釣り好き＆アウトドア好きを魅了！世界有数の透明度を誇る北海道・支笏湖

支笏洞爺国立公園内にあり、最大水深は秋田県の田沢湖に次ぐ360m。湖周は約40kmで、深い緑の森に囲まれているのが北海道の支笏湖です。この湖の水は、世界有数の透明度の高さでも知られ、環境省が全国で行なっている湖沼水質調査でも2018年度まで11年連続日本一に評価されています。

豊かな自然が残されている一方、アクセスはしやすく、北海道の主要な空の玄関口の1つである新千歳空港からレンタカーで40分ほど。人口230万人を抱える道都・札幌市内からも1時間15分ほどで到着できます。

支笏湖は2006年から動力船の乗り入れ規制地区となり、静かな水辺が体験できる湖になりました。結氷する湖が多い北海道において、一年を通じて氷が張らない“最北の不凍湖”でもあります。

湖畔には丸駒温泉、支笏湖温泉の2つの天然温泉もありますが、北海道内外のアウトドアファンに人気なのは湖西南にあるちとせ美笛キャンプ場。例年、5月上旬から10月中旬頃まで開場しており、北海道らしい開放的な景色のキャンプ場は、車で場内のテントサイトまで乗り入れられます。

リードを付けるなどのマナーを守ればペットの同伴も可能。周囲は巨木の森と呼ばれる恵庭岳山麓の原生林であり、近くを流れる美笛川の流れ込み周辺は釣りでも有望なスポットです。

支笏湖は釣り人にも非常に人気です。その理由は釣れる魚の質の高さ。特に人気がある魚はニジマスとブラウントラウトで、ニジマスは70cm超、ブラウントラウトは80cm超という、全国のファンが憧れるような特別な大物も釣られていて、かつそのコンディションのよさ（釣れる魚の姿の美しさや力強さ）に定評があります。イワナの仲間であるアメマスも大型がねらえ、「支笏湖でキャンプ＆フィッシング」に挑戦すれば、きっと忘れられない体験になります。

全国屈指の澄んだ湖水を体験できる他のアウトドアアクティビティもあります。現地のガイドサービスでは、パドルを漕いで湖を移動する、カヤック、カヌー、サップなどを案内しており、透明な水の上を移動する感覚は「宙に浮いているよう」と形容されます。なかでも「クリアカヤック」や「クリアサップ」は、底面が透明なカヤックやサップに乗るタイプのもので、北海道全体でも体験できるのは支笏湖だけ。また、支笏湖内や支笏湖から流れ出す千歳川に潜るダイビングもあり、そちらも群れ泳ぐウグイの群れなどに遭遇することができます。

森の中を太いタイヤの付いたファットバイクで散策したり、支笏湖畔の名所であり、うっそうと茂る緑の苔の間を歩く「苔の回廊」ツアーなども実施されています。アラスカ生まれのファットバイクはオフロードに強く、七条大滝などの見所へ気軽に足をのばせます。苔の回廊は自然が生み出したパワースポット。常時80種以上といわれる苔がむす沢を歩くと、太古からの自然の息吹を感じることができます。

たっぷり遊んだら、美味しい食事を味わえるのも北海道の魅力。支笏湖の名物である「チップ」は、サケの仲間であるヒメマスが陸封されたもので、身肉の美味しさで知られていて、周辺のレストランなどで味わうことができます。また、新千歳空港や千歳市内の飲食店をチェックするならマイルの貯められるANAグルメマイルの利用が便利。もちろん、北海道名物のジンギスカンから新鮮な魚介類のお店まで、幅広いグルメが集まる札幌周辺のお店も探せます。

北海道らしい外遊びに気軽に挑戦できる湖。それが支笏湖です。

ウェブサイト：支笏湖チップの食べられるお店

新千歳空港からレンタカーで支笏湖まで約40分

ニジマス、ブラウントラウト、アメマスについては、一年を通じて自由に釣りが可能。ただし、産卵目的で流入河川や湖岸にいるものは資源保護のためにねらわない。ニジマスはフライフィッシング、ブラウントラウトはルアーフィッシングでよく釣れている。フライは4～8番のストリーマー、ルアーは7～18gのジグやスプーンが幅広く使える。

文・写真：つり人社