ソウル
日本と同じように四季がはっきりしている韓国。首都ソウルの旅行におすすめの季節は、空気が澄んで天候の落ち着いている秋です。9月中旬までは残暑が続くので、紅葉が始まる10月~11月中旬がベストシーズンになります。グルメも充実しており、日本人観光客に人気のカンジャンケジャン(カニの醤油漬け)やテハグイ(大正エビの塩焼き)といったメニューはまさにこの時期が旬。なお、旧盆にあたる秋夕(チュソク)期間は、一部店舗が休業したり、帰省ラッシュで道路が混み合います。チュソクは旧暦に合わせ日にちが変動するので、事前に確認しておきましょう。
気温が上がり始める4月から5月の短い春も、ケナリの花で街が黄色に染まる様子を楽しめます。ただ近年大陸からの黄砂の飛来が増えており、マスクなどの対策が必要です。
シンガポール
1年を通して高温多湿なシンガポール。雨が少なくなる4~9月は多少湿度が低くなり、旅行しやすいベストシーズンと言えます。ゴールデンウイークや夏休みシーズンと重なりますが、ピーク時から少しずらすだけで予約が取りやすく、旅行料金もリーズナブルになります。
この時期はシンガポール中がセールを展開する年に1度のグレートシンガポールセールも注目です。開催時期は直前にならないとわからないことが多いのですが、5月下旬~6月上旬にスタート、7月下旬~8月中旬に終わるというのが通例です。
ダナン、ホイアン
ベトナム中部の都市ダナンとホイアンは、3~8月が降水量の少ない乾季になります。旅行のベストシーズンは、暑くなりすぎない3月後半~5月頃。世界遺産に登録されているホイアンの歴史地区も、この時期なら快適に散策できます。3~4月は朝晩、肌寒く感じられる日があるので、冷房対策も兼ねて羽織るものを持っていくと重宝します。
連日30℃を超える6~8月も晴天率が高いので海遊びにはよいシーズン。ただし日中は猛烈に暑いので注意!特にホイアンの歴史地区は風通しが悪く道路の照り返しも強いため、街に出るのは早朝か夕方からがおすすめです。
ホノルル
ホノルルのベストシーズンは、湿度が低く晴天率も高い5~10月。特にアウトドアアクティビティを存分に楽しみたい人にはうってつけの季節です。ゴールデンウイークや夏休みシーズンの旅行予算はかなり跳ね上がりますが、ピークを少しずらすだけで料金がだいぶ変わります。お目当てのホテルも予約しやすくなるのでおすすめです。
毎年9月下旬にはハワイ州最大のお祭りアロハ・フェスティバルが各地で開催されます。ハワイの伝統文化を身近に感じることができる人気のイベントです。
ニューヨーク
1年を通してさまざまな楽しみがあるニューヨークですが、旅行のベストシーズンは気温が上がる5~10月。特に5月と10月は平均気温が16~17℃、降水量が少ないため快適に街歩きを楽しめます。ただし朝晩は冷える日もあるので、羽織るものを用意しておきましょう。一方で7~8月は最高気温が30℃を超す日も多いので、帽子やサングラスを忘れずに。
この時期は屋外の観光地が賑やか。4~11月に話題のフードベンダーが集まるスモーガスバーグが屋外で開催されるほか、5月下旬~9月中旬にマンハッタンの南に浮かぶガバナーズアイランドが開放されるなど、季節限定のイベントも豊富です。
ロサンゼルス
アメリカ西海岸の大都市ロサンゼルスは、年間を通して晴れる日が多いのが特徴。湿度も低くさわやかな気候に恵まれています。夏は涼しく冬は温暖なので一年中過ごしやすいのですが、特に雨が少ないのは4~10月の夏。この時期はディズニーランドやユニバーサルスタジオなどテーマパークへ出かけるのにもぴったりのベストシーズンといえます。特に4~6月と10月は平均気温が16~19℃で過ごしやすい季節。7~9月は真夏になり平均気温が20℃を超えます。4月は朝晩、肌寒く感じられることもあるのでカーディガンなど羽織れるものを持っていくと安心です。
パリ
季節ごとに楽しみの多いパリですが、気候的に穏やかなのは初夏から秋にかけて。5~9月頃が旅行のベストシーズンです。特に夏は最も気温が上がる7月でも最高気温が25℃前後。湿度が低くカラッとしており、青空のパリを満喫できます。日没が22時過ぎになるこの時期は、市内庭園が夜間公開され、7月14日の革命記念日をはじめとした屋外イベントも多いので、遅くまで観光を楽しめるのがうれしいところ。ショッピング好きなら6~7月のセール期間もはずせません。
唯一、気を付けるべきは8月のバカンスシーズン。個人商店は閉店してしまう場合もあるので、あらかじめチェックが必要です。若干肌寒さがあるものの市内に花が咲き揃う5月、美術館の展示替えが始まる9月も見どころたっぷり。かの有名なモネのジヴェルニーの家では、5月中旬に睡蓮の花が満開を迎えます。
ヴェネツィア
イタリアが誇る水の都ヴェネツィア。旅情あふれる美しい景色に加え、芸術祭、映画祭、カーニバルと世界的なイベントも多く、年間を通して訪れる観光客が絶えません。気候的には日本と似ており、四季がはっきりとしているのが特徴。年間の気温は東京より1~2℃低い程度で推移します。ヴェネツィアの観光は街歩きがメインなので、ベストシーズンは春と秋にあたる4~6月と9~10月。湿度が低めで雨が少ないので、外歩きに適しています。
ヴェネツィアは四方を海に囲まれ、市内にくまなく水路が巡っているため、水温が下がる朝晩は足元から冷えることもあるでしょう。石畳の道を歩くという意味でも、足元はサンダルよりスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。
バルセロナ
バルセロナなどスペイン南部の街は、5月ぐらいから旅行のベストシーズンに突入します。7~8月は国内外からの観光客がどっと押し寄せ、ホテルや航空券の値段が跳ね上がります。世界的に有名な観光スポットには観光客が集中するので、常に行列に並ぶ覚悟が必要です。
天気がよく、なおかつゆっくり観光を楽しめる時期となると、5~6月、9~10月といったところがおすすめ。カタルーニャ地方では毎年6月24日に聖ジョアン祭(火祭り)が開催され、バルセロナでも各所でパレードや焚火、花火などが楽しめます。また9月下旬に開催されるバルセロナ最大のお祭り、メルセ祭りも見逃せません。巨大人形のパレードやユネスコの世界無形文化遺産にも登録されている「人間の塔」など見どころがたくさんあります。
ウィーン
5月に入るとウィーンは新緑が美しい初夏になります。5~9月は晴れる日が増え、7~8月の盛夏であっても湿度が低く過ごしやすいのが特徴。夏の平均気温は22~26℃程度ですが、寒暖差が激しい日があり、朝晩は少し肌寒く感じられることも。夏でも薄手の上着を持っていくことをおすすめします。9月も晴天の日が多い観光のベストシーズンですが、冷え込む日が増え、日中でも肌寒い日があるのでアウターで調節しましょう。モーツァルトゆかりの街で、劇場やコンサートホールが多い音楽の都ウィーン。1年を通して最高レベルの音楽や劇を楽しめるというのは、クラシックファンならずともたまらない魅力です。