美ら海水族館から見える島
伊江島は沖縄本島北部の本部(もとぶ)半島から、北西約9kmの洋上に位置する離島。美ら海水族館のエレベーターからは正面に見えるとおり、本島からのアクセスがよいのが大きな特徴だ。フェリーの所要時間は本部新港からおよそ30分。船賃は大人で1,370円とリーズナブルである。島の中央部には「イージマタッチュウ」の名で親しまれている標高172mの城山(ぐすくやま)がそびえ、島の南側はフェリーの着き場や漁港で遠浅な砂浜が広がり、北側は断崖絶壁の絶景が広がっている。
観光も盛んで訪れやすい
エリアごとに特徴的な景観を見せる島は、四季折々の花が咲くことでも知られており、特に毎年ゴールデンウィークの時期に見頃を迎える100万輪のユリの花畑は見事である。「伊江島ゆり祭り」には、県内はもとより県外からも多くの人が来島する。温暖で美しい亜熱帯アイランドとして、あふれる自然と青く輝く珊瑚礁の海は訪れる人を魅了してやまず、観光客の注目度も急速にアップ中だ。島内には24時間営業のコンビニが2軒あるなど、離島とはいえ利便性もよい。
港周りの釣りを楽しむ
そんな伊江島だが、釣りで訪れても大いに楽しめる。ポイントはいくつかあるが、まずは港の玄関口の伊江港に隣接する「具志漁港」。地元で人気のカーエー(ゴマアイゴ)がねらえる釣り場として知られる。カーエーはアイゴの仲間だが、引きは強烈で沖縄ではベスト3にランクされる人気の魚種。ヒットするとテトラポッドや根に一気に逃げ込むので、ベテランでもなかなか釣りあげることができない。次に「伊江港」。フェリーが到着する伊江港は、昼間にフカセ釣りでニザダイ、イスズミ、ブダイなどが面白い。また、夜はテトラポッドの近くでカーエーもねらえる。さらに伊江港内の「大口(うぶぐち)港」も、長く伸びた突堤の先端付近でカーエーが期待できる釣り場。テトラポッド側ではやはりフカセ釣りでニザダイやイスズミ、夜にはカーエーの大型がサオを絞り込む。そして「西崎漁港」。外海は投げ釣りでタマンやロウニンアジ、大型のハタとオカッパリとは思えないロマンあふれる釣りが楽しめる。一方、内海はウキ釣りでカーエーが釣れるほか、フカセ釣りならニザダイやブダイもヒットする。
北側は磯釣りのメッカ
そのほか「北磯」や「リリィーフィールド(ゆり祭りの行なわれる公園)」と呼ばれるポイントは、島の北側に位置する磯で水深があり、魚も多くフカセ釣りや大もの釣りの好ポイント。磯際は手前が深くえぐれたオーバーハングになっていて、掛かった魚は必ずといってよいほど足もとに突っ込むのでスリリングな釣りが楽しめる。伊江島ではこれらの場所で通年釣りが楽しめるが、おすすめは観光にも向いた5~12月だ。なお、伊江ビーチのすぐそばには「わびあいの里」という平和学習の場もある。釣りや観光で訪れた際には、ぜひそうしたスポットも訪れてみてほしい。
この釣り場へのアクセス
那覇空港から本部港まではやんばる急行バスで約2時間(1日4便)。本部港から伊江港まではフェリーで約30分。急行バスとフェリーの接続はよい。なお、フェリーで車両搬送の場合は事前に予約が必要。出航30分前までに到着している必要がある。
釣り場情報
〈伊江島〉
シーズン | 通年ねらえるが、5~12月がおすすめ(台風などにより釣りが不可能な日もあり) |
問合先 | 太洋つりぐ店(伊江島/釣具店。TEL:0980-49-2221) |
- 釣り場情報は2014年度のものです。