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    掲載日:2023.04.05

    春夏の北海道はグルメと大自然の旬。おすすめの5エリアを紹介

    北海道へ出かけたら、どんな楽しみ方をしたいですか?広大な北の大地では、訪れるエリアによって、それぞれに異なる風景や楽しみ方、美味しいものが待っています。北海道在住のライターが、おすすめエリアの魅力と、春から夏にかけての楽しみ方をご紹介します。

    【札幌】北海道の「美味しい!」が集まる街

    札幌市中心部に位置する大通公園とさっぽろテレビ塔。大通公園は雪まつりの会場でもある

    新千歳空港からJR快速エアポートで約37分。北海道最大の都市・札幌市は、都市と自然が調和した北海道観光の拠点。まずは札幌観光を楽しんでから、周辺の小樽やニセコを回ったり、旭川や函館などに足をのばしたり、という人が多いでしょう。

    さまざまな魅力がある札幌ですが、なんといってもおすすめはグルメ。農業、漁業、酪農が盛んで、北海道中の食材が集まり、美味しい食の宝庫である札幌。その新鮮な道産食材を使った海鮮丼や寿司、ジンギスカン、スープカレー、ラーメン、そしてスイーツなど、「北海道へ行ったら絶対食べたい!」と思うグルメが市内の飲食店で楽しめます。食関連のイベントもさまざま。大通公園では、さっぽろライラック祭り、花フェスタ、ビアガーデンなど、ご当地グルメも楽しめるイベントで盛り上がります。イベントの開催時期と旅の予定が重なるなら、ぜひ大通公園をのぞいてみてください。

    約20店舗の食の店が集まる「狸COMICHI」。写真は地元のファンも多い「寿し処 おたる亭 弥助」

    たくさんある北海道グルメの中から、「何を食べればいいんだろう」「たくさん楽しみたいけど移動の時間がない」という悩みに応えるのが、2022年の夏にオープンした「狸COMIHI」。地下鉄すすきの駅と大通駅の中間にある老舗商店街・狸小路の2丁目にある北海道の食文化発信横丁です。建物の中には、地元の人も「あの店、美味しいよね」と太鼓判を押す名店がズラリ。クラフトビールで乾杯したら、居酒屋で魚介を楽しみ、締めにはスープカレーやジンギスカンなどといった、食べ歩きや飲み歩きが1ヶ所でできるのも魅力です。

    札幌エリアにアクセスしやすい空港

    新千歳空港

    狸COMICHI

    • 住所:北海道札幌市中央区南2条西2丁目5(狸小路2丁目)
    • ウェブサイト:狸COMICHI

    【利尻】夏が旬!絶品のウニを堪能

    利尻空港からタクシーで約10分の鴛泊港は、利尻島登山やドライブなど利尻観光の拠点

    次のおすすめエリアは、ぐんと北に飛んで「利尻島」。日本最北端の街・稚内市から西へ約52kmの日本海に浮かぶ島です。

    利尻島を訪れる多くの人が楽しむのが利尻山登山です。頂上からは、360°の日本海の大パノラマを見ることができます。ただし、標高1,721mの利尻山登山はお天気の良い日でも往復11時間はかかり、しっかりした装備や登山計画が必要なので、もっと気軽に利尻島を楽しむならトレッキングがおすすめ。初夏には、南浜湿原で白いマイヅルソウやピンクのコケモモなどが咲き、富士野園地では黄色いエゾカンゾウが群生している風景が見られます。色とりどりの小さな可愛らしい花が、風に揺れる風景は心が和みます。

    新鮮なウニは生で食べても焼いて食べても止まらない美味しさ

    北海道の夏の楽しみは「ウニ」。特に利尻昆布を食べて育つ利尻島のウニは絶品です。地元ではノナと呼ばれるキタムラサキウニは、さっぱりとした美味しさ。ガンゼと呼ばれる濃いオレンジ色のバフンウニは濃厚な甘さが特徴です。旬の時期の新鮮なウニは生で味わうのがおすすめ。くさみが一切なく、ウニは苦手という人も驚くはず。キタムラサキウニは例年6月上旬から9月いっぱい、バフンウニは例年6月中旬から8月いっぱいが漁期です。ぜひ、旬の時期をねらって島を訪れてみてください。利尻島の飲食店の多くは、利尻空港の東にある鴛泊(おしどまり)港周辺や、島の西側にある沓形(くつがた)港周辺にあります。周辺を散策しながらピンときたお店に入ってもいいですし、フェリーターミナル内にある観光案内所で尋ねてみるのもいいでしょう。

    自分で採ったウニをその場で味わえる、利尻島ならではの「うに採り体験」も可能です。ガラス箱で海底をのぞき「タモ」ですくう漁師さんと同じ方法で採ったウニは、格別な味がするはず。沓形の海岸にある神居海岸パークで体験できます(要予約)。

    利尻島にアクセスしやすい空港

    利尻空港(新千歳空港から2023年6月~9月の季節運航)、稚内空港

    利尻島の観光情報はこちらから

    利尻島観光ポータルサイト「RISHIRI PLUS」

    【旭川】動物たちが生き生き暮らす動物園へ

    旭川エリアは美しく雄大な風景の宝庫。ヨーロッパの農村風景に似た「丘のまち美瑛」の丘陵地帯

    北海道のほぼ中央にある旭川エリア。人気の旭山動物園をはじめ、壮大な景観が広がる大雪山国立公園、丘陵地帯が美しい美瑛町、ラベンダー畑で有名な中富良野町など、訪ねたいスポットが数多くあります。また、旭川空港のある東神楽町や、近くの東川町にも、ここ数年、おしゃれなカフェやレストランが増えています。限られた時間の中でできるだけ多くのスポットを楽しむなら、レンタカーでの移動がおすすめです。

    青い水面が幻想的な「白金青い池」。季節や天候によってさまざまな「青」に変化する

    旭川空港から車でアクセスしやすいスポットといえば、まずは美瑛町。旭川市とは反対方向に向かうことになりますが、パッチワークの丘と呼ばれる美しい風景は見逃せません。美瑛町ではさまざまな野菜が育てられているため、春から夏へと季節が進むと、一面に広がる畑の色が緑色から色とりどりの、まるでパッチワークのように変化するのです。写真を撮影するなら、畑の中には入らないよう気をつけながら思い出の一枚を。美瑛町には、ここ10年ほどでその名が広がった「白金青い池(通称青い池)」があります。青く輝く水面に、立ち枯れたカラマツが映る光景は幻想的です。美瑛町からさらに南へ行くと、6月下旬~8月にラベンダーやひまわり、ポピー、ルピナスなどカラフルな花畑が富良野市や中富良野町で楽しめます。

    近くで見るホッキョクグマは本当に大きい!その迫力にびっくりするはず

    旭川エリアで外せないのが、旭川市の東部にある旭山動物園。この動物園を有名にしたのは、「行動展示」です。行動展示とは、動物が本来もつ習性や動きを引き出す展示方法。例えば、あざらし館では、垂直方向への泳ぎが特徴的なアザラシが、下から上からスーッと泳ぐ姿を円柱型の水槽で見ることができます。ほっきょくぐま館では、陸上を悠然と歩く姿や大水槽にダイブする迫力に驚くはず。ヒョコヒョコと陸上を歩く姿とのギャップに驚かされるのは、泳いでいる時のペンギン。ぺんぎん館の水中トンネルで見上げると、ペンギンたちがまるで空を飛ぶようなスピードで泳いでいきます。旭山動物園では、動物たちの生き生きとした動きや表情を楽しく観察してください。

    空を飛ぶように泳ぐペンギンは、優雅でかっこいい

    旭山動物園は旭川市内からバスでもアクセスできます。園内は広く、坂道もあるので歩きやすい靴で出かけると安心です。

    旭川エリアにアクセスしやすい空港

    旭川空港

    旭川市旭山動物園

    【釧路】小鳥のさえずりに癒されながら釧路川をカヌーで下る

    釧路湿原の東側にある「細岡展望台」からは、壮大な湿原の風景を見渡すことができる

    釧路エリアは、釧路湿原や阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖のほか、世界自然遺産の知床半島など、道東のさまざまな観光スポットにアクセスしやすいエリア。スケールの大きな自然を目で見て、感じる貴重な経験ができます。

    4~5月はまだ春の入り口。風はまだ冷たく、日陰には雪が残っていますが、深呼吸をした時に空気の美味しさを感じることができます。5月のゴールデンウィークを過ぎた頃から、木々が芽吹き、小鳥たちのさえずりもにぎやかになります。夏には、道東ならではの涼しさを楽しんでください。

    釧路湿原を流れる釧路川をカヌーで下る。季節や時間帯によって出会える景色はさまざま

    釧路エリアでぜひ訪れたいのが釧路湿原。手つかずの自然や動植物を身近に感じることができる日本最大の湿原です。

    ここでの楽しみ方はさまざま。細岡展望台からは広大な湿原と蛇行する釧路川、雄阿寒岳・雌阿寒岳が望めます。遊歩道を野鳥の声に癒されながら歩いたり、観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」でのんびりと風景を楽しんだりするのもいいですね。

    いちばんのおすすめは釧路湿原でのカヌーツアー。悠然と流れる釧路川を、カナディアンカヌーを漕ぎながら進みます。ガイドや季節によってさまざまなコースがありますが、釧路で宿泊するなら朝のツアーはいかがでしょう。風の音、水の音、小鳥のさえずりなど、自然界の音しかしない静けさを、より楽しむことができます。

    エゾシカは6月下旬に出産時期を迎える。運がよければエゾシカの親子を見かけることができる

    釧路湿原は動物や鳥たちが多く暮らしています。タンチョウのほかに、キタキツネやエゾシカ、ミンク、オジロワシなどに出会えることも。蛇行する川をカヌーで進むと、曲がるたびに違う景色が現れます。カーブを過ぎた瞬間に、川岸に立つエゾシカの群れと目が合う、なんて体験もできるかもしれません。

    釧路エリアにアクセスしやすい空港

    釧路空港、とかち帯広空港、根室中標津空港

    カヌーツアーのお問い合わせ

    【函館】路面電車を使った街歩きが楽しい

    函館山からの夜景は、街の光と海の暗さのコントラストが印象的。日没後約30分後がベストタイムだ

    函館山からの夜景や、美味しい魚介類で人気の函館エリア。実は、江戸時代から北方の拠点として発展してきた古い歴史のある街です。1859(安政6)年に箱館港が開港してからは西洋文化の影響を受けた美しい街並みがつくられ、今も当時の面影が、街のあちこちに色濃く残っています。

    レトロな建物が残る「伝統的建造物群保存地区」を通る路面電車。異国情緒豊かな街並みを楽しもう

    函館は街並みを眺めながらの散策が楽しい街。中心街を走る路面電車を上手に使いながら観光スポットを巡ることができます。路面電車でアクセスしやすいのは特別史跡五稜郭。激動の幕末に築かれ戊辰戦争の舞台の一つとなった場所。五稜郭タワーの展望台からは星型の城郭跡の全景を見渡すことができます。また、西部地区は和洋折衷の住宅や洋館、銀行として使用されていた重厚な建物、教会群などレトロな建築物が多いエリアです。

    重要文化財旧函館区公会堂は洋風建築の代表的な建物。美しいコロニアルスタイルの外観が印象的

    函館を代表する洋風建築の一つが旧函館区公会堂。1910(明治43)年に、街の人々の集会所や商業会議所の事務所として建てられました。大規模な保存修理工事が続いていましたが、2021年春にリニューアルオープン。気品ある美しい館内を見学することができます。また、華やかな衣装を着て、館内を巡り、撮影できるレンタル衣装の有料サービスも人気です。

    函館エリアにアクセスしやすい空港

    函館空港

    旧函館区公会堂

    春夏の北海道だからこそ見られる景色や体験が待っている

    長い冬を越えて迎える北海道の春は、生き生きとした緑や一斉に咲く花々の美しさにあふれています。夏は、爽やかな風や大きな空に深呼吸をしたくなる開放感。北海道には、ほかにも魅力的なエリアや食の楽しみがあります。思い出に残る景色と旬の味覚を探しに、ぜひ春夏の北海道へどうぞ。

    • 記載の内容は2022年2月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    ライター:Mikiko Tagata

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