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    掲載日:2021.08.20

    ニッポンの新しい世界遺産、西表島で。ネイチャーツアー&エコロジカルステイ

    カヌーを漕いでクーラの滝で滝行体験

    どのツアー会社も基本的に専用シューズや防水バッグなどがレンタルできるので、手ぶらで参加可能

    大見謝ロードパークもサキシマスオウノキ群落もクルマで簡単にアクセスできる観光スポットでした。でも、西表島はほぼ全域が亜熱帯の原生林であることを忘れてはいけません。クルマでアクセス可能な場所はあくまで島のごく一部であり、アスファルトから離れた場所にこそ、西表島の真髄のような自然が眠っているのです。

    クーラの滝は落差約5mと小ぶりながら、「幸運を呼び込む」といわれ人気急上昇中

    西表島の自然をライトに、しかし迫力とともに体験できるネイチャーツアーとして人気なのが「クーラの滝」です。送迎を含めた総ツアー時間は3時間未満。クーラ川からカヌーに乗り込んだら、いざ出発です。

    木々の隙間から大きなサキシマスオウノキの板根がのぞけた

    水面にパドルを潜らせて、水をキャッチするように漕いでいきます。右、左、右、左……ガイドとともにリズミカルに漕いでいると、すぐに川の左右がマングローブに取り囲まれました。大小さまざまなサイズから、奇想天外な根の形まで。遊歩道からは叶わないマングローブの姿が水上からは見られます。

    滝へはカヌーだけでなくSUPでもアクセスできる

    手軽さが魅力のクーラの滝ツアーでは、片道約20分でカヤックが終了。そこから浅瀬のジャングルを5分も歩けば、目的地のクーラの滝に到着します。

    滝壺は足がつかない場所もあり、泳ぎが必要になる
    ちょうど大人の腰の高さのあたりに体を預けられるポイントがある

    カヤックで汗をかいた体におすすめなのが、クーラの滝の滝行体験。心地よい水流を全身に浴びたら、気分は爽快!体力やアクティビティ経験を問わずに老若男女だれもが、これだけ本格的な大自然を体験できるのが、クーラの滝ツアーの醍醐味です。

    ピナイサーラの滝へジャングルトレッキング

    ピナイサーラの滝は、上原港周辺の海域からも見ることができるランドマーク的な存在

    クーラの滝ツアーのライトさに対して、もっと本格的なアドベンチャー体験になるのが沖縄県内で最大の落差を誇る「ピナイサーラの滝」へのツアーです。カヌーで川を上り、滝へと近づくジャングルトレッキングが定番。豪快な落水を間近に見上げられる滝壺ツアーと、眼下のマングローブの森越しに海までを見渡せる滝上ツアー。いずれかに参加する半日プランと、両方セットで巡る1日プランがあります。今回は経験豊富なガイドが所属し、県の安全対策優良海域レジャー提供業者にも指定されている「西表島カヌーツアー風車」の滝壺ツアーに参加しました。

    ジャングルの奥、岸壁沿いに見えるのがピナイサーラの滝

    まずはマングローブが生い茂る川をカヌーで漕ぎ進むこと約45分。クーラ川と比べても川幅が広く、視界が開けた空間に、西表島の自然の奥深さをいっそう感じます。やがて山の上部から落ちる線のようなものが見えたと思ったら、それがピナイサーラの滝でした。西表島の方言で「ひげのように垂れ下がったもの」という意味だといいます。

    風車のガイドの星 崇文さん。西表島の自然に魅せられ、宇都宮から移住した

    カヌーの後は、約20分のジャングルトレッキング。出発地点から滝壺までは約100mの標高差があり、道中ではそこかしこで亜熱帯ならではの植物が見られます。博識のガイドによるトークを聞きながら歩けるのも、こうしたツアーに参加する醍醐味です。

    道中にはアカギの大木が2本現れる。滝上方面のルートには大きなサキシマスオウノキも

    たとえば、アカギの大木。見るからに生命感のあふれる木は、血のように真っ赤な樹液から名づけられたといいます。5m進むごとに個性豊かな植物が現れ、そのたびに学びとなるのがジャングルトレッキングです。

    滝の水量は降水量によって変化する

    亜熱帯のジャングルの暑さに汗だくになった頃、ついにピナイサーラの滝に到着しました。滝壺からは落差約55mの大迫力の滝が一望でき、カヌーやトレッキングの疲労も吹き飛ぶかのよう。これだけダイナミックなネイチャーツアーは、西表島でなければ体験できません。

    西表島カヌーツアー風車

    住所:沖縄県八重山郡竹富町上原521(星野リゾート、上原港への無料送迎あり)
    TEL:090-8915-0931
    西表島カヌーツアー風車

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