SAF Flight Initiative GHGプロトコルに基づく脱炭素プログラム SAF Flight Initiative GHGプロトコルに基づく脱炭素プログラム

SAF Flight Initiative

参加企業のみなさまと協力して産業横断的にSAF利用を推進し、GHGプロトコル Scope3のバリューチェーンにおけるCO2排出を削減(*1)

する、持続可能な未来を目指すパートナーシップ・プログラムです。

  1. CO2排出を削減できます。

  2. 事業のバリューチェーン全体(Scope3)のCO2削減をリードしESG対応において他社との差別化を図れます。

  3. 当社が発行するCO2削減証書を、 TCFD 、CDP等が求める開示情報の算出に使用(統合報告書等への反映)できます。

  4. SAFの普及を通じて、持続可能な未来に貢献できます。

  • * 1

    CO2削減

    SAFは従来燃料に比べて約80%のCO2を削減できます。本プログラムではSAF利用推進によるCO2削減を志向しますが、将来、他のカーボン・クレジットと組み合わせてCO2削減を行うことも含めてプログラムを組成し、みなさまのご要望を踏まえて進化させて参ります。

2022 日経優秀製品・サービス賞

SAF Flight Initiativeは、日本経済新聞社が主催する「2022 日経優秀製品・サービス賞」を受賞しました。

プログラム・リーディング企業ご紹介

伊藤忠商事株式会社、野村ホールディングス株式会社、一般財団法人運輸総合研究所、PwC Japan 合同会社、株式会社三井住友銀行、株式会社近鉄エクスプレス、日本通運株式会社、郵船ロジスティクス株式会社、三井倉庫エクスプレス株式会社、株式会社ペガサスグローバルエクスプレス、伊勢湾海運株式会社、株式会社OCS、Asian Express Service株式会社、西日本鉄道株式会社、株式会社アルプス物流、株式会社日新、佐川急便株式会社、株式会社丸和運輸機関、ケイライン ロジスティックス 株式会社、京セラ株式会社

SAF Flight Initiativeプログラム

私たちの青い空と持続可能な未来を一緒に守り、次世代へ継承していくために、SAF Flight Initiativeへの参加をご検討ください。

ニーズに合わせて2つのプログラムをご用意しています。

コーポレート・プログラム

For Business Travel

従業員の出張(*1)によるCO2排出を削減

  • * 1

    .Scope3 カテゴリー6

カーゴ・プログラム

For Transportation & Distribution

事業のバリューチェーンにおける輸送・配送(上流・下流)(*1)によるCO2排出を削減

  • * 1

    .Scope3 カテゴリー4、9

SAFとは

Sustainable Aviation Fuel

持続可能な航空燃料とは

  • SAFはバイオマスや廃食油、排ガスなど原材料の生産・収集から、製造、燃焼までのライフサイクルでCO2排出量を従来燃料より約80%削減できる持続可能な航空燃料です。

  • SAFは航空輸送のカーボンニュートラルを実現するうえで不可欠な代替燃料ですが、現在の世界のSAF生産量は、需要の0.1%未満に留まっており、量産と普及が急務です。

  • 私たちの青い空と持続可能な未来を守るためには、航空輸送に関わるステークホルダーが協力し、SAFの利用と生産の拡大を推進することが必要です。

GHGプロトコル Scope3とは

GHGプロトコルはWRI(世界資源研究所)とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共催している組織です。Scope3基準とはそのGHGプロトコルが2011年11月に発行した組織のサプライチェーン全体の排出量の算定基準であり、正式名称は「Corporate Value Chain (Scope3) Accounting and Reporting Standard」といい、15のカテゴリに区分されています。航空輸送ではお客様のScope3のうちカテゴリ[4][6][9]を担っています。

Scope1(直接排出量)、Scope2(エネルギー起源間接排出量)、Scope3(その他間接排出量)から構成されるサプライチェーン排出量を上流、自社、下流に分けたイラストです。事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)はScope1。他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出はScope2。上流・下流で発生する通勤・輸送・配送といった事業者の活動に関連する他社の排出をScope3としています。
Scope1(直接排出量)、Scope2(エネルギー起源間接排出量)、Scope3(その他間接排出量)から構成されるサプライチェーン排出量を上流、自社、下流に分けたイラストです。事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)はScope1。他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出はScope2。上流・下流で発生する通勤・輸送・配送といった事業者の活動に関連する他社の排出をScope3としています。
Scope3カテゴリ 該当する活動(例)
1 購入した製品・サービス 原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達
2 資本財 生産設備の増設(複数年にわたり建設・製造されている場合には、建設・製造が終了した最終年に計上)
3 Scope1,2に含まれない
燃料およびエネルギー活動
調達している燃料の上流工程(採掘、精製等)
調達している電力の上流工程(発電に使用する燃料の採掘、精製等)
4 輸送、配送(上流) 調達物流、横持物流、出荷物流(自社が荷主)
5 事業から出る廃棄物 廃棄物(有価のものは除く)の自社以外での輸送(*1)、処理
6 出張 従業員の出張
7 雇用者の通勤 従業員の通勤
8 リース資産(上流) 自社が賃借しているリース資産の稼働
(算定・報告・公表制度では、Scope1,2 に計上するため、該当なしのケースが大半)
9 輸送、配送(下流) 出荷輸送(自社が荷主の輸送以降)、倉庫での保管、小売店での販売
10 販売した製品の加工 事業者による中間製品の加工
11 販売した製品の使用 使用者による製品の使用
12 販売した製品の廃棄 使用者による製品の廃棄時の輸送(*2)、処理
13 リース資産(下流) 自社が賃貸事業者として所有し、他者に賃貸しているリース資産の稼働
14 フランチャイズ 自社が主宰するフランチャイズの加盟者のScope1,2 に該当する活動
15 投資 株式投資、債券投資、プロジェクトファイナンスなどの運用
その他(任意) 従業員や消費者の日常生活
  • * 1

    .Scope3基準および基本ガイドラインでは、輸送を任意算定対象としています。

  • * 2

    .Scope3基準および基本ガイドラインでは、輸送を算定対象外としていますが、算定頂いても構いません。

出典  環境省

CO2削減証書について

TCFD 、CDP等が求める開示情報の算出に使用(統合報告書等への反映)できます。

  • ANAは、SAF購入時にサプライヤーよりSAFメーカーのCO2削減証書を受領し、これに紐付けて分割した証書をプログラム参加企業へ発行します。

  • ANAが供給を受けるSAFのCO2削減証書は、現在、EU再生可能エネルギー指令(EU Renewable Energy Directive)に準拠し、ライフサイクルにおけるGHG削減量も記載されます。

  • Scope3の排出削減を特定の企業等へ割り当てる計算方法は、第三者機関の認証を受けることで透明性を確保した証書を発行します。

  • 運航の安全性を担保する観点から、現在、SAFは従来燃料と上限50%までの範囲で混合するよう規定されています。航空機メーカーは、2030年までに100% SAFを使用可能とする目標を公表しています。

  • 将来、SAF供給が不足する場合等、他のカーボン・クレジットと組み合わせてCO2削減を行うことがあります。その場合は、その内訳と信頼性について証書へ記載します。

ANAのSAFへの挑戦

2050年長期環境目標:航空機から排出するCO2を実質ゼロへ

2011年
(株)ユーグレナへ出資。NEDOプロジェクトへ参画。

2019年
米国Lanza Tech社とSAFの中長期的な供給に向けた契約締結/三井物産(株)と共同で日本への新造機デリバリーフライトでSAFを使用。

2020年
フィンランドNESTE社と、SAFの中長期的な供給に向けた戦略的提携を開始/羽田・成田空港から出発する定期便で使用(日本初)。
東芝エネルギーシステムズ(株)、(株)東芝、東洋エンジニアリング(株)、出光興産(株)、日本CCS調査(株)と排ガス等からCO2をSAFに再利用するカーボンリサイクルビジネスモデルの検討を開始。

2021年
NEDOプロジェクトにおいて(株)IHIが製造した国産SAFを羽田空港発の定期便で使用。
NESTE社のSAFを商業規模での調達を行い、羽田・成田空港から出発する定期便で使用開始。