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    掲載日:2022.08.25

    『ANAのふるさと納税』そのふるさとを訪れる旅。北海道/真狩村編

    地方自治体への寄附をおすすめするだけでなく、「寄附先の自治体へ実際に足を運んでいただきたい」という想いも込められた『ANAのふるさと納税』。返礼品には現地の宿泊施設利用券などもラインアップされています。今回は返礼品とその作り手を通して北海道真狩村の魅力をご紹介します。

    千歳空港から車で約2時間。羊蹄山を望む農業の町

    真狩村に到着すると羊蹄山が出迎えてくれた

    真狩村(まっかりむら)という地名に馴染みのない人がいるかもしれません。村が位置するのは北海道中西部・羊蹄山(ようていざん)の南麓。全国でも有名なスキーリゾート、ニセコのすぐそばというとイメージがしやすいのではないでしょうか。一度覚えたら忘れない、軽やかで個性のある響きを持つこの地名の由来は、アイヌ語でマックカリペ(取り巻く川)やマッカリヌプリ(羊蹄山)など諸説あるそうです。

    羊蹄山の周辺には肥沃な土地が広がり、じゃがいも、大根、にんじん、アスパラ、ブロッコリーなどの生産が盛んです。中でもゆり根は全国一の出荷量を誇っています。あなたがいつぞや食べた茶碗蒸しの中に入っている、ほくほくとしたゆり根も、もしかすると真狩村産のゆり根だったかもしれません。

    真狩村までは新千歳空港から車で2時間ほどの道のり。久しぶりに訪れる北海道の風景を長編映画1本分ほど楽しむと、やがて、前方に広大な畑が見えてきました。私たちが訪れたのは、ブロッコリーやアスパラの栽培が旬を迎える初夏のある日。瑞々しい緑の絨毯の背景にこの村のシンボル羊蹄山が重なれば、真狩村に到着です。

    旬を迎え収穫を待つブロッコリー畑

    文化人の村への愛着を受け継ぐオーベルジュ

    マッカリーナ。手前が宿泊用の建物、奥がレストラン棟

    人口約2,000人のとても小さなこの村に、全国の(時には海外からも)食通が訪れるオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)があります。その名も『マッカリーナ』。村の名前を冠したこの宿が、私たちの「ふるさと納税のその地を訪れる旅」の第一の目的地でした。
    レストランの建物の扉を開けるとまず目に入るのは、ロビーの真ん中にゆったりと構える大きな暖炉。冬場には、この暖炉の暖かな光がなによりのおもてなしになるのでしょう。

    レストラン棟のロビーにある暖炉。奥の壁には田中一光さんの絵が飾られている

    暖炉だけではありません。この村の自然と調和したオーベルジュの外観、木の温もりを感じつつ大きな空間でゆったりとくつろげるインテリア。「海の博物館」(三重県)や「牧野富太郎記念館」(高知県)を手がけた建築家、内藤廣さんの設計によるマッカリーナの空気には、初めて訪れたにも関わらず、まるで何度も通った馴染みのレストランのような安堵感があります。これも木の材質や、導線、開口部の取り方など、建築家の妙手なのでしょう。

    窓を大きく取り、開放的なマッカリーナ店内

    大きく取られた窓から柔らかな日差しが差し込みます。春は残雪と若葉、夏は生命の息吹に満ち、秋は紅葉、そして冬は雪。どの季節に来ても、窓からの景色を楽しめそうです。壁には、日本を代表するグラフィックデザイナーの田中一光さんの絵が飾られていました。今から四半世紀以上前、田中さんが真狩村を気に入り、札幌のレストラン『モリエール』の中道博シェフ、村と一緒になってレストランを作るプロジェクトを立ち上げたそうです。かねてから、真狩村の水や野菜のおいしさに惹かれていた菅谷伸一シェフもその計画に参加、現在では日本が世界に誇るオーベルジュとなりました。

    マッカリーナはレストランと4室の宿泊棟を含むオーベルジュ。ふるさと納税の宿泊プランは人気の返礼品

    春夏秋冬全ての季節が特別になる食材の宝庫

    旬の詰まったマッカリーナの「前菜」。なかには数日しか旬のないものも

    席に着き、しばらくすると前菜がテーブルに置かれました。目にも鮮やかな野菜やハーブ、サーモンなど20種類ほどの地元野菜や魚介が盛り付けられています。多種多様な食材は、一見ランダムのようで、同じ土地で採れた食材ならではの美しい調和が感じ取れます。まずは旬のアスパラをひと口。若茎の柔らかな触感の後にほのかな香りが立ち上がります。
    その後もフォークの進むままに目に留まる鮮やかな食材を口にすると、それぞれの食感、香り、味が優しく押し寄せます。「まるで北海道の大地を食べているよう……」と、至福の時間を過ごしました。

    一通りのコースを味わい、真狩村と北海道の食材のショートトリップの余韻に浸っているテーブルに、厨房から菅谷伸一シェフがいらっしゃいました。

    「普段、表に出ることは少ないんですよ。ずっと料理を作っているからね」と、照れくさそうに笑うシェフは髭を蓄えたワイルドな見かけに反して、とても繊細な方のようです。レストランで出す料理にはできるだけ、地元や北海道産のものを使っていると菅谷さんは言います。秋から始まる狩猟シーズンになると、多いときは3日に1度は猟に出るそうです。……やはりワイルドなのです。

    シェフは真剣に、楽しそうに、繊細な料理を盛り付けていた

    「春には山菜、夏には畑、秋はキノコ、冬は狩猟。食材に関して言うと、真狩村にはなんでもあります。都会の料理はシュッとしたきらびやかな料理が多いでしょう。もちろん、それもいいんですよ。だけど、真狩村では現物をどかっと出す。野菜、肉の味をそのまま味わってもらいたいんですよ」。
    真狩村の食材への信頼と愛着を強く感じます。

    マッカリーナで働く前、菅谷シェフは真狩周辺の自然を歩き、この地の水や食材を学んだそうです。「農家に通って野菜の味を教えてもらいました。真狩の土地は豊かです。湧水があり、土も火山灰がまざって栄養価が高い。本当においしいものが多いんですよ」

    自家菜園を案内してくれる菅谷シェフ。20種類ほどの野菜を育てているそう

    マッカリーナを通してより多くの人に真狩村を体験してもらいたいという村の呼びかけで、宿泊券をふるさと納税の返礼品として提供し始めたのが8年前。「それまでは、食事だけでなく宿泊もされるのは常連のお客様が多かったのですが、ANAのふるさと納税の返礼品として出すようになってから、新規のお客様にも多くご利用いただくようになりました」と、オーベルジュでお客様のおもてなしを担当する橋本貴雄マネージャー。

    滞在することで得られる真狩村の自然や食の体験は、ここでしか味わえない忘れることのできない経験として、利用者の皆さんの心に残り続けるだろうと思いました。

    そのおいしさが人々を集める羊蹄山の伏流水

    羊蹄山に降り注いだ雨や雪は、長い時間をかけ地下水や川となる

    マッカリーナへの滞在中、菅谷シェフは「真狩村は水がいい」と繰り返しました。料理人が惚れ込んだ水をぜひ味わってみたい。急遽、マッカリーナから車で5分ほどの『羊蹄山の湧き水』まで足を延ばしました。

    訪れたのは、羊蹄山登山口のすぐ付近にある湧き水の名所。平日にも関わらず、水くみ場ではたくさん人が水を汲んでいました。駐車スペースのナンバープレートを見ると北海道各地から来ていることがわかります。

    1日500名もの人が訪れることのある真狩村の湧水

    自然が豊かで、水がおいしいことでも知られる北海道に住む道民たちがはるばる汲みに来るということは、それほどここの水が特別であることを表しています。水場が空くのを待っていると「どうぞ」と、譲ってくれた男性がいました。大きな容器いっぱいに入れた水を車に積み込んでいます。「ずいぶんたくさんですね」と驚きの声を上げると、「ここは格別なんですよ」と男性が言いました。「料理にも使うし、お茶やコーヒーをいれたり。水割りもね!」と、傍らの女性の一言に男性の顔がほころびます。その笑顔が湧水のおいしさを物語っているようでした。

    人気の「羊蹄山の湧き水」。水温は1年を通じて6.8度くらいとのこと
    「羊蹄山の湧き水」のすぐ隣にある「真狩樹木園」の桂並木

    手で受けて水を飲んでみました。……おいしい。体の中に水脈がスッと通るような体験です。一口飲んだだけで人気の秘密がわかりました。多い日には500人以上が水を汲みにくるというのも頷けます。羊蹄山に降った雨や雪は、隙間の多い溶岩や火山灰の中に浸み込み、地下水となります。溶岩や粘土層を通ってろ過された地下水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が溶け込んでいます。そして数十年の時を経て、私たちの前に現れているのです。

    マッカリーナをはじめ、真狩村の水に魅せられて、この場所で飲食店を営むお店も多いと聞きました。プロも惚れる水質の良さは何にも変えることのできない村の資産でしょう。飲食店だけではなく、もちろん農業や酪農業にもそれは活かされているはずです。

    旅の後で知ったのですが、この羊蹄山の伏流水もふるさと納税の返礼品として味わえるとのこと。「豆をひいてコーヒーを楽しむ」、「ウイスキーの水割り」など、水の違いを楽しみたい方はぜひお試しを。

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