台北
台湾の中心都市、台北は高温多湿の亜熱帯気候に属し、冬でも雪が降ることはまずありません。年間平均気温が22℃と温暖で、通年で観光を楽しめますが、暑すぎず晴天率の高い11~12月が外歩きにぴったりのベストシーズンと言えるでしょう。3月から梅雨が始まる4月中旬までの期間も過ごしやすい陽気が続き、台湾名物の夜市で屋台フードを楽しむにも最適です。1~2月も気温は日本の秋並みですが、雨が多いので雨具は必携。また旧正月の期間は店舗や施設が閉まることが多く、主要交通機関も帰省客で混雑するので旅行の際は注意して。
ちなみに肉厚で甘味の強い台湾マンゴーの収穫期は5~9月。冷凍ではない生マンゴーを楽しめるのはこのシーズンのみなので、お目当ての方はご注意を。
ソウル
日本と同じように四季がはっきりしている韓国。首都ソウルの旅行におすすめの季節は、空気が澄んで天候の落ち着いている秋です。9月中旬までは残暑が続くので、紅葉が始まる10月~11月中旬がベストシーズンになります。グルメも充実しており、日本人観光客に人気のカンジャンケジャン(カニの醤油漬け)やテハグイ(大正エビの塩焼き)といったメニューはまさにこの時期が旬。なお、旧盆にあたる秋夕(チュソク)期間は、一部店舗が休業したり、帰省ラッシュで道路が混み合います。チュソクは旧暦に合わせ日にちが変動するので、事前に確認しておきましょう。
気温が上がり始める4月から5月の短い春も、ケナリの花で街が黄色に染まる様子を楽しめます。ただ近年大陸からの黄砂の飛来が増えており、マスクなどの対策が必要です。
シンガポール
1年を通して高温多湿なシンガポール。雨が少なくなる4~9月は多少湿度が低くなり、旅行しやすいベストシーズンと言えます。ゴールデンウイークや夏休みシーズンと重なりますが、ピーク時から少しずらすだけで予約が取りやすく、旅行料金もリーズナブルになります。
この時期はシンガポール中がセールを展開する年に1度のグレートシンガポールセールも注目です。開催時期は直前にならないとわからないことが多いのですが、5月下旬~6月上旬にスタート、7月下旬~8月中旬に終わるというのが通例です。
バンコク(ソンクラーン)
4月13~15日に開催されるソンクラーンは「水掛け祭り」とも呼ばれ、タイで最も盛り上がるお祭りです。もとはタイの正月を祝うもので、寺院でのお清めの儀式が発端といわれています。
お祭りは各地で開催されますが、バンコクのメイン会場となるのはシーロム通りやカオサン通り。パレードが街を練り歩き、水鉄砲やバケツを使った水掛け合戦が繰り広げられます。カメラを持っていても容赦なく水を掛けられるのでご注意を!
ソンクラーンが開催される4月は平均気温が30℃を超える暑季。雨は少ないのですが、猛烈に暑いので外出時は小まめな水分補給を忘れずに。この時期はマンゴーのおいしい季節なので、完熟のマンゴーを使ったスイーツも楽しみです。
セブ、ボホール
セブはフィリピン随一のビーチリゾートエリア、その隣に浮かぶボホールは自然に恵まれた注目のネイチャーアイランド。どちらも最大の魅力は美しい海や砂浜なので、旅行のハイシーズンは12~5月の乾季になります。なかでもベストシーズンといわれているのが、気温が上がり降水量も少ない1月後半~4月。最も気温が下がる1~2月でも平均気温は26℃以上あり、日中は半袖で快適に過ごせます。ただし朝晩は肌寒く感じられることがあるので、羽織るものがあるとよいでしょう。
乾季の水温は25~26℃なので、本格的に海で遊ぶなら薄手のウエットスーツを着ておくと快適です。
ダナン、ホイアン
ベトナム中部の都市ダナンとホイアンは、3~8月が降水量の少ない乾季になります。旅行のベストシーズンは、暑くなりすぎない3月後半~5月頃。世界遺産に登録されているホイアンの歴史地区も、この時期なら快適に散策できます。3~4月は朝晩、肌寒く感じられる日があるので、冷房対策も兼ねて羽織るものを持っていくと重宝します。
連日30℃を超える6~8月も晴天率が高いので海遊びにはよいシーズン。ただし日中は猛烈に暑いので注意!特にホイアンの歴史地区は風通しが悪く道路の照り返しも強いため、街に出るのは早朝か夕方からがおすすめです。
モルディブ
モルディブの乾季は1~4月。北東モンスーンの影響を受け雨が少ない旅行のベストシーズンです。熱帯気候のモルディブは1年を通じて気温が23~31℃ありますが、海洋性のため30℃を超す日でも潮風が心地よく体感温度は低めです。日中は夏服でよいのですが、夜は少し肌寒さを感じることもあるので薄手のカーディガンを1枚持っていくといいでしょう。
海抜1mほどの小さな島々からなるモルディブは、世界的な気候変動の影響を受けやすく、最近では乾季でも雨が多い年があります。
ロサンゼルス
アメリカ西海岸の大都市ロサンゼルスは、年間を通して晴れる日が多いのが特徴。湿度も低くさわやかな気候に恵まれています。夏は涼しく冬は温暖なので一年中過ごしやすいのですが、特に雨が少ないのは4~10月の夏。この時期はディズニーランドやユニバーサルスタジオなどテーマパークへ出かけるのにもぴったりのベストシーズンといえます。特に4~6月と10月は平均気温が16~19℃で過ごしやすい季節。7~9月は真夏になり平均気温が20℃を超えます。4月は朝晩、肌寒く感じられることもあるのでカーディガンなど羽織れるものを持っていくと安心です。
メキシコシティ
メキシコシティのベストシーズンは乾季にあたる11~4月。雨が少ないため、遺跡や歴史地区など屋外の見どころを巡るのに最適です。ただしメキシコシティは標高2240mの高地にあり、日中と夜の気温差が激しいことを覚えておきましょう。例えば12月は最高気温が24℃まで上がりますが、最低気温は10℃ほど。気温差が14℃もあります。着脱しやすい上着を用意して、寒さを感じたら羽織るなど防寒対策をしておくと安心です。
2月下旬から3月上旬にかけては、ジャカランダの開花シーズン。紫の花で染まった並木道を歩くのも楽しみです。
11~4月はメキシコ随一のビーチリゾート、カンクンもベストシーズン。メキシコシティと合わせて訪れるのもおすすめです。
ヴェネツィア
イタリアが誇る水の都ヴェネツィア。旅情あふれる美しい景色に加え、芸術祭、映画祭、カーニバルと世界的なイベントも多く、年間を通して訪れる観光客が絶えません。気候的には日本と似ており、四季がはっきりとしているのが特徴。年間の気温は東京より1~2℃低い程度で推移します。ヴェネツィアの観光は街歩きがメインなので、ベストシーズンは春と秋にあたる4~6月と9~10月。湿度が低めで雨が少ないので、外歩きに適しています。
ヴェネツィアは四方を海に囲まれ、市内にくまなく水路が巡っているため、水温が下がる朝晩は足元から冷えることもあるでしょう。石畳の道を歩くという意味でも、足元はサンダルよりスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。