名物料理と酒に浸る大人のための酒場2選
食材王国に加え、酒処でもある宮城県。仙台には美酒美食を味わえる居酒屋がたくさんあり、夜になると酒好きの心を踊らせます。そんな中からここでは、「一人飲み向きの居心地のいいカウンターがある」「わざわざ訪れたい名物料理がある」「大人好みの料理と雰囲気」を条件にお店を厳選。趣の異なる居酒屋を紹介します。
鉢巻タコが名物!「おでん三吉」

仙台一の繁華街・国分町の近くにある、創業70年余りの老舗「おでん三吉」。店内に足を踏み入れると、出汁のやさしい香りに出迎えられます。おでん鍋を眺められる特等席のカウンター席は、予約不可なので座れたらラッキー。開店直後から続々と、お客さんが押し寄せあっという間に席が埋まります。

湯気が立つ鍋を覗くと、はんぺんに乗って浮かぶ鉢巻をした愛らしいイイダコに目が釘付けに。実はこれ「おでん三吉」の名物で、最近ではSNSでも話題になっている一品なのです。こちらのおでんは、青森県陸奥湾のイワシの焼き干しと昆布で出汁をとった、黄金色に透き通る濁りのないスープが自慢。さっぱりと薄味ですが豊かな風味を楽しめ、物足りなさは一切感じません。定番の大根や卵に混ざって自家製のおでんダネもあり、約25種から好みのものを選べます。

なかでもイチオシは、「にら玉」と「牛タンつくね」。「にら玉」は茶碗蒸しのような出汁の利いたふわふわの卵でニラをとじた逸品。「牛タンつくね」は牛タンのミンチ肉の中に隠し味にチーズを入れていて、どちらもお酒のアテにぴったり。


店内は大衆酒場のような気取らない雰囲気で、地元の客たちの会話とおでんをつまみに地酒を楽しむ、“心地いい酔い”に浸れます。おでんはテイクアウトも可能なので、ホテルの部屋で一杯やる時のつまみにも最高ですよ。
おでん三吉
- 住所:仙台市青葉区一番町4丁目10-8 稲荷小路(定禅寺通側)
- 電話番号:022-222-3830
- 営業時間:月曜〜木曜18:00〜22:00(L.O.21:30)、金曜・土曜18:00〜23:00(L.O.22:30)/日曜休
- ウェブサイト:おでん三吉
「氏ノ木」名物“究極のアジフライ”で一献

繁華街のはずれにある立地を物ともせず、夜な夜な客でにぎわう居酒屋「氏ノ木」。店内は中央のコの字カウンターと、テーブル席を用意。カウンターには趣の異なる風合いのよい器が並び、その向こうで料理を仕上げていく料理人たちの活気を感じながらお酒を楽しめます。

ここを訪れるほとんどの客のお目当てが、名物の「究極のアジフライ」です。さっそく注文すると、今まで食べていたそれとは一線を画すビジュアルにびっくり。刺身でもいただける鯵を高温でサッと揚げ、ほんのり赤みが残るくらいのレアに仕上げています。
食べてみると、衣はサクッと軽く身は歯が驚くほどふわっふわ。厚切りの身から鯵の上品な旨みと脂の甘みが広がり、あまりのおいしさに思わず唸ってしまうほど。いぶりがっこを使ったタルタルソースもひと技利いていて抜け目なし。まさしく“究極”と謳うにふさわしい、衝撃的なおいしさのアジフライに出会えます。

「氏ノ木」が人気の理由はアジフライだけにあらず、酒肴の充実と酒好きをそそる食材使いや味付けのセンスのよさにあり。例えばある日は、自家製の香味油で和えた「鴨とせり、九条ネギの和え物」や「金柑と生ハムとミントの白和え」など。和食主体でそこにひと捻りを加えた、食べ手をわくわくさせるようなメニューに胃袋を掴まれます。その一方で、ハンバーグステーキやカレーライスなど、“定食”を楽しめる自由さも備えています。

お酒は日本酒が充実していて、宮城県を始めとする東北の銘酒はもちろん、他府県のラベルもラインアップ。どれを飲んでもグラス649円、1合979円(ともに税込)と明朗会計。そのほか自然派ワインも揃えており、ナチュール好きも「おっ!」と思うようなセレクトで、どのタイプの酒好きも満足できる頼もしさ。洗練された空間は女性の一人客にも人気で、心ゆくまで美味と美酒を満喫できます。

酒肴ノ食卓 氏ノ木
- 住所:宮城県仙台市青葉区一番町1-6-19壱番館ビル1F
- 電話番号:022-397-7224
- 営業時間:17:30〜24:00、土曜・日曜17:00〜24:00/月曜・第2火曜休
四季折々の旬の食材や街に根づくご当地グルメで、いつ訪れてもおいしいもの好きたちを楽しませてくれる仙台。1日じゃ食べ尽くせないほど美食に溢れているので、次の出張で何を食べるか今から吟味しておいてはいかがでしょうか?
仙台への旅の計画におすすめの情報もご覧ください。
- 記載の内容は2022年1月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。