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    掲載日:2021.12.10

    トリップ&ソロフィッシング。大自然を満喫する伊豆大島のルアーフィッシング

    島の全周に釣り場がある伊豆大島。東京から夜行日帰りもできる離島は、ジオパークにも指定されている大自然に恵まれ、魅力的な釣りが楽しめます。近年人気のルアーフィッシングの旅に出ました。

    夜行日帰りもできる大自然

    島の海岸線はダイナミックで魚も多い

    都心から羽田空港へ延びる東京モノレール羽田空港線の起点となる浜松町駅。そんな浜松町駅から、伊豆諸島への玄関口である竹芝桟橋には徒歩10分ほどでアクセスできます。
    伊豆大島の魅力は夜行日帰り釣行も可能というアクセスのよさに加えて、島の全周が釣りのポイントといっても過言ではないくらい、多くの釣り場を抱えている点です。そして、島の中央部に標高758mの三原山が聳えていて、これが海釣りの天敵ともいえる「強風」を遮ってくれるため、台風が直撃でもしない限り、風裏になるポイントで釣りを楽しむことができます。

    今回は高速ジェット船を利用

    船便は伊豆大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島に向かう大型客船(夜行)と高速ジェット船があり、この中で最も早くアクセスできる島が、伊豆諸島最大の面積を誇る伊豆大島です。所要時間は高速船利用で1時間45分。今回は往復ともに高速ジェット船を利用しました。

    こうした磯が釣り場になる
    地層切断面の「バームクーヘン」は島の名物

    島の釣り場は東側の「裏磯」、西側の「表磯」に大きく分けられます。
    表磯の南部、千波崎からトーシキにかけては足元から比較的水深のあるダイナミックな磯が続きます。表磯の近くには「バームクーヘン」の通称で知られる地層切断面もあって、車で移動する最中に間近に見ることができます。千波崎の沖合は黒潮がかすめる好漁場として知られ、カツオやクロマグロの一本釣り漁も行なわれています。潮通しもよく、夏から秋にかけてはショゴ(カンパチの幼魚)、ヒラマサ、ツムブリ、シマアジ、スマといった上ものが回遊します。昔から根強い人気があるイシダイ、メジナはほぼ周年ねらえます。

    主な釣り場の入口には有志による標識が立てられていて目安になる
    島内は道路も整備され移動もしやすい

    一方、裏磯は一抱え以上あるような大きな岩が海底にゴロゴロ転がる場所が多く、表磯に比べると全体的に浅いです。とはいえ潮通しのいい場所が多く、北東部のオオツクロ、松崎、市兵衛、笠松などは昔からメジナ、イシダイの好釣り場として高い実績を誇ります。

    ライフジャケットに磯用シューズを着用したら釣り開始
    真っ青な海に向けキャスト

    11月中旬、伊豆大島を訪れたのは横浜在住の佐藤直樹さん。伊豆半島や三浦半島をホームグラウンドにしているルアーフィッシングファンです。幼少の頃から釣りが好きで、大手釣具店や海上釣り堀に勤務した後、今は釣り具のネットショップを運営しています。数年前に伊豆大島を訪れ、この島の懐の広さに魅了されました。

    この時期に伊豆大島でねらえる魚たちの例。アカハタ
    ショゴ。その他にはツムブリやスマなどもねらえる

    今回は、アカハタをメインにショゴやナンヨウカイワリをルアーでねらう予定です。アカハタといえば今は人気急上昇中のターゲットですが、実は伊豆大島で姿を見られるようになったのは最近のこと。「私が知る限りだと3年前ほど前からですね。当初は泉津方面でのみ釣れる感じでしたが、今はどこでも姿を見られるようになりました。大きいものでは40cmを超えますね」と、釣り宿として人気がある民宿三佳の白井良和さん。

    起伏に富む地形はハタを含む多くの魚を育てます

    佐藤さんが日ごろアカハタを釣りに行くのは伊豆半島先端部の南伊豆や相模湾のエボシ群礁です。いずれも渡船を利用して沖磯に渡って釣るのですが、伊豆大島の魅力はなんといっても、渡船を利用せずとも自分で歩いて入れる釣り場(地磯)が無数にある点です。地磯で30cmを超えるアカハタがねらえる場所は、今のところ関東エリアではほぼないといえます。というわけで今回の佐藤さんのミッションは、地磯から良型のアカハタを釣る!です。

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