県内最大の長さと流域面積
富山県内の川として最大の長さと流域面積を持つ神通川は、岐阜飛騨地方の川上岳(かおれだけ)に源を発する。上流の岐阜県内では宮川と称され、主要な支流である高原川を合わせたあと、富山平野を縦断して日本海に注ぐ北陸有数の大河だ。人々の生活を支える水運の歴史も長く、江戸時代には上流の飛騨地方から木材、炭、和紙、絹糸などが、下流の富山平野から米や塩、魚などがこの川をとおして運ばれた。
全国から釣り人を集めるアユの名川
神通川にはケンカっ早い天然アユが無数にソ上し、さらに地元の富山漁協によるアユの放流量も安定しており、6月ともなれば川の至るところで川底の石に生えたコケを食むアユの姿が見られる。毎夏、このアユを釣りに、全国から釣り人が集まってくる。釣り専門誌が全国のアユファンに行なった「今年こそ行きたいアユの名川」アンケートでも堂々の1位に輝いた。
サクラマスの釣り
そしてもうひとつ、全国の釣り人から注目されているのが、ヤマメの降海型であるサクラマスの釣り。神通川のサクラマス釣りは、現在、事前に抽選申し込みを行なったうえでの人数限定のライセンス制となっており、釣りをするには抽選に当たる必要がある。1シーズンで70人とその枠はまだまだ限られているが、幸運にもそのチャンスが得られれば、底石がゴロゴロと入った広大な瀬で、貸し切り状態でサクラマス釣りに没頭できる。こうしたシチュエーションは全国でも珍しく、しかも神通川のサクラマスは全体的にコンディションがよくサイズも大きい。
シーズン
アユ釣りのベストシーズンは例年梅雨明け以降。だいたい7月20日すぎからが面白くなる。釣果がピークに達するのは8月に入ってからで、8月の第1週は各所で100尾以上が釣れる「束釣り」の声が聞かれるようになる。その後、9月の第2週までは入れ掛かりがあちこちで楽しめる。 サクラマスのシーズンは2014年現在、4月1日から5月31日。釣りができるのは富山北大橋上流から富山大橋下流域と、新成子大橋上流端から大沢野大橋下流端までのエリアだ。なお、サクラマスではない、渓流魚のヤマメとイワナについては本流は禁漁となるが、井田川、山田川、熊野川といった各支流が釣り場になっている。
この釣り場へのアクセス
神通川へは富山きときと空港からレンタカーを利用。空港は神通川下流部に面しており、アユもサクラマスも釣り場はすぐ目の前だ。
釣り場情報
〈神通川/アユ〉
釣り場 | 富山県富山市 |
解禁期間 | 6/21~11/15 |
遊漁料 | 日釣券3,000円、年券9,000円 |
管轄漁協 | 富山漁協(TEL:076-432-4803) |
遊漁券取扱店 | フィッシングショップにしの(TEL:076-421-5656) ふなさきオトリ店(TEL:076-468-1302) フィッシング吉井(TEL:076-465-4196) |
交通 | 富山きときと空港のすぐ前が神通川 |
〈神通川/サクラマス、ヤマメ、イワナ〉
釣り場 | 富山県富山市(サクラマスは指定の区間。ヤマメ、イワナは神通川本流を除く支流のみ) |
解禁期間 | (サクラマス)4/1~5/31 (ヤマメ、イワナ)4/1~9/30 |
遊漁料 | (サクラマス)1シーズン31,000円 (ヤマメ、イワナ)日釣券1,000円、年券2,500円 |
管轄漁協 | 富山漁協(TEL:076-432-4803) |
遊漁券取扱店 | サクラマスは事前申し込みのうえ抽選。 日釣券は流域のコンビニエンスストアや釣具店で購入可能 |
交通 | 富山きときと空港のすぐ前が神通川 |
- 釣り場情報は2014年度のものです。