関東を代表する淡水湖
北浦は茨城県南東部から千葉県北東部に広がる霞ヶ浦水系の一部で、茨城県の太平洋側に沿って細長い水域を形成している。220km2ある霞ヶ浦水系のうち、北浦の湖面積は36km2を占める。
霞ヶ浦全域は“浦”という名が示すように、古くは海の入り江であった。その後、海水と淡水が混じる汽水湖を経て、現在は淡水湖となっている。近年、湖水の富栄養化が心配されているが、今なお関東における中心的な湖の釣り場の1つだ。
メインの対象魚はタナゴ
北浦周辺で釣れる魚はタイリクバラタナゴ(通称オカメタナゴ)が筆頭。そのほかに数は少ないが、ヤリタナゴ、アカヒレタビラ、タナゴ(通称マタナゴ)、そして琵琶湖からの国内移入種であるカネヒラ、さらにオオタナゴなども生息する。
冬場のタナゴ釣りは「寒タナゴ釣り」と呼ばれ、主にオカメタナゴを相手に遊ぶ。産卵期ではないので個性的な婚姻色は望めないが、透き通るような美しい体色を楽しめる。
冬のオカメタナゴは水温の変化が少ない水域を好み、湖岸に点々と造られている小さな船溜まり(ドック)や、土手道を隔てて本湖の裏側に続く小さな水路で冬を越している。
日中の暖かい時間帯をメインに、静かな水辺でゆったりと楽しむ釣りだ。
のんびりと座り釣り
釣り方は1ヵ所に釣り座を構える通称“エンコ釣り”。「エンコ」という言葉は、母親が子どもに使う「お座り」の幼児語に由来する。
この季節に釣れるタナゴは3cmに満たない極小サイズもいる。その大きさに合わせるように、1m足らずの短いサオや極小サイズのハリを含む繊細なタナゴ用のウキ仕掛けで釣る。「ハリに掛けるタナゴが小さいほど上級者」とも言われ、魚の美しさを楽しむ人、数多く釣ることをねらう人、小さなサイズにこだわる人など、それぞれの楽しみ方ができる。
冬の北浦では、水田の細い水路でマブナの幼魚である小ブナを釣ることもできる。タナゴ釣りの仕掛けをそのまま流用できるが、タナゴに比べると釣りやすいので、風のない暖かな日であれば、ピクニック気分で子連れのファミリー・小ブナフィッシングを楽しむのもよいだろう。
この釣り場へのアクセス
成田空港や羽田空港からレンタカーを利用。東関道自動車道終点の潮来ICから、潮来佐原線(県道101号)で北浦方面へ。
釣り場情報
〈北浦/タナゴ〉
シーズン | 寒タナゴ釣りは年末12月~翌年2月頃がおすすめ |
問合先 | キャスティング鹿島神栖店 (近隣の大型釣具店/タナゴ用品の取り扱いはないが釣り具一般はある。http://castingnet.jp/shop/shop.php?s=29) |
- 釣り場情報は2016年1月現在のものです。