金沢おでん
県民のおでん消費量が国内屈指といわれる石川県。冬になれば毎週のように、各家庭の食卓にもおでんが登場します。その石川県のおでんを象徴するのが「金沢おでん」です。
昆布で出汁を取った黄金色の澄んだスープで、見た目も味わいも上品な金沢おでん。つぶ貝や車麩が具材に入るのが特徴で、冬の時期は香箱ガニの甲羅に身を詰めた「カニ面」を提供するお店もあります。
昭和2年に創業した老舗「赤玉本店」は、金沢おでんを象徴する“澄んだお出汁”を堪能できるおでんの名店。店では、代々受け継がれてきた昆布と煮干しをベースにした薄い出汁に金沢の大野の醤油を入れた黒出汁と、醤油を入れていない白出汁を使い分けています。黒出汁でおでんの具材に味を含ませてから、白出汁に入れて提供するというこだわりぶり。お取り寄せも可能なので、金沢を代表する老舗のおでんの味をぜひ堪能してみてください。
赤玉本店
- ウェブサイト:赤玉本店
鹿児島おでん
そんな鹿児島の美味が一つの鍋に凝縮したおでんをいただけるのが、鹿児島市の繁華街・天文館に本店を構える郷土料理の店「吾愛人」。名物みそおでんは、創業70余年つぎたしつぎたし受け継がれた伝統の味を楽しむことができます。おでんは季節を問わず一年中楽しめ、鹿児島ならではの黒豚三枚身、黒毛和牛スジ、地玉子など20種以上を用意。黒豚の甘みやほかの具材から滲み出た旨味と味噌のまろやかなコクが、冷えた体をほっこり幸せ気分に包んでくれます。
吾愛人
出汁のベースや食べ方、具材など、それぞれの地域でその土地の「らしさ」が現れているのが面白いご当地おでん。今年の冬は各地のおでんを取り寄せて、自宅で日本一周を味わう旅を楽しんではいかがでしょうか。
- 記載の内容は2021年11月現在のもので、変更となることがあります。
- 写真はすべてイメージです。
ライター:坂井 あやの(verb)