「御城印」とは?
御城印とは、お城を訪れた際にいただける登城記念証のこと。以前から販売されていましたが、令和への改元を機により多くのお城で購入できるようになりました。1枚300円前後の御城印は、和紙を使用したものや城主の家紋やイラストが描かれたものなど、お城によって素材もデザインもさまざま。手書きの御朱印と違い、印刷されたものやシールなど、あらかじめ書き置かれたものが多いのも特徴です。現地はもちろん、周辺の観光案内所や売店でも購入することができるため、観光のついでに収集を楽しむ人が増えています。
御城印の歴史はここから始まった? 長野県・松本城
松本城は雄大な北アルプスの山々をバックにそびえ立つ五重天守が美しい長野県の名城です。戦国時代に建てられた大天守と乾小天守、江戸時代に作られた月見櫓などの5棟からなる天守群は、時代の流れを感じられる佇まい。壁面の白漆喰と黒漆塗りのコントラストが素晴らしく、国宝にも指定されています。
そんな松本城は、御城印発祥の地としても知られています。約30年前に松本城で発売された「天守登閣記念朱切符」が御城印の始まりなんだとか。3代城主である小笠原秀政の印がデザインされた御城印(写真左)や、20代城主の戸田光行・23代城主の戸田光則の花押が記された御城印(写真右)は、お城好きなら必ず手に入れたい御城印のひとつです。
松本城
- TEL:0263-32-2902(松本城管理課)
- 観覧時間:8:30〜17:00(最終入場16:30) ※ゴールデンウィーク、夏季は観覧時間変更あり
- 観覧料金:大人700円(税込)、小・中学生300円(税込)
- ウェブサイト:松本城
鮮やかな朱色が映える御城印には「ひこにゃん」も 滋賀県・彦根城
全国に5城ある国宝天守のひとつ、彦根城の魅力はその外観の美しさ。3階3重からなる屋根の破風には、切妻破風(きりづまはふ)、入母屋破風(いりおもやはふ)、唐破風(からはふ)が施され、優雅な曲線美を描いています。周囲には西の丸三重櫓や太鼓門櫓といった重要文化財も現存しており、当時の城下町の姿が色濃く残っています。
また、井伊家の居城としても有名な彦根城。武具を赤色で統一したと言われる「井伊の赤備え」にちなんだ鮮やかな朱色が特徴的な御城印です。落城したことがない彦根城にちなみ、受験生にも人気だそう。通常盤の左上には井伊家の家紋、右上には井伊家の旗印である「井桁」が記されています(写真右)。「ひこにゃん」生誕15周年を記念して発売された記念盤(写真左)は2021年12月末まで販売予定の限定品です。
彦根城
- 住所:滋賀県彦根市金亀町1-1
- TEL:0749-22-2742(彦根城運営管理センター)
- 開場時間:8:30〜17:00(天守最終入場16:45)
- 観覧料金:一般800円(税込)、小・中学生200円(税込)
- ウェブサイト:彦根城