2023年5月23日
日本では6月は環境庁の提唱により地球環境のことを考える「環境月間」であり、6月5日は国連が定めた「世界環境デー」です。
2023年の世界環境デーのテーマはプラスチック汚染の解決策です。
ANAグループでは、持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指し、「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「ガバナンス(Governance)」に配慮したESG経営を推進しています。環境問題については中長期目標を設定し、2021年8月に発足した「ANA Future Promise」のスローガンのもと、お客様のご理解やご協力をいただきながらANAグループとしての一体感のある取り組みに発展させ、SDGsの達成を目指しています。
世界環境デーに向けて、2022年度のANAの代表的な取り組みについて、プラスチック廃棄量削減に関する取り組みから振り返ってみましょう。
ANAでは、現在空港や機内で使用するプラスチック製品の脱プラスチック化を推進しています。2021年度に国際線エコノミークラスの機内食容器を植物由来の素材に変更することから始まり、カトラリーやマドラー、ストローなども地球環境に優しい素材へと変更しました。また、受託手荷物のビニール袋についてもお客様にご理解やご協力をいただきながら削減を進めてきました。
2022年においては、国内線プレミアムクラスの機内食容器の素材を、使い捨てプラスチックから紙に変更するとともに、使い捨てにしていたスープボウルなどの容器をリユース品に切り替え、使い捨てプラスチックの廃棄量を削減しました。これにより、機内の使い捨てプラスチック使用量の約1割にあたる年間約158トン(2019年度実績)のプラスチック廃棄量を削減することができます。
この取り組みを通して、ANAグループが中長期環境目標としている「2050年にプラスチックなど資源類廃棄率をゼロにする」計画に対して、2022年度まで順調に削減を進めています。2023年度においても使用済みの航空貨物用プラスチックフィルム等の素材や品質を検証し、再びANAで使用するプラスチック製品として再利用するスキームの構築などを進め、資源類の廃棄削減の歩みを加速していきます。
2022年度のANAの環境配慮への取り組みの一つとして、10月から「ANA Green Jet」が運航開始しました。美しい地球を守り、持続可能な社会を実現するという想いを込めて、「ANA Future Promise」と「SAF Flight Initiative」のロゴと水と緑をモチーフとした塗装がされています。この「ANA Green Jet」では、他の機材に先駆けてサステナビリティをテーマとした機内サービス品の活用や運航オペレーションなどの施策を実施しています。様々な施策の中でも、CO₂排出量削減に向けた取り組みとしては、機体の空気抵抗低減による燃費改善およびCO₂排出量削減が期待できる「サメ肌」を模した「リブレットフィルム」を試験装着し、耐久性等を検証しています。また、運航面では、飛行機から排出されるCO₂削減のためにエンジンウォーターウォッシュや着陸後の逆噴射抑制などの工夫を「ANA Green Jet」以外の機材においても行っています。運航の工夫の取り組みの結果として、2023年3月は4,710tのCO₂排出量を削減しました。また、この削減に伴って1,876tの燃料を節減しました。この節減燃料は、飛行機(B787-9)で地球を約7周分移動できる量に該当します。
CO₂排出量に対する取り組みや削減実績は「CO₂排出量削減実績」にて毎月更新しています。各取り組みの詳細は「ANA Future Promiseの取り組み」でご覧いただけます。
ANAグループは、これからもお客様にご理解ご協力をいただきながら持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指していきます。
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