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    掲載日:2021.08.27

    創業100年の老舗から新進気鋭まで。進化する日本ワイン、話題のワイナリー5選

    都農ワイン/宮崎県

    ここ数年、注目のワインを続々と生み出している九州のワイナリー。なかでも同業者が一目を置くのが都農(つの)ワインです。
    都農町は宮崎県の中東部にあり、西の尾鈴連山と東の日向灘に挟まれた立地。雨が多いため果樹栽培には不向きといわれていた都農ですが、そこで果樹栽培に取り組んだのが永友百二さんです。戦後すぐにぶどうを栽培し、高い評価を受ける尾鈴ぶどうを誕生させた伝説の人です。
    都農町では「ぶどうの里」として先駆者の意志を継ぎ、環境に合わせてぶどうの改良を重ねてきました。そうして栽培された上質なぶどうが都農ワインの礎となっています。

    宮崎県を代表するぶどうの里からワインの里へ。新たな文化を生み出す都農ワイン

    都農ワインは1996年創業の比較的新しい会社です。ワイナリー構想が立ち上がったのは1989年。醸造用ぶどうの栽培が始まり、都農らしいワインを造ろうと第三セクターでワイナリーが設立されました。
    ワイナリーは標高200mの牧内台地にあり、約85,000平方メートルの畑でぶどうを栽培しています。
    ミネラル分が乏しい火山灰土壌に年間降雨量4,000mm以上という、決して恵まれた環境とはいえない都農ですが、堆肥を使った土作りから取り組み、定説にとらわれない栽培方法に挑戦するといった努力で良質なぶどうを栽培し続けています。

    降水量に加え、収穫期の台風にもさまざまな工夫、対策を講じ、都農ならではのぶどうを栽培

    都農ワインの専属農園で栽培されているのは白ワイン用のシャルドネとソーヴィニヨン・ブラン、赤ワイン用のシラー、ピノ・ノワール、マスカット・ベーリーA、テンプラニーリョ、メルローなど。収穫されたぶどうは、毎年、最善の醸造方法が検討されます。出来上がったワインは都農らしい個性を感じられるのが魅力です。

    都農ワインの工場には大小約20基のステンレスタンクと約250本のフレンチオーク樽が備わる

    同じ品種でも、仕込みの違いによって多彩な味わいを楽しめるのも都農ワインの特徴です。例えばシャルドネはステンレスタンクで低温発酵させた「アンウッディド」、オーク樽で発酵・熟成させた「エステート」、樽発酵、樽貯蔵したものをそのまま瓶詰した「アンフィルタード」の3種類を用意。フレッシュな果実味から樽香の複雑味まで、シャルドネの魅力を存分に楽しめます。
    また、まろやかでコクのある「ビジュノワール」や複雑なスパイス香が広がる「シラー」など、濃厚な赤ワインも注目を浴びています。

    黒い宝石という名をもつ「ビジュノワール」。酸は少なく、しっかりとしたボディが特徴

    宮崎平野を一望するワイナリーには、カフェ「TSUNO FARM CAFE」が併設されています。一番人気はワインリストから3種類のワインを選べる「気ままにテイスティングセット」。宮崎県産の食材を使った料理も充実しています。おすすめワインとのペアリングを楽しむのもよさそうです。ぶどうが作られた場所でグラスを傾けると、より一層、ワインが味わい深いものに感じられるはずです。

    丘の上に立つワイナリーは、海を望む爽快な眺めが魅力。カフェではスイーツも人気
    都農ワイナリー

    住所:宮崎県児湯郡都農町大字川北14609-20
    電話:0983-25-5501
    アクセス:宮崎空港から車で約1時間30分
    ウェブサイト:都農ワイナリー

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