空港生まれのワインが飲める?「大阪エアポートワイナリー」
2020年8月、約50年ぶりの改修を経て生まれ変わった「大阪国際空港」。
飛行機に搭乗する方だけでなく、お見送りの方や近隣に住まう方、観光客が楽しめる「空のエンターテインメントスポット」としてオープンしました。
「『大阪国際空港』はリニューアルしてとても明るく、そして美しくなりました。コロナ禍でのリニューアルオープンでしたのでまだ足を運ばれていない方も多いのではないでしょうか。広々とした展望デッキは写真スポットとしておすすめです。手荷物検査場の先には、ショッピングモールのような店舗エリアが完成。待合エリアもリニューアルされ、居心地の良い空間になっています。そして何よりの魅力が、豊富なレストランスポットです。全フロア合計35ヶ所のレストランやカフェ、バーがあり、関西が誇る幅広い食文化に触れていただくことができます。ぜひ、お気に入りの店を見つけてください」
そう語るのは「大阪国際空港」で働くANAスタッフの野口和美(のぐち・かずみ)さん。
「食べること・飲むことが大好き」という野口さんが、今回、空港内で食べるべきグルメを3つ、ピックアップしました。
野口さんが選ぶ1つめは、世界初の「空港内ワイン醸造所」に併設されたワインバル「大阪エアポートワイナリー」です。
長野やオーストラリアなど、国内外を問わずさまざまなブドウを使ってワインを醸造。
店内のバルでは、ワイナリーの醸造風景を眺めながら、出来立てのワインとともにステーキやパスタなど、南イタリア料理を主体とした「ワインに合う食事」を楽しむことができます。
「空港内にワイナリーがあるのは、世界広しといえどもここ『大阪国際空港』だけ。空港で作られているとは思えないほどワインは香りがよくフレッシュです。ワインに合うお料理がたくさん揃っていますので、ぜひ足を運んでみてください」と野口さん。
現在バルでいただくことができるワインは、コンコード粗濾過(赤)、シャルドネ(白)、ユナンブラン(白)のリースリング(白)、ナイアガラ粗濾過(白)の5種類(ともにグラスワイン1杯770円/税込)。
空港ビルの一角という限られたスペースの中で醸造を行うために生産本数が少なく、人気の銘柄は発売と同時にほぼ完売してしまうという人気ぶりだとか。
でも、ご安心ください。日本各地のワイナリーから集めた選りすぐりのワインを飲むことができるほか、世界各国からソムリエが選びだした100種類を超えるボトルワインも用意されているので、ゆっくりと腰を落ち着けてワインを楽しむことができます。
ランチに、ディナーに、そしてデートに。
「大阪エアポートワイナリー」で香り高いひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
店舗情報(1)
- 名称:大阪エアポートワイナリー
- 場所:大阪国際空港中央ブロック3階
- TEL:06-6152-5165
- 営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30、平日の15:00~17:00は一時閉店)
- ウェブサイト:大阪エアポートワイナリー
豚まんだけじゃなかった「551蓬莱」の海鮮焼そば
1日になんと17万個が売れるという、お土産用豚まんで有名な「551蓬莱」。
ひとつひとつ手で包んで作り上げられる豚まんはふっくらジューシーで、玉ねぎの甘味が感じられる美味なもの。
1度食べてファンになったという方も多いことでしょう。
しかし、本場大阪では、豚まんに匹敵する人気のメニューがありました。
「『551といえば豚まん』という定説を覆すであろうメニュー。それが『海鮮焼そば』です。イカ、エビ、ホタテ、それに野菜がたっぷり入った塩味の“あん”が、カリッと焼き上げた麺とマッチ。麺は1度蒸してから湯通しし、表面をパリッとするまで焼いているため、独特のコシがありやみつきになる美味しさ。ビールとの相性もいいので、出張帰りに一杯…なんてときにも活躍します」と野口さん。
海鮮焼そばに豚まんやミニ天津飯、ミニ五目炒飯を追加できるセットもあるので、お腹の空き具合に合わせて選びましょう。
「551蓬莱」を訪れたならば、ぜひとも食べたいもうひとつのメニューが「担仔麺(タンツーメン)」。
小ぶりな器にシャキシャキのもやしとニラ、豚ミンチにプリプリのエビが載った麺料理で、中国の金蘭醤油や五香粉、かき油を使った本場台湾も顔負けの味わいです。
点心セットを頼めば、この担仔麺とともに、豚まん、エビ焼売、春巻、甘酢団子、そして自家製杏仁豆腐と、人気の料理をまるごと味わうことができます。
関西人のソウルフードとも呼ばれる「551蓬莱」でお腹を満たし、幸せな空の旅をご堪能ください。
店舗情報(2)
- 名称:551蓬莱 大阪空港南ターミナル店
- 場所:大阪国際空港ターミナルビル2階
- TEL:06-6857-5510
- 営業時間:平日9:00~20:00(L.O.19:30)、金・土・日曜祝日は~21:00(L.O.20:30)※お弁当のラストオーダーも閉店30分前まで
- ウェブサイト:551蓬莱 大阪空港南ターミナル店
お揚げがふっくら「道頓堀 今井」のきつねうどん
今や「あたりまえの日本食」となった、あつあつのうどんにお揚げを載せていただく「きつねうどん」。
そのきつねうどんが食べられる店として人気なのが、大阪の「道頓堀 今井」です。
きつねうどんは、いなり寿司に使う薄揚げをうどんに入れたのが始まりのようです。
1894年に現在のように甘辛く煮た油揚げを載せるようになりました。
浪花で生まれた味は、今や世界でも食べられる日本を代表する味になっています。(今井は1946年創業)
「今井さんのおうどんは、モッチモチでのど越しがよく、おだしとからんで本当に美味しいです。お揚げもジューシーで、噛みしめるたびにジュワッと美味しさがあふれます。古き良き大阪の伝統の味を、搭乗前に楽しんでみてください」と野口さん。
今井を受け継ぐ五代目・今井寛三の妻マチ子さんが、現代に伝わる秘伝のおだしを完成。
道南産の天然真昆布を1本まるごと使い、サバ節、ウルメ節を入れて炊いた後に漉し、薄口しょうゆ、みりん、砂糖、塩を加えて味を調えるという手間暇をかけ、旨味のバランスに優れた「今井のだし」が出来上がったといいます。
マチ子さん秘伝のおだしを存分に味わうなら、ぜひ頼んで欲しいのが「親子丼セット」。
親子丼に使われるのはうどんより濃い目に引いたおだしで、やわらかな口どけの若鳥のもも肉と相性抜群。
上に載った卵の黄身をくずし、卵かけごはん風にいただくのが今井流です。
店舗情報(3)
- 名称:道頓堀 今井 伊丹空港ゲート店
- 住所:大阪国際空港南ターミナル2階(手荷物検査場通過後)
- TEL:06-6856-9146
- 営業時間:6:30~20:00(L.O.19:45) ※新型コロナウイルス感染症予防のため、営業時間の変動あり
- ウェブサイト:道頓堀 今井 伊丹空港ゲート店
おわりに
たっぷりお腹を空かせてから「大阪国際空港」に向かい、関西食文化を満喫する食べ歩きを楽しむのも一興。
食の都ならではの味を、旅の1ページに忘れずに刻んでいきましょう。
- 記載の内容は2021年11月現在のもので、変更となることがあります。
- 写真はすべてイメージです。