大阪、神戸から車で1時間強 冬の味覚「ぼたん鍋」とワカサギ釣り
大阪市内や神戸市内から車で1時間強、兵庫県の中東部に位置する丹波篠山市の歴史は古い。その昔、京への交通の要として栄え、いまも京文化の影響を色濃く残す街である。寺社仏閣、武家屋敷、城跡など見所は多いが丹波篠山といえば、その観光の要となるのはやはり山の幸だろう。丹波黒豆に松茸、そして冬の味覚の王様が猪肉。そう、丹波篠山市内の各所でいただける「ぼたん鍋」は、あまりに有名だ。
そんな丹波篠山で手軽に釣りをするなら佐仲ダムのワカサギねらいがおすすめだ。兵庫県最大の河川である加古川水系の上流部に位置し、かんがい用水を主目的とした小規模な溜め池だが、ここには古くからワカサギが放流され関西を代表するワカサギ釣り場になっている。
丹波篠山、冬の味覚の王様は「ぼたん鍋」
ドーム桟橋なら北風も吹き込まない 平水時でも水深10m強で初心者も釣りやすい
この佐仲ダムでワカサギ釣り場を運営しているのがハイマート佐仲というレジャー施設。ダムサイトすぐ下の自然豊かな場所にあり、キャンプ場、民宿、ロッジ、お食事処と一年を通して訪れるファンが多い。
佐仲ダムの釣り場はオープン桟橋とドーム桟橋が合わせて2基となっている。オープン桟橋はその名の通り屋根も何もない桟橋で、ドーム桟橋とはビニールハウスのようになっている全天候型の桟橋だ。北風をシャットアウトしてくれるドーム桟橋なら厳寒の真冬でも防寒着いらず。さらに手巻きリールのレンタルタックルも完備、エサや仕掛けの販売もしているので、ぶらっと立ち寄って手軽にワカサギ釣りができる。
- 釣り場情報は2021年1月現在のものです。
釣り場の水深は桟橋中央部で10m強(平水時)と浅く釣りやすいので、初心者でも手に余ることはないが、その日その時でワカサギの寄り場やタナが変化するので、釣り場事務所の係員に状況をたずねるとよい。ちなみに標準的な仕掛けは秋田キツネ1号の6~7本バリでオモリは1.5g。エサは白サシ、紅サシで充分。仕掛け上部や途中に専用フックを取り付けてワカサギの群れを足止めするブドウ虫をセットすれば、より効果的だ。
佐仲ダムに通うワカサギマニアは本格的な電動タックルの二刀流で数を伸ばしていく
小型が多いが100尾以上も夢じゃない! 釣ったワカサギはサービスで天ぷらに
ちなみに2020~2021年のワカサギ釣りは10月17日にオープン(3月末日終了予定)。20年3~4月に芦ノ湖産3000万粒、諏訪湖産800万粒、網走産500万粒を放卵。ふ化発育は順調だったが全国的な水害警戒のため、佐仲ダムでも8月から大幅な減水処置がとられ、7月には満水だったが12月初旬現在も水位は平水から-6m。そのためか生育が遅く例年より小さい個体が多い。年末でも平均4~5cmと小型ながら数は釣れており100尾以上釣る人も珍しくない。
また佐仲ダムで釣り上げたワカサギをハイマート佐仲に持ち込むと天ぷらにしてくれる嬉しいサービスもあり。当然、ここでも「ぼたん鍋」が味わえるので日帰りでも充分価値はあるが、1泊して丹波篠山の山の幸を大いに満喫してみてはいかが?
ダムサイト下にあるハイマート佐仲。キャンプ、宿泊や食事が可能。バーベキュー、家族風呂なども楽しめる
いろり端で「ぼたん鍋」や丹波の季節料理が味わえる古民家を利用した「いわや」はハイマート佐仲の姉妹店(https://www.iwaya-yosaku.com/)
この釣り場へのアクセス
大阪伊丹空港からはレンタカーで中国自動車道を経由、舞鶴若狭道の丹南篠山口ICから16分。神戸空港からは阪神高速32号新神戸トンネル、7号北神戸線、六甲北有料道路を経て中国道、舞鶴若狭道へ。
釣り場情報
〈佐仲ダム/ワカサギ、ヘラブナ〉
シーズン | 10~3月(ワカサギ釣り) |
問合先 | 佐仲ダム釣り場(TEL:079-593-0603) ハイマート佐仲(https://heimat-sanaka.com/) |
- 釣り場情報は2020年12月現在のものです。