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    掲載日:2021.06.30

    野生の馬に会える? 宮崎県最南端の岬をめざす海岸ドライブ旅

    絶景の堀切峠で名物ソフトクリームを

    「道の駅」フェニックスからの堀切峠の眺め

    青島ビーチからさらに車で南下する道中、カーブを曲がった先で目の前が一気に開ける場所が。視界いっぱいに太平洋が広がり、海岸沿いに「鬼の洗濯板」が続く景勝地「堀切峠」です。

    元はドライブインだった建物を活用した道の駅。1階に物産館とソフトクリームの売店を構える

    この堀切峠を少し進むと、右手に現れる「『道の駅』フェニックス」は峠の絶好のビューポイント。こちらで南国の熱気で火照った体をひんやり落ち着けてくれる、絶品ソフトクリームをいただきます。

    プレミアム日向夏400円(税込)。フェニックスと青い海を背景に、南国らしい1枚を

    ソフトクリームは人気の「プレミアム日向夏」をチョイス。生産量日本一を誇る宮崎県産日向夏を使用し、特製の果肉入りジュレをソフトクリームに混ぜ込み、さらに上にもかけたこだわりのひと品です。日向夏特有のさっぱりとした甘さがバニラベースのソフトクリームと絶妙に合い、柑橘系のさわやかな香りが抜けていきます。

    「道の駅」フェニックス 物産館

    住所:宮崎県宮崎市内海381-1
    TEL:0985-65-2773
    営業時間:9:00~17:00/無休
    ウェブサイト:道の駅フェニックス

    いよいよ都井岬で野生馬と遭遇

    小松ヶ丘にて、数頭の群れで行動する野生馬。辺りは静かで、馬が草を食む音が聞こえる

    堀切峠を出発し、さらに南下すること1時間30分ほど。駒止の門に到着しました。こちらで野生馬を保護・管理する組合の方に協力金400円(税込)を支払い、いよいよ「都井岬」へ。この先は110頭の馬が自然のなかで自由に暮らしています。そのため、道路上を馬が歩いていることも。周囲に注意しながら進みましょう。

    都井岬のなかでも馬を見るなら「小松ヶ丘」と聞き、近くの駐車場に車を停めて丘を登ってみることに。海岸線を見晴らす抜群の眺望のなか、3組ほどの群れに遭遇しました。眠そうな表情でまどろむ馬や、穏やかに草を食んでいる馬、体格の小さい子馬らしき馬も。なお、丘の上は急な斜面も多く、歩道が整備されていないため、歩きやすい靴で注意して登りましょう。

    都井岬牧組合の小田原博幸さん。御崎馬の管理に携わり40年ほどのベテラン

    野生馬は「御崎馬(みさきうま)」といい、その発祥は1697(元禄10)年。この地で高鍋藩秋月家が軍用馬を生産するために藩営牧場を設置したことが始まりでした。以来、体形や習性などほとんど野生の状態で管理されてきた歴史から「都井の野生馬」と呼ばれるように。1953(昭和28)年には国の天然記念物にも指定されています。

    今回、御崎馬の管理を行う都井岬牧組合の小田原博幸さんに、御崎馬の見どころや観賞時の注意点についてお話を伺いました。

    「4〜5月は御崎馬の出産シーズンで、運がよければ出産に立ち会えるかもしれません。2020年は18頭の子馬が生まれましたが、毎年生き残るのは半数ほど。2021年は20頭の妊娠を確認しています。無事に生まれてきてくれるかどうか。うまくいけば、春から初夏にかけて成長した子馬を見ることができるかもしれませんね。また、なかには気性の荒い馬もいます。もし馬が耳を後ろに倒すような動きをしたら、噛み付いてくる可能性が高いので刺激せず逃げてください。お尻の近くは蹴られることがあるので、近づきすぎないようにしましょう」

    御崎馬は日本在来馬。起源はモンゴルの野生馬とされ、体高約130cm、体重約300kgと小柄

    冬は山に入り竹の笹や木の葉を食べたり、海岸に降りて海水の塩分がついた草を食べるという御崎馬。観賞に訪れるなら、馬たちが広い草地で過ごす春〜秋がオススメです。

    都井岬

    住所:宮崎県串間市大字大納字御崎42-3

    ソテツが茂る参道を通り、御崎神社へ

    小松ヶ丘から車で8分ほどの御崎神社。鳥居前では御崎馬が食事中

    都井岬を訪れたら、ぜひ立ち寄ってほしいのが「御崎神社」です。都井岬の先端付近、ソテツが自生する参道を、心地よい海風を浴びながら降りて行った先にあります。

    神社一帯は、熱帯・亜熱帯の植物「ソテツ」自生地の北限。正面には太平洋の絶景が広がる
    奥の岸壁に張り付くように本殿が建つ

    708(和銅元)年創立の古社で、海上安全、航海安全、縁結びの御利益がある御崎神社。海の難所とされる都井岬の沖合を行き交う船の、航海の安全を見守ってきました。ジャングルを想起させるソテツの群生と神社の拝殿がエキゾチックな景観を生み出しています。

    帰り道でも遭遇。至るところに現れる御崎馬
    御崎神社

    住所:宮崎県串間市都井岬

    都井岬観光交流館 パカラパカで小休憩

    小松ヶ丘からは車で4分。館内には24時間利用可能なバリアフリートイレや授乳室を備える

    都井岬で小休憩するなら、「都井岬観光交流館 パカラパカ」へ。カフェのほか、地元串間産のフルーツの加工品やドリンクなどを販売するお土産コーナー、御崎馬の資料展示などを楽しむことができます。

    カフェメニューのパカラマンゴーパフェ660円(税込)。子馬の形をしたクッキーがキュート

    4〜8月頃に旬を迎える宮崎マンゴー。そのマンゴーを贅沢に使用した「パカラマンゴーパフェ」は、果肉のとろんとした舌触りとじゅわっと広がる果汁が絶品です。バニラアイスと生クリームの下には、串間産の芋を練りこんだサーターアンダギーの「パカラアンダギー」が隠れています。

    スタッフの方に御崎馬について伺うと、「御崎馬は日常の存在。一緒に生活しているような感覚です」とのこと。この日、テラス席の近くでも御崎馬がのんびり歩いていました。

    都井岬観光交流館 パカラパカ

    住所:宮崎県串間市大字大納42-3
    TEL:0987-27-3477
    営業時間:9:00〜17:00/火曜休
    ウェブサイト:PAKALAPAKA 都井岬観光交流館 パカラパカ

    宮崎ブーゲンビリア空港から都井岬まで南下する道中は、まさに南国宮崎を満喫できるオススメのコース。ANAにはレンタカーがセットになったツアーや、レンタカーの利用でお得にマイルがたまるしくみもあるので、ぜひあわせてチェックを。青い海と空、そして緑の丘で悠々と過ごす御崎馬に癒される、海岸ドライブ旅に出かけてみませんか?

    • 記載の内容は2021年5月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
    ライター:Atori Hagiwara(minimal)

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