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    掲載日:2023.08.24

    【愛知】清流に映る紅葉に息をのむ名所、⾹嵐渓へ

    この秋、約4,000本のモミジやカエデが連なる日本屈指の紅葉の名所「香嵐渓」に足を運んでみませんか?例年11月頃に盛りを迎える紅蓮に染まる鮮やかな紅葉は、思わず息を飲むほど見事なもの。周辺の見どころやグルメ情報とともに、香嵐渓の魅力についてお届けします。

    人々の“絆”が作り上げた「香嵐渓」

    香嵐渓の入口には赤い文字で「香嵐渓」と刻まれた石碑が立つ

    人気紅葉スポットとして、愛知県内はもとより全国から観光客が訪れる「香嵐渓(こうらんけい)」。
    標高254mの飯盛山のふもとに立つ「香積寺(こうしゃくじ)」を中心とした、春のカタクリでもその名を知られている風光明媚なエリアで、例年11月1日~30日にかけて「香嵐渓もみじまつり」が開催されます。

    鮮やかな紅葉に包まれる香積寺の山門。参道沿いにはずらりとカエデが並ぶ

    香積寺は、香嵐渓が紅葉スポットとなる起点となった寺で、応永34年(1427年)に創建されました。
    11代目の住職である参栄禅師が、般若心経を唱えるごとに1本ずつカエデやスギを参道に植えていったことがきっかけとなり、以後、地元の方々により植樹が受け継がれました。
    樹々が増え成長を遂げるうちにいつしか紅葉の名所となった香嵐渓は、人と人との絆が生んだ、希少な景勝地なのです。

    香積寺境内に立つ「太子堂」も紅葉に彩られる。六角形の堂の中には聖徳太子の像がまつられている

    ちなみにこのエリアが香嵐渓と名付けられたのは意外にも新しく、昭和5年(1930年)のこと。
    当時の香積寺の住職と寺がある足助町の町長が大阪毎日新聞社の社長に命名を願い、

    『飯盛山からの薫風は、香積寺参道の青楓を透して巴川を渡り、香ぐわしいまでの山気を運んでくる。山気とは、すなわち嵐気なり』

    との言葉から、香嵐渓と名付けられたといいます。

    香嵐渓の見どころをご紹介

    赤い欄干が目印の待月橋と、川沿いを彩るもみじのトンネル

    香嵐渓で人気1位2位を争う絶景ポイントは、燃えるような紅葉に染まる「もみじのトンネル」と、香嵐渓のシンボル的存在の「待月橋(たいげつきょう)」です。

    夕陽に染まり、幻想的な姿を見せるもみじのトンネル

    もみじのトンネルは、香嵐渓の交差点から待月橋にかけて続く参道沿いにあります。
    背の高いカエデに覆われた参道が、日差しによって木漏れ日が紅葉で赤く染まり、一面が真っ赤になる絶景が見られることも。
    時間に余裕をもって出掛けてみましょう。

    「香嵐渓もみじまつり」の季節には、待月橋をはじめ、飯盛山全体がライトアップされる

    待月橋は、渡ってよし、眺めてよし、撮ってよしの絶景スポット。
    橋の近くには、鮮やかな緑から赤へ鮮やかなグラデーションで紅葉することから「五色もみじ」と呼ばれる木があり、こちらも人気を集めています。
    橋の上から、川面に映るまばゆいばかりの紅葉を眺めるのも一興。
    赤一色に染まる自然のパノラマを楽しみましょう。

    巴川にかかる吊り橋の香嵐橋

    巴川の上流に向かって歩を進めたところにある「香嵐橋」は、香嵐渓に架かる3つの橋(巴橋、待月橋、香嵐橋)の中で、最も奥に位置しています。
    橋の長さは30mほどですが、こちらの橋も美しい紅葉に囲まれ、写真映えすること間違いなし。
    訪れるのにベストな時間帯は、光が差し込む早朝から朝にかけて。朝日に照らされた紅葉が水面に映る絶景を眺めることができます。

    里山の暮らしがうかがえる「三州足助屋敷」。こちらも晩秋には美しい紅葉を見ることができる

    心行くまで紅葉を眺めたら、香嵐渓の中ほどにある「三州足助屋敷」へ。
    こちらは明治時代から昭和30年頃までの農家の暮らしを再現した観光スポットで、まるでタイムスリップしたような気分が味わえます。
    館内では昭和の暮らしを再現した展示のほか、わら細工や機織り、紙すき、炭焼きなど、農村ならではの手仕事の実演を見ることができます。
    竹ひごを使ったコースターづくりや藍染めなどを体験できるので、紅葉散策の途中で立ち寄り、昔ながらの手仕事に触れるひとときを楽しみましょう。

    紅葉散策の後は、ジビエ&郷土料理を堪能

    香嵐渓一の谷の料亭でいただける、季節の会席料理5,500円(税込、完全予約制)

    香嵐渓がある豊田市足助町は、古くから「三州街道(塩の道)」の宿場町として栄え、山菜や天然鮎、うなぎ、ジビエなどさまざまなグルメを楽しむことができます。

    その中から今回ご紹介するのは、料亭、ダイニング、アウトドアと、好みに合わせて「食」を堪能することができる「香嵐渓 一の谷」です。

    キジ、クマ、イノシシ肉が楽しめる人気メニュー「愛盛定食」6,600円(税込)

    「料亭」では、香嵐渓ならではの四季を盛り込んだ会席料理や、定食が楽しめます。
    鹿肉のローストや熊鍋、いわな御膳など、地元で採れたジビエや川の幸を、老舗料亭らしい確かな職人の腕で洗練された品々に。
    ニジマスのような斑点が無い「鳳来鱒(ホウライマス)のひつまぶしご膳」3,850円(税込)など珍しいメニューも奥三河だからこそ食べられる味です。

    メインが選べる「スタンダードランチ」2,000円(税込、ドリンク付き)が人気のダイニング

    「ダイニング」では、3種類のメイン料理と3つの小鉢、ごはん、味噌汁を自由に選ぶことができるランチを味わうことができます。
    丁寧に作られたメインや小鉢は季節によって変わり、訪れるたびに新しい発見が。
    みそ汁は白みそと赤みそ、ごはんは白米か雑穀米から選ぶことができます。
    茶碗蒸しやお漬物が付いたボリューム満点のランチで、午後の英気を養いましょう。

    壺に入った愛らしいプリンは2種類。2つ頼んでのシェアがおすすめ

    また、ダイニングにはカフェが併設されていて、おいしいスイーツをいただくこともできます。
    人気があるのは「昔ながらのなつかしプリン」(写真左、380円 税込)と、「ほうじ茶プリン」(写真右、420円 税込)。
    昔ながらのなつかしプリンは、卵をたっぷりと使用したカスタードプディングに、ほろ苦いカラメルが添えられています。
    ほうじ茶プリンは、ほうじ茶の香ばしさと黒糖の複雑な甘みが後を引く味わいです。
    ガトーショコラや濃厚チーズケーキなどスイーツが充実しているため、紅葉散策の合間に立ち寄り、甘味で疲れを癒していきましょう。

    一の谷では、手ぶらでBBQも楽しめる

    「アウトドア」には日帰りBBQエリアが用意され、野趣あふれるグルメが楽しめるのが魅力。
    炭火サイトとガス火鉄板サイトが用意されていて、足助の自然を満喫しながら食事をすることができます。
    食材は持ち込むこともできますが、極上のお肉が盛りだくさんの「手ぶらBBQプラン」(1人前3,000円~5,000円、税込)や「手ぶらシーフードプラン」(2人前3,000円~4,000円、税込)、「手ぶらジビエBBQ」(1人前5,000円)といった便利なプランも用意されています。

    子供から大人まで、きっと満足できる「香嵐渓 一の谷」。
    人気のあるお店のため、香嵐渓に足を運ぶ際は必ず予約をしてから出掛けましょう。

    香嵐渓 一の谷

    • 住所:愛知県豊田市足助町一の谷22
    • 電話番号:0565-62-0508
    • ウェブサイト:香嵐渓 一の谷

    香嵐渓へのアクセスはセントレアが快適

    愛知県常滑市の人工島にある中部国際空港セントレア

    今回ご紹介した香嵐渓へは、「中部国際空港セントレア」からのアクセスがおすすめ。
    公共交通機関を利用する場合は2時間30分ほどの時間がかかりますが、スピーディかつ快適なのはやはりレンタカー。
    セントレアから伊勢湾自動車道などを経由すれば、1時間15分ほどで香嵐渓に到着します。

    11月のもみじまつり期間中は、香嵐渓周辺の常設駐車場に加え、徒歩10分ほどの場所に臨時駐車場もオープン。
    合計1,000台以上のキャパはありますが混雑することが多いため、早朝や夕刻など混雑が緩和される時間帯を狙ってアプローチしましょう。

    鮮やかな紅葉が待つ、香嵐渓へ

    紅葉時期の香嵐渓には国内外から多くの観光客が集まるため、時間に余裕をもった行程を組むことをおすすめします。

    また、セントレアから香嵐渓までの道程には、焼き物で有名な「常滑」や、徳川家康が生まれた「岡崎城」など、人気立ち寄りスポットがそろっています。
    スムーズに旅が楽しめるよう、計画をしっかり立ててからお出掛けください。

    • 記載の内容は2023年7月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    • 写真はすべてイメージです。
    ライター:わぐり めぐみ

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