
北海道の中でも指折りの景観が続く富良野・美瑛エリア。トラウトフィッシングのフィールドとしても人気が高く、開放感にあふれたキャンプ場も各地にあります。北の大地を釣りとキャンプで満喫する旅に出かけました。
「トラウト王国」北海道



「ウニやイクラ、カニなど魚介類が美味」「雄大な風景が広がる北の大地」「キャンプやカヌーイング、トレッキング……アウトドアアクティビティの宝庫」
国内最北の地、北海道。人によってさまざまなイメージがあるでしょう。釣り人の間では、よく「トラウト王国」と呼ばれています。時には1m以上にもなるイトウのほか、70cmクラスもねらえるアメマスやニジマスが棲むこの地では、国内ではここでしか見られないオショロコマ、然別湖のみに生息するミヤベイワナといった魅力的なターゲットがいます。また海ではサクラマス、カラフトマス、そしてサケが釣れ、これらトラウトたち、サケ科魚類に魅せられたアングラーにとっては、北海道は夢のあるフィールドなのです。
そんな道内でルアーフィッシングとキャンプ、そしてツーリングを楽しむのが、主にベイトリール用のロッドを作るメーカー、フィッシュマンスタッフの小野智恵美さん。ヤマハの1,200ccバイク『V Max』をパートナーに、各地を釣り歩いています。今回はそんな小野さんと道北・南富良野町周辺の空知川水系を巡ります。
近年人気のベイトフィネスタックル



渓流のルアーフィッシングでは、少し前までスピニングリールを使う人が大多数でした。しかし近年は、小野さんのようにベイトリール(小型両軸受けリール)を使う人が増えています。渓流で使用するものはラインも細く、ルアーの重さも軽めというバランスになるため、「渓流ベイトフィネス(フィネスは「繊細」という意味)」とも呼ばれます。いずれにしてもその魅力は、正確なキャスティングがしやすいところです。川の釣り場には岩やアシ、倒木といった障害物が多くありますが、魚はえてしてそういった障害物ギリギリにいることが多いのです。
「魚が釣れればもちろん楽しいのですが、ピンポイントにルアーがキャストできた瞬間の満足感、楽しさもこの釣りの魅力だと思います。次々現われるポイントに正確にルアーをキャストしていくのは、ゲームのようで夢中になってしまいます」と小野さんは言います。