ここ響灘の海底はあまり起伏がなく砂地が多い。しかし、対馬海流や関門海峡の影響を受けて複雑な流れになり、異なる海水がここで拡散され海水に含まれる養分も多くなる。そのため微生物や小魚、甲殻類が多い海域となり、結果として海が非常に豊かで多くの魚がこの海域に集まってくることになる。この海域では、マダイをはじめヒラマサ、ブリといった青物からイサキ、アジ、スズキ、ヒラメ、ハタなどの多種多様な魚が釣りのターゲットとなり多くの釣り人を楽しませている。近年、夏のツツイカ系なども全国的に有名になってきている。響灘では海底に大きな変化が少ないためひとつの有名ポイントに船が集まるということは少ないが、潮の流れやわずかな海底の変化をとらえて釣りをしていくこととなる。

    タイラバならはじめてでもチャンス大!

    タイラバの写真
    タイラバは、シンカー部分とラバーと針の部分でできている

    タイを釣る釣り方には、大きく分けてエサを使ったものと疑似餌を使ったものの二つがある。エビでタイという様にエサで釣る場合にはエビがエサとなる場合が多い。これは遊漁船を使う場合、船の方で用意してもらえることが多いのでエサの用意に気を煩わせることはほとんどない。しかし、現在タイを釣る時に人気がある釣り方が疑似餌のタイラバを使った釣り方だ。エサ釣りには、かなりのテクニックが必要になってくるがタイラバにはその様な複雑なテクニックなしでもタイを釣ることができるところが人気の秘密だろう。タイを釣るために遊漁船に乗り込む場合、もちろん道具類は持ち込みが基本だ。ただ遊漁船であれば、道具の貸し出しなどをしていることも多い。しかし、その場合であっても竿とリールは借りることができても仕掛けは持参しなければならないことが多い。仕掛けは、釣果に直結するし消耗品なのでそこは釣り人の判断でということだろう。

    遊漁船GROOVEの写真
    遊漁船GROOVE。発着港は門司東港(ホームページで要確認)

    今回紹介する遊漁船GROOVEでは、タイラバに関して道具だけでなく仕掛けであるタイラバのレンタルもしているので完全に手ぶらでの釣行も可能だ。出船場所も空港から車で30分ほどの門司東港なのでアクセスもいい。平日であれば、関門海峡などの近場での釣行も可能だ。飛行機を降りて一時間後にはその手にタイを持っているなんてことがあるかもしれない。それに船長の加藤誠さんはタイラバやタイラバロッドなどの監修もされているタイラバのスペシャリストでもあるのでその技を盗むチャンスもあるかもしれない。

    本気になって楽しむ奥深さもある

    釣りをしている人の写真
    掛かった魚が抵抗してサオを弧の字に曲げる。この感触がたまらなくてまた船に乗りたくなる

    そのタイラバなのだが、初心者でもお手軽にマダイが釣ることができると人気がある。これは、タイラバと呼ばれる仕掛けを海底まで落としてからリールを一定速度で巻いてくるだけと難しいサオの操作やキャストがいらない釣りだ。この釣りの面白いところは、海底近くであれば根魚、中層上層では青ものとタイ以外の様々な魚も釣れるという点にある。ひとつの仕掛けでさまざまな魚が釣れるので、ターゲット毎に仕掛けを取り替えたり釣り方を変えたりする必要がない。すべて同じ様に落として巻くだけでいいのだ。その釣り方そのものが簡単であるのだが、巻くスピードやタイラバの重さ、色で釣果に差がでることがある。さらにいえば、タイラバのヘッド部分の形状やラバー部分の幅などでも差がでてくる。ベテランになってくるとその辺りを潮の流れなどを読んで調節しながら釣果をあげていく。簡単な操作だけなので初心者にも釣果を出しやすいが、突き詰めていけば複雑で深遠な世界があるのもタイラバなのだ。もちろん、これらのような複雑なことはぬきにして楽しめてしまうのもタイラバなのだ。

    タイラバを結ぶ人の写真
    タイラバには、重さやカラーなどに違いがありその選択で釣果が変わってくる

    この時期は、響灘では水深60〜80mくらいの場所で釣りをすることになる。そのためタイラバの重さも100gを基準に60~120gくらいを使うことになる。カラーはその日その日で違いはあるがオレンジ、グリーンなどが一般的だ。このタイラバというものは、船べりからタイラバを海底まで落として着底したら水深の1/3〜2/3ほど巻き上げ、アタリがなければもう一度タイラバを落としてから巻き上げるという作業の繰り返しだ。基本的には巻き上げる速度は一定にして、速度を変えるときは着底させてからやり直す。この辺りでのタイラバは、潮流や風で船を流しながら釣るので仕掛けは一定の場所にあるのではなく常に移動していることになる。落として巻いているだけだが実際には広範囲を探れている訳だ。アタリは、最初巻いている感じがフワッフワッと軽くなる感じがした後ガツガツとしたアタリがある。しかし、ここで手を止めないで巻き続けるとズシンとした重みを手に感じる。ここでしっかりアワセを入れてあげる。これで魚がかかった訳だ。後は海上まで巻き上げてくるだけだ。慌てずに慎重に巻き上げてくることが大切だ。

    周辺のレトロな街並みで観光も楽しめる

    焼きカレー
    「喫茶 こがねむし」の焼きカレー。店ごとに個性があるので食べ比べをしても面白い

    北九州市は、「官営八幡製鐵所」によって日本の近代化を牽引し発展していった街だ。そのため海岸線は工場がひしめく工業地帯になっている。その八幡製鐵所は現在「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」として世界遺産にも登録されており東田第一高炉史跡広場として見学できる。また遊漁船グルーヴの発着港である門司港はレトロ地区として明治大正期の建物などを見学し散策を楽しめるようになっている。散策途中にはグルメとして焼きカレーやハヤシライスなどの昭和の香りがする洋食がお薦めだ。また関門海峡を望む和布刈公園など観光にもお薦めの場所も多いし、定期船で下関に渡ってみるのもいい。

    遊漁船GROOVE 

    加藤誠船長
    発着港 門司東港(ホームページで確認を)
    料金 10,000~15,000円(税込)(関門海峡などの近場の場合は7,000円(税込))その日に行く海域で料金は異なる。
    連絡先
    090-4589-1974(docomo)
    090-9100-1974(Softbank)
    URL:http://www.groove837.com/TOP/index1.html

    • 記載の内容は2021年4月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。

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