機内用「木製カトラリー」と「紙製ストロー」の導入

2021/10/18

地球にやさしいカトラリーとストローの導入

ANAグループでは、使い捨てプラスチック使用量削減の取り組みの一環として、機内でお客様にご提供するカトラリーを木製カトラリーへ、ストローを紙製ストローへ変更します。

さらに使いやすい木製カトラリーへ

ANAグループでは、2020年4月よりプラスチック製から木製のカトラリーへ変更していますが、今回、より耐久性に優れ、安定的に供給可能な木製カトラリーにリニューアルしました。木製のスプーンとフォークを合わせたスポーク、ナイフ、つまようじ、竹製の紙ナプキンのセットで2021年9月より順次提供を開始しています。「ANA Future Promise」のロゴを印字した初めての機内サービス物品になります。
木製の弱みである、口当たりや強度に十分配慮しながら製作しており、口当たりをより滑らかにするため、研磨時間を従来比で約2倍の90分間に延ばしたことに加え、強度を上げるために素材に厚みを持たせました。
国内線(プレミアムクラス)では食器で提供しない洋食、国際線ではシドニー、バンクーバー線などの路線において、ボックスミールとともに木製カトラリーをご提供します。この新しい木製カトラリーの導入により、約6トン(2019年度使用実績に基づく)の使い捨てプラスチックの使用量削減に貢献します。

ボックスミールと新しく導入された木製カトラリーのセットの写真

ボックスミールと新しく導入された木製カトラリーのセット

脱プラスチック、紙ストローへ

ANAグループでは、2020年5月よりバイオプラスチック製のストローを使用していましたが、2021年7月からはプラスチック使用量を削減し、環境にもやさしい紙製のストローを新たに導入しました。なお原材料には、森林管理協議会(FSC)認証の素材を使用しています。紙の弱みを考慮し、ちぎれにくく、食品衛生法にも適応した製品です。この新しい紙製ストローの導入により、約3トン(2019年度使用実績に基づく)の使い捨てプラスチックの使用量削減に貢献しています。

バイオプラスチック製のストローと新しく導入した紙製ストローの写真

上:バイオプラスチック製のストロー 下:新しく導入した紙製ストロー

  • * 紙コップ用の蓋についても、プラスチック製から紙製のものに順次変更しています。
紙コップ用の紙蓋の写真

紙コップ用の紙蓋

木製カトラリーと紙製ストローの強度調査!

木製カトラリーはこちら

木製カトラリーの強度調査!

木製カトラリーでステーキや魚をカットして強度が十分にあることを確認している音声なしの動画です。

紙製ストローはこちら

紙製ストローの強度調査!

紙製のストローを20分間水に浸しても強度の変化が少ないことを確認している短い音声なしの動画です。

担当者インタビュー

木製カトラリーと紙製ストローの導入に携わった、ANA CX推進室 商品企画部の佐藤さんにインタビュー!

ANA CX推進室 商品企画部の佐藤さんの写真

ANA CX推進室 商品企画部の佐藤さん

Q:木製カトラリーのリニューアルと紙製ストローの開発の経緯を教えてください!

カトラリーに関しては、おからだの不自由なお客様やお子様連れのお客様からスプーンを希望するお声を受領していたため、どのようなお客様にとってもご利用になりやすいものにしたいと考え、フォークをスポーク(先割れスプーン)に変更することにしました。スプーンとフォーク両方の機能があるため、利便性の向上が期待できます。
また、木製であるが故に限度のある強度に関しても、第三者機関に検証を依頼するなどし、より折れにくいものを導入しました。フォークからスポークにしたことにより、使用時にかかる圧力が分散され、従来品と比較して、破損しにくくなりました。
ストローはより長い時間口の中に入るものなので、製品の安全性を厳しく確認しました。また、他社製品と比較しながら口当たりの良さを確認するとともに、長時間お湯につけるなどして、耐水性の検証を重ねました。
紙製のストローは、プラスチック製品と違い紙の性質上曲げると折れてしまうため、機内の紙コップのサイズに合うように短いタイプのものを選定しています。(機内の紙コップは市場に流通しているものより小さめの規格であるため、それに合うサイズを探しました。)

Q:デザインではどのような点にこだわりましたか?

包装された状態でもカトラリー内容がわかるようなシルエットデザインを追加しました。
また、環境に配慮した製品であることをお客様にお伝えすることを目的として、「ANA Future Promise」のロゴを印字しました。「ANA Future Promise」のロゴは、ANAグループが持続可能な社会の実現に全力で取り組み、社会から必要とされる企業であり続ける、その想いを込めて地球を手でやさしく支えるイメージで表現しています。そして「Future(未来)」、「Promise(お約束)」という言葉のとおり、ANAグループの未来に向けたコミットメントを表現しています。

Q:今後は、どのような取り組みで環境保全に貢献したいとお考えですか?

機内で使用中のごみ袋などを環境にやさしい素材を使用した製品に変更することを検討しています。これにより機内における使い捨てプラスチック使用量の大幅な削減が期待できます。
今後も新たなアイテムを導入する際にはお客様の利便性と環境保全の両面から厳しく素材を評価し、開発・選定していきたいと考えています。
環境保全のための取り組みはスピード感を持ちながらも、できることをひとつひとつ確実に実施していきたいです。

ミニコラム 〜脱プラスチックの取り組みをさらに加速します〜

2021年10月31日をもちまして、国際線・国内線ともに、手荷物梱包用のビニール袋のご提供を終了させていただきます。
この取り組みにより、年間約 94トン*のプラスチック使用量削減に貢献します。
お手荷物の梱包をご希望されるお客様は、ご自身であらかじめ十分な梱包をしてくださいますよう、お願いいたします。環境保全のための取り組みへのご理解とご協力をお願いいたします。

  • * ビニール袋約196万枚(2019年度使用実績に基づく)

ANAグループは、今後もプラスチック使用量の削減に取り組んでまいります。

SDGs 12番 つくる責任つかう責任
SDGs 14番 海の豊かさを守ろう
SDGs 15番 陸の豊かさも守ろう