深く澄んだ湖が育てる美味しいワカサギ
福島県の磐梯(ばんだい)高原にある桧原湖(ひばらこ)は、明治21年に磐梯山が水蒸気爆発した結果、河川が塞がれて生まれたせき止め湖です。周囲には同じようにして出来た小野川湖、秋元湖、五色沼などの湖沼もありますが、桧原湖はその中でも中心的な存在で、周囲が37.5km、最大水深が31mあり、広く深い湖です。一帯は「裏磐梯」とも呼ばれ、四季を通じて自然の景観に恵まれた高原のリゾート地。そして冬はワカサギ釣りでにぎわいます。
桧原湖のワカサギ釣りは秋から楽しめますが、体験のユニークさも含めて人気が高いのは冬です。例年、1月下旬から3月末まで、湖面が完全に結氷すると、冬のワカサギ釣りの風物詩といえる氷上からの釣りが楽しめるようになります(開始時期は湖の結氷具合により変動します)。そして桧原湖の場合、屋形船、ドーム船、ハウス(釣り小屋)などと呼ばれる、それぞれ暖房の利いた快適な空間で、誰でも気軽に氷上のワカサギ釣りを楽しめるのが大きな特徴になっています。
ワカサギ釣りをするための施設は、現地のワカサギ釣りガイドやペンションが運営しています。どちらを利用する場合も、釣り道具などはすべてレンタルできるので特別な準備は必要ありません。ただ、集合場所(湖畔の駐車場など)から釣り場までの移動はスノーモービルになることが多いので、防寒着や靴は軽装すぎないものを準備しておきましょう。
裏磐梯観光協会(ワカサギ釣り情報・ガイド・ペンション)
- 住所:福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093-1055
- TEL:0241-32-2349(受付時間:9:00~17:00。12~2月は16:30まで)
- ウェブサイト:裏磐梯観光協会(ワカサギ釣り情報・ガイド・ペンション)
ワカサギ釣りは、慣れてくると一度に複数のワカサギを釣ることがきるようになるので、上達も楽しみながらやってみましょう。何より桧原湖のワカサギは、澄んで冷たい湖水に育つため、身が透明で雑味がなく、味がとてもよいことで知られています。釣ったワカサギを食べさせてくれるところまでコースに含まれている場合もありますが、ペンション滞在なら持ち帰って料理してもらうのもおすすめ。事前に相談のうえ、釣りたてのワカサギを素焼き、からあげ、天ぷらなどにしてもらい、美味しい地酒などと合わせて味わうことができれば、冬の桧原湖ならではの格別な時間が過ごせます。
冬ならではの雪上散策や地元グルメも楽しい
冬の裏磐梯には自然の中で楽しめる他のアクティビティもあります。スノーシューを使ったトレッキングもそのひとつ。ワカサギ釣りと同じように、道具は現地でレンタルできるので、思い立ったらすぐに挑戦できます。そしてたっぷり身体を動かしたら、裏磐梯名物の会津山塩ラーメンを食べれば身体も温まります。
会津山塩とは、地元の北塩原村で昔から作られている天然塩のこと。ミネラルが豊富な温泉水を窯で煮詰めて作るという、まろやかな旨味が特徴の塩で、桧原湖周辺にはこの会津山塩を使ったラーメンを提供しているお店が複数あります。
また、毎年2月の第3土曜日には「裏磐梯雪まつりナイトファンタジー」が開催されます。こちらは、日中はスノーシュートレッキングや雪のすべり台などの体験コーナーが会場に用意され、夜は3,000本におよぶキャンドルの点灯や打ち上げ花火が行われて、光のイルミネーションが見られるというもの。冬の桧原湖は、体験も観光もユニークな出会いが待っています。
裏磐梯観光協会(裏磐梯雪まつりナイトファンタジー問い合わせ先)
- 住所:福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093-1055
- TEL:0241-32-2349(受付時間:9:00~17:00。12~2月は16:30まで)
- ウェブサイト:裏磐梯観光協会(裏磐梯雪まつりナイトファンタジー問い合わせ先)
- 記載の内容は2023年10月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
協力:つり人社