2024/04/11更新

プロペラのはなし

Q400は、機体の両側についている2基のプロペラを高速で回転させることで推力(前に進む力)を生み出しています。
このプロペラは直径がおよそ4mあり、6枚の羽根が付いています。

プロペラというと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
たとえば扇風機もプロペラの1種です。
扇風機は、固定された羽根を回転させることで風を押し出しています。
何段階かに設定された回転数を変えることで押し出す風の強さを変えていますが、Q400のプロペラも4段階ある回転数の中から選択しています。
「コンディションレバー」と呼ばれる機器を操作して回転数を設定しているのが、ジェット機にはないQ400ならではの装備です。

また、扇風機と違うのは羽根の角度を変えることができる点で、「可変ピッチプロペラ」と呼ばれています。
羽根の角度を変えることでも、後方に押し出す風の量を変えています。
このように、回転数と角度を変えることで、状況に応じて適切な推力を得ているのがQ400です。

プロペラは主翼(一番大きな翼)にかかるように回転していますので、プロペラが後方に押し出す風の量を増やすことで、主翼にあたる風の量を増やし、大きな揚力(浮き上がる力)を得ることができます。
一方、プロペラの角度を変えて風を送る量を減らせば、大きな円形の盾のように空気抵抗としても使うことができます。
このような特性は、少しでも早く安定した高度に到達したり、減速・降下を速やかに行ったりと、小回りの効く運航に欠かせない特徴です。

写真はプロペラが止まっている状態で撮影しました。
羽根の根元に円形の溝があるのをご覧いただけますでしょうか。
溝の内側が動いてプロペラの角度を変えています。

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