世界の広さを体感する開放感
バハ・カリフォルニア州の人口は約370万人。そのうち約7割は州都のメヒカリ、またはアメリカ国境にほど近い最大都市・ティフアナに集中しています。
日本から向かう場合はメキシコ・シティ国際空港から乗り継いで、ヘネラル・アベラルド・L・ロドリゲス国際空港、あるいはサン・ホセ・デル・カボ(ロス・カボス)国際空港などを利用します。アメリカから行く場合は、国境からティフアナまで車で10〜15分という近距離ですが、状況によって陸路は手続きに時間が掛かることもあるので余裕をもった予定を立てたいところ。
しばし都市部の観光を楽しんだら、ツアーバスまたはレンタカーで州の中部まで足を伸ばしてみましょう。圧倒的な自然に身を委ね、五感をフルに刺激する旅のスタートです。
大地のエネルギーを感じる保護区「巨人の谷」
サン・フェリペへ足を伸ばし、巨大サボテンの保護区「巨人の谷(Valley of Giants)」を訪ねてみましょう。その名のとおり大きいもので15メートル前後にもなるサボテンが立ち並び、息を飲むほど圧巻の景色。乾燥地でこれほど成長する植物のパワー、生命力の強さを間近で感じるチャンスです。
サン・フェリペはカリフォルニア湾に面し、商業港として栄えた漁港のある街でもあります。特にエビとアサリが豊富で、シーフードのタコスは世界的にも有名です。
感性を刺激するスケールを見逃さないで
南へと旅を進めていきましょう。サン・ホセ・デル・カボ(ロス・カボス)国際空港から北東へ向かうと、ビーチリゾートとして知られるロス・カボスに到着します。年間350日が快晴、冬でも気温が25度前後のカボ・サン・ルーカスの海、冬の時期には暖かい海水を求めたザトウクジラたちが集います。
特に12月〜4月頃は、ホテルの窓辺やビーチからもクジラたちの息継ぎが見えることがあるほどホエールウォッチングが盛んなシーズンでもあります。より間近に、そして確実にクジラに会うためには専門のツアーに参加しましょう。
人気の定番ツアーはおいしく楽しむワイナリー
果実感を前面に感じるフルボディなメキシコワイン。その8割前後がバハ・カリフォルニア産です。この地に初めてブドウの木が植えられてから約300年以上が経ち、現在では100近いワイナリーが存在しています。
特に、気候が地中海と似ていることからブドウ産地となったグアダルーペ渓谷は、乾燥地に面々と広がるブドウの木々が圧巻です。適度な標高と、あり余るほどの太陽光の元、赤はカベルネソーヴィニヨンやメルロー、白はシュナンブラン、シャルドネなど、さまざまな品種のブドウが栽培されています。地域の食材と合わせたテロワールは、アメリカはもちろん世界中から集うワイン好きを迎え入れてくれます。
気分で選べる、色彩あざやかなローカルグルメ
近年特に人気リゾート地となったロス・カボスには、カジュアルに楽しむローカルグルメから、ドレスアップして出掛けたいファインダイニングまで、外食のチョイスも豊富です。
たとえば、カボ・サン・ルーカスにある「カボ・ワボ・キャンティーナ(Cabo Wabo Cantina)」。ここはロックバンド「ヴァン・ヘイレン」のヴォーカルだった、サミー・ヘイガーが手掛けるレストランバー。飲食店やナイトクラブが立ち並ぶビセンテ・ゲレロ通りでひときわ目立つとんがり帽子が目印です。
賑やかなライブが頻繁に行われるステージやナイトシーンはもちろんのこと、明るい太陽が差し込む中、広々としたテラス席で楽しむランチメニューも充実。地元のエビなどシーフードたっぷりのタコスは絶品です。
せっかくならロス・カボスの高級感もたっぷり満喫しましょう。「サンセット モナリザ(Sunset Monalisa)」は、カボ・サン・ルーカスの中心地から10分ほどの距離でありながら、地平線まで眺められる海辺のテーブル席が特等席。カラフルでオリジナリティあふれるコースに舌鼓を打ちながら、地球の息遣いが聞こえるかのような壮大な自然を全身で感じてみてください。
アウトドアなどアクティブな冒険から、洗練されたスタイリッシュなお出掛けまで。多様なバハ・カリフォルニアは魅力的な場所が満載です。一生忘れないような、スペシャルな旅を計画してみませんか。
- 記載の内容は2022年7月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。